お土産スポットにもおすすめ、イギリスのスーパーマーケット事情 -王室御用達から庶民派まで- (1/2)
イギリスには、日本と同じように大手のスーパーマーケットチェーンがいくつかあります。
それぞれのお店では、品揃えが少しずつ異なりますが、各社とも自社の特色を前面に出すことで、他社との差別化を図っています。
そこで今回は、各スーパーの主な取り扱い商品や、魅力についてご紹介します。
イギリス人の間には、現在でも根強い階級意識が存在します。
属している階級によって、英語のアクセント、服装、読む新聞が違います。
階級意識がそうさせるのか、イギリス人は、自分たちに相応しいと感じる場所、物に執着する傾向があります。
そのため、スーパーマーケットにも格があるのです。
高級店では、フェアトレードや自然環境を意識した商品を揃えるなど、顧客の的を中流階級以上に絞り込んでいる一方で、庶民的なお店では、労働者階級の人々が好む食品を多く仕入れるなどの工夫をしています。
- 高級 Waitrose(ウェイトローズ)、Marks & Spencer(マークス・アンド・スペンサー)
- 中級 Tesco(テスコ)、Sainsbury's(セインズベリーズ)
- 庶民的 Morrisons(モリソンズ)、Asda(アスダ)
ロイヤル・ワラント(王室御用達)のリストにも加えられているウェイトローズは、王室に食料品を供給していることからも分かるように、質の高い製品を取り扱っています。
オーガニックや産地直送にこだわった商品が多いのも特色の一つです。
チャールズ公がプロデユースする、Duchy Originals(ダッチー・オリジナル)ブランドが各種揃っているのも、ウェイトローズです。
1990年に創設されたダッチー・オリジナルは、チャールズ公が所有するオーガニック農園、Duchy of Cornwall estates(ダッチー・オブ・コーンウォール・エステート)をはじめとする、厳選された生産地から届けられる質の高い製品を販売しています。
現在では、ハムやソーセージをはじめ、牛乳などのデイリー食品、ジャムやお菓子、ボディーケア用品にいたるまで、その数は200種類を超えています。
ウェイトローズは、高級百貨店 John Lewis(ジョン・ルイス)の系列会社ですが、親会社と同様に、従業員への福利厚生が整っていることでも知られています。
従業員一人一人が同社の株主で、利益は均等に分配されます。
そのため、従業員の仕事に対するモチベーションは高く、接客はとても丁寧です。
食料品だけを扱っている店舗もありますが、マークス&スペンサーは、衣料品や家具も扱う百貨店です。
商品のほとんどは、プライベートブランドで、特にお菓子のおいしさには定評があります。
ビスケット類は、一般的なお菓子メーカーの製品よりも甘さが控え目で、上品な味がします。
ケーキやヨーグルトなど、デザートの種類が多いこともお菓子の評判を高める理由になっています。
ラベルやパッケージがおしゃれで、気が利いていることも高級店ならでは。
特に、イギリスらしいデザインのものが多く、日本へのお土産を探すときには重宝するお店です。
業界最王手のテスコは、豊富な品揃えと安さでその地位を獲得しました。
プライベートブランド商品にもランクを設け、安価な「バリュー」シリーズから、高級感を売りにした「ファイネスト」シリーズまでを取り揃えることによって、客層を絞り込むことなく、全ての階層の人々を取り込むことに成功しました。
ポイントカードをいち早く導入したのもテスコです。
セインズベリーズは、セレブリティーシェフ、ジェイミー・オリヴァーをイメージキャラクターに起用しています。
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旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。
ロンドン発 -庶民的生活-
http://workingclass.blog109.fc2.com/
Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
http://guide.travel.co.jp/navigtr/707/
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