漢方薬といい香りのアロマを併用する方法!「あの匂いがダメ…」な人も試してみて

漢方薬の匂いが苦手な人、多いですよね。匂いにも有効成分が含まれているとはいえ、臭いのを我慢して飲むのはツライもの。アロマやハーブの香りで、漢方の効果を補う方法を紹介。

執筆者: 田伏 将樹 職業:薬剤師(漢方薬・生薬認定薬剤師)
漢方薬の香り、苦手ですか?

こんにちは、薬剤師の田伏将樹です。

 

今回は、漢方薬の香りについて、お話しします。
顆粒や細粒、または錠剤の形で売られている漢方薬の多くは「エキス製剤」といい、生薬から抽出したエキスを濃縮して製造されたものです。

いつでも簡単に水などで服用することができるので、便利ですよね。

 

最近では漢方薬と言えば、エキス製剤の方が一般的になっていて、普段、漢方薬を自宅の鍋で煎じて服用する方はあまり多くはないでしょう。

 

 

漢方薬は、「香り」の中にも有効成分が含まれている

好まない方もいるかとは思いますが、漢方薬を自宅で煎じると、その香りが部屋に漂って、しっかりと漢方薬を感じることができます。

漢方薬の種類によって、その香りも変わります。

煎じた液の中だけでなくて、それぞれの香りの中にも有効成分が含まれていると考えられています。

 

病院で処方された顆粒状の漢方薬も、お湯に溶かして服用した方が良いと言われる理由の一つに、香りによる効果も期待したいということがあります。

鍋で漢方薬を煎じる場合、基本的には、生薬を入れたお湯が半分くらいになるまで中火で30分近く煮詰めて作ります。

ただ、煮詰めすぎると香りが飛んでしまうような生薬を使う場合は、その生薬だけは他の生薬が煎じ終わる少し前に加えなど、煎じる時間を短くする工夫が必要です。

 

粉末や錠剤の漢方薬は、「香りの成分が減る」というデメリットが…

実は、エキス製剤は、「漢方薬を簡単に服用できる」という利点がある代わりに、「本来の香りの成分が少ない」という欠点があります。

 

工場で作るエキス製剤というのは、大きな鍋で煎じたあと、粉末や錠剤にするために煎じた液から水分を乾燥させる必要があります。

製薬会社による違いはありますが、煎じる工程と乾燥させる工程、この2つの工程を経るあいだに、漢方薬に含まれている香りの成分の多くは揮発してしまいます。

エキス製剤が、煎じ薬に比べると効果が劣ると言われる点です。

 

ハーブの香りで、漢方の効果を補おう!

一方、植物の芳香を有効に使っているものといえば、アロマテラピーがあります。

植物から抽出した揮発性の精油成分を利用した健康法で、香りがもつ有効成分が心身に働きかけて体調を整えます。

 

このアロマのチカラを、エキス製剤の香りに関する欠点を補うために使ってみてはいかがでしょうか?

 

例えば、シソ科の生薬が配合された漢方薬の場合…

例を挙げましょう。

漢方薬に使われる生薬にシソ科のものがあり、代表的なものは、「蘇葉(そよう)」や「薄荷(はっか)」です。

 

蘇葉は、シソのことで、生薬では赤ジソを用います。

薄荷は、ミントのことです。

 

これらの生薬が含まれている漢方処方には、次のようなものがあります。

 

● 蘇葉(シソ)が配合されている漢方薬「香蘇散(こうそさん)」

この漢方薬は、抑うつ傾向の人や神経質な人、胃腸虚弱で食欲不振のあるような人に向いています。


● 薄荷(ミント)が配合されている漢方薬「加味逍遥散(かみしょうようさん)」

この漢方薬は、ストレスによるイライラや精神不安のあるような人に向いています。

 

ただし、上でお話ししたとおり、エキス製剤の場合、シソやミントが配合されていても、アロマのようなフレッシュな香りの成分は残念ながら失われています。

そのせいで、イライラ・気分の落ち込み・ストレス・不安などを解消するために漢方薬を服用したのに、それほど効果を実感できなかったということがあるかもしれません。

 

シソ科のハーブには、どんなものがある?どう使う?

そんな時は、生活の中にアロマなどハーブの香りを取り入れて、効果を補ってみましょう。

精油成分が豊富でハーブとしてよく使われるものとして、次のようなシソ科の植物があります。

 

  • ラベンダー
  • バジル
  • セージ
  • レモンバーム
  • ローズマリー など

 

取り入れ方としては、アロマポットやディヒューザーで精油を拡散させてお部屋を香らせる方法があります。

また、ハーブティを飲むという方法でも手軽に香りを楽しむことができます。

ポプリを芳香剤として使ったり、ハーブを入れたアロマバスに入浴したり、香草を料理に活かしたりする方法もいいですね。

 

 

漢方薬の香りが苦手な人は、お湯に溶かさず服用してOK!

また、漢方薬をもらって、「お湯に溶かして服用するように」と言われたけれど、匂いが苦手で服用できなかったという人もいるかもしれません。

嫌いな香りを我慢しながら漢方薬の服用を続けるというのも、あまりいいものではありません。

 

漢方薬の香りが苦手な人にとっては、エキス製剤は逆に好都合です。

お湯に溶かさずにそのまま服用して構いません。

その代わりに、気分が良くなるようなご自身の好みの香りを見つけて、取り入れてみてはいかがでしょう。

 

「漢方は臭いからダメ」と敬遠しないで、アロマと併用してみては?

日頃から、リフレッシュできる香りを有効に使って心身を整え、必要なときには漢方薬のエキスを服用するというように、漢方とアロマを併用して頂くのも効果的です。

 コラムニスト情報
田伏 将樹
職業:薬剤師(漢方薬・生薬認定薬剤師)

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