日本の変わったお祭り!愛知県熱田神宮で行われる珍祭「オホホ祭り(酔笑人神事)」を紹介
毎年5月4日、愛知県名古屋市にある熱田神宮でとても珍しいお祭りがあります。
そのお祭りの名は「酔笑人神事(えようどしんじ)」。
通称オホホ祭りと呼ばれており、真っ暗闇の熱田神宮内で神官たちがオホホオホホと笑うお祭りです。
今回はこの不思議なお祭りについてご紹介させて頂きます。
お正月はだけでなく、年中参拝客が多いことで有名な熱田神宮。
しかし当日はお祭りの宣伝ポスターや屋台なんてどこにも見当たらず、人もまばらです。
「本当にお祭りなんてあるの?」と不安になるほどです。
しかし、熱田神宮の広い境内の中を歩いていると、人だかりがあります。カメラを持つ人や友人同士、家族連れがちらほらと集まり、“なにか”を待っています。
だんだんと日が暮れてくると、建物の中から熱田神宮の関係者の方が出てきます。
いよいよお祭りが始まる雰囲気になり、気分は盛り上がるばかり。
そんな中、お祭りに関して私たち見物客へいくつかの注意点が説明されます。
それは以下の通り。
- 神官たちからは離れ、一定の距離を保つこと
- 真っ暗になるが、フラッシュは炊かないこと
- 足元に気をつけること
お祭りを見学する方は上記を必ず守るようにして下さい。
熱田神宮と言えば、三種の神器のうち「草薙の剣」を祀っていると伝えられている正統派神社。
そんな熱田神宮に祀られていた神剣(草薙の剣)を、なんと時の権力者である天智天皇が持って行ってしまい、熱田神宮に仕える者たちの心に穴がぽっかり空いてしまいました。
どうしても返してほしいと思っていたら、天武天皇が返してくれました。
神官たちはその神剣の帰還を盛大に喜びたい一方、そんなことをしたら天皇家に失礼でもあります。そこで、暗闇の中でこっそり大笑いしたそうです。
そうして始まったのがこの『酔笑人神事』と言われています。
19時、神楽殿前に集まった神官達はぞろぞろと歩きはじめます。
見物客たちは神官たちの後ろを追いかけます。
一旦境内の森の中に神官たちが集まり、神事を行います。これは木陰の向こうで暗くて見えません。
それが終わると境内を出て国道沿いを歩きます。
見物客が神官たちの後ろを追いかけます。前の方に行きたいので皆早足です。
これだけ大勢の人が夜にぞろぞろ歩いているのは異様な光景ですね。
そして2ヶ所目の影向間社(ようごうのましゃ)という社の前で神事が始まります。
「ピーヒョロ~」と笛が鳴り、それに続いて神官たちが「ワッハッハッハッハ……」爆笑に近い感じで笑い出します。
「ピーヒョロー ワーハッハッハッハッハ ピーヒョロー ワーハッハッハッハッハ ピーヒョロー ワーハッハッハッハッハ」
と、3回繰り返して次の場所へ移動します。そして見物客もまた大移動をします。
暗闇の中では何が行われているか分からないですが、このとき神官達は、決して見てはならない仮面を懐から取り出し、それを叩いて笑っているそうです。
そのあと影向間社、神楽殿前、別宮前、清雪門前という場所でも同じことをして、最初の神楽殿前に戻ってきます。
最後は全員で大爆笑かと思いきや、神宮たちは何事もなかったかのようにやんわりフェードアウトをしてお祭りが終了します。
なんだかとてもシュールですよね。オホホ祭りは、大勢の人々を引き連れたままミステリアスな状態で終わってしまいます。
こんなお祭りは日本でここだけでしょうね。
行った方は必ずといっていいほど「つられ笑い」をしてしまうので、最近笑いが少ないな…と感じた方は、是非開催タイミングに応じて行ってみてください。
愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1 熱田神宮内
052-671-4153
5月04日 19:00~
閲覧無料
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