妊娠前・妊娠中に摂取しておきたい栄養素とは?

執筆者: colonna
はじめに

以前は、妊娠中に摂取することを推奨されていた食品がありました。

それは、「牛乳」と「卵」です。
ところが、それらの食品はアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を引き起こすとされる五大アレルゲン(米、小麦、大豆、牛乳、卵)に含まれていることから、現在では、医療機関や母親学級に於いても、無理に摂取する必要はないという指導を行っているようです。

 

妊娠中に必要な栄養素とは?

まず、ぜひ摂取しておきたいのが「カルシウム」ですね。

お腹の赤ちゃんは、お母さんの胎盤を通じて様々な栄養素を摂取しますが、万が一、お母さんのカルシウム摂取量が少なかった場合には、お母さんの骨や爪に含まれているカルシウム分が、赤ちゃんに供給されることになります。
つまり、「妊娠すると歯がもろくなる」、「爪が割れやすくなる」というのは、これが原因となっているということが考えられます。

また、妊娠中には「貧血」や「便秘」といった症状に悩まされることも多いでしょう。
そのようなトラブルを防ぐためには、ビタミンやカルシウム、鉄分を多く含んだ「緑黄色野菜」の摂取がオススメですね。

そしてもうひとつ。妊娠中にぜひ、摂取して頂きたい栄養素があるんです。
それは「葉酸」。
この成分は「ビタミンB群」に含まれており、特に妊娠初期にこの成分が不足してしまった場合には、お腹の赤ちゃんの「先天性異常(心臓疾患、身体の一部の欠損、ダウン症など)」を発症する場合が認められており、非常に危険です。
お腹の赤ちゃんの身体をつかさどる細胞や骨の形成は、ほぼ妊娠26週から29週までに決定されるといわれていますので、特にこの時期には、積極的に「葉酸」を摂取しておきたいものですね。

「葉酸」が多く含まれる食品とは?

それでは次に、「葉酸」を多く含む食品をご紹介することにしましょう。

まず、筆頭に挙げられるのが「鶏レバー」「牛レバー」「豚レバー」です。
そして「ホウレン草」「プロッコリー」「モロヘイヤ」「ウナギ」などがあります。
ですが、レバー類はどうも苦手・・・。
そのような方も多いのではないでしょうか?
そのような場合には、「生姜とともに薄味で煮付ける」「茹でたのちに、ペースト状にすりつぶし、煮物などに混ぜてしまう」などの調理方法の工夫により、案外すんなりと摂取することができますので、ぜひ試してみて下さいね。

さいごに

上記では、妊娠中に特に必要となる栄養素を、かいつまんでご紹介させて頂きました。

このような栄養素を意識的に摂取することは、あなたにとってもお腹の赤ちゃんにとっても、とても大切なことです。
ですが、妊娠中には「味覚異常」などの障害が起こることも少なからずあり、突然油っこい食品を欲したり、ジャンクフード(カップラーメン、インスタント食品など)を必要以上に欲したりすることもあります。
また、周囲から「赤ちゃんの分まで食べないと!」と、食品の摂取を強要されることもあるでしょう。

でも、そこは我慢です。
過剰な油分の摂取はカロリーオーバーとなり、肥満を招く危険性を秘めています。
また、ジャンクフードには「食品添加物」が多く含まれています。
さらに、「赤ちゃんの分まで食べないと!」というのは、大間違い。
赤ちゃんに必要なのは、あくまでも十分な栄養素であり、それは必ずしも食事の摂取量と比例するわけではありません。

産後の肥満に悩まないためにも、あなたと赤ちゃんに必要な栄養素の摂取を心がけ、心穏やかな妊娠期間を過ごせる工夫をしてみて下さいね!