縁を切った方がいい友達「毒友」の生態と、あなたに与える悪影響【臨床心理士が解説】

「縁を切った方がいい友達」=「毒友」が与える悪影響を、臨床心理士が紹介。性格が悪い毒友と友人でいることで、自分のレベルまで下がってしまいかねません。

執筆者: 石割美奈子 職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師
あなたの友達、「毒友」ではないですか?

こんにちは、 えむ心理研究室の石割美奈子です。

あなたの友達は大丈夫?「毒友」予備軍チェックリスト」でご紹介した通り、最近「毒友」からの影響に悩む女性が増えています。

 

今回は、「毒になる友だち」=「毒友」と付き合うことによって受ける影響についてお話ししたいと思います。

 

 

「毒友」とは?

一緒にいると、まるで体に毒が回るように影響を受け、振り回されたり嫌な思いをしたりするだけでなく、自分の性格まで悪い方向に変えられてしまう…そんな友だちのことです。

「毒友」になりやすい人の特徴

毒友になりやすい人の特徴を、簡潔に分かりやすくまとめると以下のとおりです。

  • 自己愛的(何事も自分の思い通りにしたい)
  • 被害的(悲劇のヒロイン的な言動をとる)
  • 他責的(自分にも悪いところがあるのに他人を責める)

 

毒友と付き合った人は、こう変わる!

このような、自己愛的で被害的、他責的な性質を持つ友だちと頻繁に一緒にいると、多くの人は二つのタイプに分かれます。
同じように「毒のある人」になるか、逆にものすごく自信をなくすか、このどちらかです。

タイプ1. 毒友と同じように「毒のある人」になってしまう

毒のある人と似た性質を持ってしまうということは、どこかで自己愛的(もしくは被害的・他責的)になりたかったと解釈してもいいのではないかと思います。

つまり、次のような人が「毒友と同じように毒のある人になりがち」だと言えるでしょう。

 

  • 不安や不満があるのに過度に我慢している人
  • 自分が悪者になることで物事を収めようとする人
  • 自分の感じたことや考えたことを適度に表現しづらい人


このような人は、どこかで「なんで自分ばかり我慢しなきゃいけないんだろう」「どうして自分だけがいつも損をするんだろう」と不満を抱えがちです。

そんなときに「毒友」、つまり「自分勝手で、何かあれば悲劇のヒロインになり他人のせいにして逃げ切る人」が友だちになったら、どうでしょう?


「自分ももっと勝手にしてしまってもいいかも」「自分も人のせいにしたっていいかも」などと、魔が差してしまうことも大いにあると思います。
そして、そのような自己中心的な性質が癖になり、「毒のある人」になってしまうことも、悲しいことにありがちなのです。

タイプ2. 毒友の毒に侵され、自信をなくしてしまう

毒友の自分勝手さや悲劇のヒロイン気質、また「あたしは悪くない。あんたのせいよ」といった罪の押し付け。
このような横暴さを頻繁に受け止めていたら、どんな人でも抑うつ的になります。

とは言え、「やっぱり自分が悪いんだ」「自分はダメな人間なんだ」というように過度に自信をなくす人は、毒友の影響だけでなく、その人自身の性質が影響している可能性が大きいです。

毒友と一緒に過ごすことによって過度に自信をなくしてしまう人の要因は、大きく分けて3つあります。

 

 

一つ目は、「トラウマを刺激されている可能性」です。

自分勝手、悲劇のヒロイン、罪悪感の押し付け。

このような性質を親が持っていたとすると、親にされた仕打ちを無意識に思い出して辛くなってしまっているかもしれません。


二つ目は、「感情移入しすぎる傾向」です。
相手に共感し尊重できるのは良いことなのですが、共感や尊重をし過ぎてしまうのも問題です。
何事もバランスが大切なのです。

 

三つ目は、「受動的な性格」です。
毒友の言うことを「おかしいな」と思わず、そのまま聞き入れてしまっていたら、心を病むのは確実です。
対人関係において受動的な人、特に、自分の感覚・感情・思考などがはっきりせず自分の軸がない人は、毒友に大きく影響されがちです。

 

毒友の悪影響から立ち直るには?

毒のある人になりかけてしまった人、過度に自信をなくしてしまった人、いずれも立ち直ることは必ずできます。

次の2点を意識してみてください。

 

  • 自分の現状を自覚し、毒友と距離を取る。
  • 自分の問題や課題と向き合う。

 

毒友と付き合ったことによる性格の変化は、毒友と離れ、自分を強く持つことで解決できます。
勇気を出して、自分と向き合っていきましょう。

 
 コラムニスト情報
石割美奈子
性別:女性  |   職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師

えむ心理研究室室長、臨床心理士の石割美奈子と申します!よろしくお願い致します。

スポーツトレーナー、メンタルコーチ、心理相談員の経験を経てさらに心理学を深く学ぶ必要性を感じ、東京国際大学大学院臨床心理学研究科(博士課程前期)を修了。
臨床心理士の資格を得て、心理カウンセラー、メンタルコーチ、スポーツメンタルトレーナー(テニス・バレーボール等)、およびプロ家庭教師として活動しております。

2013年、心理学・教育学・スポーツ科学の統合的な研究と専門性を活かしたメンタルサポートをポリシーとする「えむ心理研究室」を立ち上げました。


【臨床心理士および「家庭教師カウンセラー」として】
心理カウンセラーとしては、精神分析を専門としており、主にカフェにてカジュアルなかカウンセリングを提供しています。
訪問心理療法、オンライン相談も承っております。

また、全国でも珍しい【臨床心理士でありプロ家庭教師でもある「家庭教師カウンセラー」】として、ご近所から遠方にお住いの方まで、幅広く学習支援と心理的な支援を同時にさせて頂いております。

得意な相談内容は以下のとおりです。

・不登校・ひきこもりの方と親御さんの支援
・発達の特性を持つ方と親御さんの支援
・夫婦関係の改善支援
・親子関係の改善支援
・精神分析的リワーク(復職支援)
・職場の人間関係の改善支援

日常生活ではなかなか得られない、心理的な洞察を深める和やかな相談時間をお約束します。

日本では「カウンセリング」というとまだまだ抵抗のある方も多いかと存じますが、より充実した日々を送るためのツールのひとつととらえて頂ければ光栄です。
どうぞお気軽にご相談ください。


【メンタルコーチとして】
スポーツ選手の方、
難関校合格を目指す大学受験生さん、
コミュニケーションに課題を感じる方を対象に、
メンタルコーチングをさせて頂いております。

勝利のために、夢を叶えるために、より良い対人関係のために。

精神分析を主軸とした自己洞察やイメージトレーニング、ロールプレイングなどを通じて一緒にがんばってまいります




コラムlatteでは心理学関連の記事を担当させていただきます。
ご覧くださった皆様にひとつでも参考にしていただける部分があるような、皆様の役に立つ記事を書き続けてまいります!


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