つい子供に手が出てしまう!躾(しつけ)と虐待の境界線とは (2/2)

児童虐待で子供を死なせる事件が後を絶ちません。どこまでが虐待?しつけとの境界線は? 殴る、蹴る、タバコの火を押しつけるなどは「身体的虐待」なのです。

執筆者: 桜井 涼 職業:メンタルケア心理士、コラムニスト
そこに愛はありますか?

子どもが悪いことをしたときに、手が出てしまうことほど、親の心が痛まないときはありません。

子どもを愛しているけれど、今やめさせなくてはいけないことをしたときに、手を出して教え込むことがあります。

 

子どもの命がかかっていますか?

例えば、命の危険があるもの、行えばケガ・やけどをしてしまうもの、相手にケガを負わせてしまう危険性があるなどがそうです。


このときは、親が心を鬼にしてでも子どもを守らなくてはいけませんから、手が出てしまうのは致し方ないことです。

 

ですが、一方的に怒りにまかせて行うような手の出し方は、決して行ってはいけないものです。

この行動は、しつけでもなんでもありません。虐待です。

 

愛情を持って、我が子の命を守るために致し方なく行うこと、そこが境界線になると言えるのではないでしょうか。

しつけだから叩いてもいい?

「しつけだから叩いてもいい」なんてことはありません。

 

何回言っても危険のあることをしようとするとき(どうしても必要だと判断したとき)に、短い言葉と危険のない箇所(おしりなど)をぶつだけで、幼児には十分に伝わります。


それ以外の時は、叩くより、言葉で「どうしてしたらいけないのか」を伝えましょう。

お母さんが真剣な顔や目で話していたら、幼児にも声は届くものです。

叩くことを前提とするようなしつけの仕方は、見直す必要があります。

 

おわりに

「何度言っても聞かないから…」という声をよく聞きます。

 

ですが、上でもお話ししたように、子どもは言うことを聞かないものです。
親が根気よく、子どもに注意することを繰り返すことが親の役目で、大切なことなのだと思っていただければ幸いです。

 
 コラムニスト情報
桜井 涼
性別:女性  |   職業:メンタルケア心理士、コラムニスト

元学習塾講師。妊娠出産のハプニングを乗り越え、現在は2児の母。
その頃より子どもの心の動きや医療に関係することに興味を持つ。

2009年より文筆家として活動。
子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイス、子どもの病気関係を取材しコラムを執筆中。
心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、2016年「メンタルケア心理士」資格を取得。

ブログ『フリーライター桜井涼のたなごころ』
http://ameblo.jp/miehime0617/

 

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