「あの子と遊んじゃダメ!」子供の人間関係に親は口を出すべき?放置がいい?

子どもの交友関係が心配なとき、親は口を出すべき?放置すべき?いじめや非行など、悪い方向へ向かわせないために親がとるべき対応を解説。我が子に「あの子と遊んじゃダメ」と親の気持ちを押し付けるのはNGです。

執筆者: 桜井 涼 職業:メンタルケア心理士、コラムニスト
これって親のNG行為?「あの子と遊んじゃダメ」って言いたい…

こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。

我が子の友達に対して「気に入らない」と感じることがあると思います。
そんな思いを感じた時、子ども同士の付き合いをやめさせますか?それとも様子を見ますか?

 

どうしたらいいかわからないという時は、子どもに話を聞いてみるという方法が一番早いです。

それでも、心の中でモヤモヤすることも多いでしょう。


そんな場合、親としてどのような方法をとるべきなのでしょうか。

 

 

親の都合を押しつけるのはNG!

まず、一番に考えていただきたいのは、『どんな理由があるにせよ「我が子の友達にしたくない!」というのは、親の一方的な考えだ』ということです。

親は親であって、子どもではないのです。

親と子どもの友達が合わなくても、子ども同士は相性が合うということもあるのですから、そこは大切に思ってあげなくてはならない点です。

ただし、場合によっては、注意をしてみておくことは必要ですし、悪いことをしたら我が子だろうと、よその子だろうと叱らなければいけない、『悪いことは悪いとしっかり言える』ことが大切になってきます。

そのことを踏まえた上で、「我が子の友達にしたくない!」と考えるケースを挙げてみます。

ケース1.悪いことをしている子が友達である

イタズラは、どんな子どもでも1度はやります。
大きくなるにつれて、イタズラの度合いも大きく悪質なものになっていきます。

 

そんな時に大切なのは、次の3点です。

 

人に迷惑をかけていないか

危険はないか(ケガ・命の危険はないか)

罪になるようなことではないか

 

悪いことをしたら、 直ちにきちんと叱る

イタズラや悪いことは、現行犯での注意が一番効果的です。

悪いことをしたらダメなんだとしっかり叱りましょう。


なぜダメなのかを分かりやすい言葉で話せば、理解はしてくれます。

(その後、やめるかどうかは子どもによりけりですが…)

 

何が悪いのかをしっかり教えておけば、心のブレーキになる

喫煙や飲酒、万引きなどの罪となるようなことは、我が子に何が悪いのかをしっかり教えておくことで、心のブレーキとなります。
心のブレーキをかけさせることが、親として大切ですね。

ケース2.親同士が仲良くない

これは、完全に親の問題であって、子どもの問題ではありません。
親が相手の親を気に入らないから、子どもを遊ばせないというのは、親の勝手です。

親の問題を子どもに投影させるようなことは、しないであげてほしいと思います。

 

親は親、子は子

親同士が仲良くないことは、子ども同士も知っていることでしょう。

それでも、子ども同士の相性が良く、仲良くしているのなら、親は大きな心で接してあげる必要があるのではないでしょうか。
それこそ、『親は親、子は子』です。

ケース3.理由は分からないけれど何となく気に入らない
相性が良くないだけ?それとも?

以前、「うちの子が、何となく気に入らない子と友達で。遊ばせたくないんです」と相談に来られた方がいました。理由はわからないそうです。


私は、このような場合の理由として、親と我が子の友達との相性が良くないのではないかと考えています。
こういう場合も『親は親、子は子』です。
親の友達ではないのですから、子どもに無理強いすることはできません。

 

子を思う「親の勘」が働いているのかも

けれども、親が何となく気に入らないということは、無意識のうちに何かを感じ取っている場合もあるため、一概に全否定することはできません。


例えば、将来的にいじめに合うとか、悪い仲間に入るきっかけになるのではないかなどです。
この場合は、様子を見てもいいのではないかと思っています。

 

「悪いことをしたら叱る、良いことをしたらほめる」を我が子同様に友達にもしていく。

これを行うことで、友達にも気にかけている大人がいると知らせることができますし、結果、変な方向へ向かわせないことにも繋がります。

結論!「様子を見ながら一緒に関わっていく」のがお勧め

子ども同士の交流は、親が出ていってどうのこうの言えることではありません。

ですが、我が子同様に悪いことをしたら、その友達も叱るということは大切にしてもらいたいと思います。

 

付き合いをやめさせるのではなく、放置するのでもなく、「様子を見ながら一緒に関わっていく」という方法をとっていくといいのではないでしょうか。

私はそう考えています。

 
 コラムニスト情報
桜井 涼
性別:女性  |   職業:メンタルケア心理士、コラムニスト

元学習塾講師。妊娠出産のハプニングを乗り越え、現在は2児の母。
その頃より子どもの心の動きや医療に関係することに興味を持つ。

2009年より文筆家として活動。
子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイス、子どもの病気関係を取材しコラムを執筆中。
心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、2016年「メンタルケア心理士」資格を取得。

ブログ『フリーライター桜井涼のたなごころ』
http://ameblo.jp/miehime0617/