性転換、同性結婚…アリだね♡ニューハーフ大国タイから学ぶ「LBGT」とは

東京渋谷区で同性結婚に対する条例を成立させました。同性愛、性転換などトランスジェンダー先進国であるタイ。ニューハーフが多い理由と、性的少数者「LBGT」に対する世界の動向についてまとめました。

執筆者: taeco 職業:タイ・バンコクアドバイザー
ニューハーフ大国「タイ」!

タイは、LGBT*に対して比較的寛容な国の一つ。

特に、ニューハーフが多く存在していると言われています。

 

*LGBT … レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性の不一致)の頭文字をとった総称。


 

ニューハーフのCAさん、登場

そのことを裏付ける一つの例として、タイの航空会社「PC Air」が世界で初めて、ニューハーフのキャビンアテンダントを4名採用したことが注目を集めました。

実際、日常的にニューハーフの方を目にすることも少なくありません。

 

今回は、和製英語である「ニューハーフ」を巡る言葉の定義と、世界の動きについてまとめたいと思います。

 

「ニューハーフ」は和製英語。

ニューハーフは、英語では「transgender(トランスジェンダー)」。

 

男性として生を受けた者が人為的に女性として生きたり、それを公にしつつ水商売や風俗店等の仕事に従事する者の呼び名で、日本における造語です。

 

タイに「ニューハーフ」が多い理由

「貧しい家庭の子がなる」説や、「女性が働く場所が多い」説あり。

タイにおいてニューハーフが多い理由は、貧しい家庭で男の子をニューハーフにするという話や、タイでは女性が働く場所が多いことが挙げられる場合があります。

 

 

「出家」と「徴兵制」も関係?

また、タイでは成人になる前の男子に義務化されている「出家」と「徴兵制」という二つの儀式が、ニューハーフ増加に関係しているのではないかとも言われています。

 

世界中から手術希望者が集まってくる!

さらに、性転換手術の件数が多く、海外からも手術希望者が多く集まってきていると考えられています。


タイ・バンコクにおける夜の観光といえば、ニューハーフ・ショーが選択肢の一つに取り上げられるほどで、ニューハーフがタイ・バンコク観光の魅力になっているといっても過言ではないでしょう。

 

 

性的少数者「LGBT」の定義について

ニューハーフと混合されやすい言葉に、次のようなものがあります。

 

Gay:ゲイ

主に男性同性愛者。同性愛者全般を指す場合も有。

 

Lesbian :レズビアン

女性同性愛者のこと。

 

Bisexual :バイセクシュアル

両性愛者のこと。

 

Transgender:トランスジェンダー

生まれもっての性別と自己認識の性別が一致しない、あるいは生まれつきの性に囚われない生き方を選ぶ人などのこと。

 

この4つの言葉の頭文字をとり、様々な性のありかたを持っている人達をポジティブに総称する言葉として、「LBGT」という言葉があります。

 

日本語では、「性的少数者」や「セクシャルマイノリティ」とも言われます。 

 

 

世界における同性結婚認可の動き
同性結婚を認める国は増加傾向

世界では、同性愛が発覚すると処罰される場合がありますが、世界全体の動きとしては、同性結婚を認める国は増加しつつあります。

 

アジアの動き

アジアでは、2015年に初めて、タイではなく、ベトナムにおいて同性婚が容認され、同性同士での結婚式をする事が禁止から容認へと変わりました。

 

日本の動き

日本では、憲法を改正しない限り、同性婚は法的に成立しないという意見があり、同性婚は法的に認められていません。

 

ですが、2015年、東京都渋谷区が、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認め、証明書を発行する全国初の条例を成立させました。

 

不動産業者等の企業や病院に、証明書を持つ同性カップル2人を夫婦と同等に扱うよう求め、条例の趣旨に反する行為があり、是正勧告などに従わない場合は、事業者名を公表する規定も設けられているようです。

 

おわりに

私自身、タイで生活するようになり、ニューハーフやLBGTについてより身近に感じるようになりました。

本記事が男女平等や多様性の尊重、性的少数者の権利を保障することについて考えるきっかけになればと思います。

 
 コラムニスト情報
taeco
性別:女性  |   職業:タイ・バンコクアドバイザー

2011年10月~、夫の転勤で、タイのバンコクで暮らしています。
「taecoのバンコク日記」http://ameblo.jp/ta-eco/や「Food Decoration/フード・デコレーション/แกะสลัก」http://fooddecoration.blog.fc2.com/ を執筆。

学生時代&社会人時代は、国際的な開発・環境問題について学び、フィールドワークを通した調査研究等していました。主に、自然環境の再生や創造、環境教育についてが専門です。美しい自然や限りある大切な資源を未来の世代にも継承していくため、今後も、何らかの形で、情報発信や活動に関わることが出来ればと思っています。

 

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