説得力を高める話し方「演繹法」&「帰納法」とは?ロジカルシンキングの基礎手法

執筆者: 竹内慎也 職業: 人材育成のウィル・スキル・アソシエイト株式会社 代表取締役
はじめに

こんにちは。考動型営業育成トレーナーの竹内慎也です。

 

今回も、ロジカルシンキング「演繹法」と「帰納法」についてです。

これをマスターすれば、文章やコミュニケーションがスムーズに伝わる筈です。

しっかりと理解していきましょう。

 

 

2つの手法をマスターしよう
ロジカルシンキングを、文章やコミュニケーションに活かしていくために

手法の理解が欠かせません。

その2つの手法が、演繹(えんえき)法・帰納(きのう)法です。

 

演繹(えんえき)法とは?
前提となる情報があり、それを基に結論を考える

「××だから○○である」といった、いくつかの前提から結論を導き出す手法です。

例えば、このような考え方です。

 

  • 前提「日本は少子化が進んでいる」
  • 前提「特に地方は過疎化が進行している」
  • 結論「地方の少子化は今よりも進行するだろう」

 

結論は本当にそう言い切れるか、よく考えて!

ただ、注意点があります。

これだけの前提では、先ほどの結論「地方の少子化は今よりも進行するだろう」とは言い切れない、という事です。

 

「首都圏はどうなるのか?」とか「地方の方が結婚するのが早い人が多い」といった、反対意見を受けてしまいます。

使い慣れていないと論理の飛躍が起きやすく、「それ本当?」と思われがちです。

 

帰納(きのう)法とは?
多数の事実から共通項をまとめ上げ、結論を出していく

このような考え方です。

 

  • 事実「Aさんは仕事をしている」
  • 事実「Bさんは仕事をしている」
  • 事実「Cさんは仕事をしている」
  • 推理、結論「人は仕事をする」

 

  • 事実「A社は、都心から郊外に移転した」
  • 事実「A社が、希望退職者を多数募っている」
  • 事実「A社は、昨年1年で不採算事業を売却した」
  • 推理、結論「A社は、業績が悪化している」

 

本当に正しいかどうかは、全事例を見ないと分からない

帰納法の注意点です。

すでに起こった細かい事実から見ていくため、本当に正しいかどうかは、全事例を見ないと分かりません。

ある程度の確率を持った話である、と考えておく必要があります。

 

おわりに

演繹法も帰納法も、100%言いきれる正確性を出すのは難しいことです。

ですが、使いこなすと非常に説得力のある文章やプレゼンが可能となります。

どんどん活用して推論し、思考力を鍛えましょう。

 
 コラムニスト情報
竹内慎也
性別:男性  |   現在地:osaka,japan  |   職業: 人材育成のウィル・スキル・アソシエイト株式会社 代表取締役

大学卒業後、DJとして活動するも挫折。1年出遅れ、リフォーム訪問販売会社に入社するが、結果は出ず売れない社員となる。その後、ベンチャー企業への出向や、ECビジネスの新規事業に関わるも挫折し退職。
何もやることのない状態の中、 たまたま家にあった物をネット販売し売れたのをきっかけに、ネットショップ開設、アフィリエイトで月収120万円を達成。しかし半年後、有頂天の反動により急激に売り上げが下がり、断念する。
その後、株式会社インテリジェンスに転職。この時、「絶対にトップセールスになる」と誓い、翌年新人賞を獲得。さらに年間トップセールスに輝き、全国での入賞の常連となる。また、管理職に昇進後は、チーム・グループ単位でも連続入賞するなど個人でなく組織での業績貢献をする。
2009年、個人でセミナー・異業種交流主催団体「ファーストクラス」を会社勤めのかたわらスタートし、1年間で1000名以上を集客する。
2010年退職。フリーで研修講師として「質問力と仮説構築力・行動設計強化」の研修を実施。
2011年、法人営業研修会社「ウィルスキルアソシエイト株式会社」を設立。
代表取締役に就任し、 営業研修・階層別研修・業界特化研修・コンサルティングを開始。毎日講演を目標に、苦労体験から営業、コミュニケーションまで幅広いジャンルを持つ。現在は年間研修150回以上実施。
過去に開かれたセミナーの満足度は累計で98%に達している。

2012年6月に初の著書非エリートの思考法
を出版。若手、中堅、初級管理職の育成も手掛ける