"普通蒸し煎茶・深蒸し煎茶・釜炒り茶"の違いと特徴(製法・茶葉の形・お茶の色・味)
日本茶の代表とも言える「煎茶」の主な3種を紹介。「普通蒸し煎茶」「深蒸し煎茶」「釜炒り茶」の特徴(製法・茶葉の形・お茶の色・味)をそれぞれ、見ていきましょう。お気に入りはどの煎茶?
こんにちは、「季節の和菓子と楽しむ日本茶茶論(サロン)」主宰の柳澤ゆり子です。
近年、日本茶が世界的に大ブームとなっているそうで、日本茶を特集した雑誌もよく目にするようになりました。
そんな日本茶の代表とも言える「煎茶」ですが、一言に煎茶と言っても様々な煎茶があることをご存知ですか?
今回は、その煎茶の中の代表的な3種をご紹介します。
摘みたての茶葉を蒸気で蒸して発酵を止め、揉みながらまっすぐに伸びた形状のお茶にしたものです。
日本茶の中で最も飲まれており、全生産量の80%を占めると言われています。
産地や季節で味わいは違いますが、日本茶の持つ「香り」「旨味」「渋味」といった特徴をバランスよく配する優等生で、一番身近な煎茶と言えるでしょう。
お茶の水色は、薄い黄緑色です。
煎茶って、皆さんが思っているよりも実は黄色なのです。
一般的な煎茶より長時間蒸すため、香りは弱いのですが、渋味が抑えられ、濃厚なコクのある味わいになります。
静岡で開発された製法で、関東エリアでは人気のお茶です。
蒸し時間を多めに取ることで茶葉が細かいので、短時間で抽出でき、お茶の水色も緑色が濃い目に綺麗な色となり、味もまろやかになる点が好まれる所以です。
茶葉が細かいために急須が目詰まりすることがありますので、茶こしを使用すると良いでしょう。
中国から北九州地方に伝えられた製法で、一般的な煎茶が「蒸す」ことで発酵を止めますが、蒸す代わりに「炒る」ことで発酵を止めて作られる煎茶が「釜炒り茶」です。
宮崎県・熊本県・佐賀県などが主な産地で、入手は簡単ではありませんが、見つけたらぜひお試しになってみてください。
炒ることで発生する独特の香ばしい香りが特徴のため、蒸し煎茶より香りが高く、味は渋みや苦みがなくさっぱりしています。
水色は蒸し煎茶より黄色みが強く、黄緑というより、山吹色に近い色となります。
また、茶葉はコロコロと丸まった可愛らしい形をしています。
一言に「煎茶」といっても様々です。
産地や茶葉の種類によってももちろん違うのですが、今回のように製法の違いによっても味や香りが違ってきます。
ぜひ、様々な日本茶をお試しになり、ご自分のお好みのお茶を見つけてくださいね。
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