格安SIMの普及により、今やSIMフリー端末は珍しくなくなりました。

ドコモやソフトバンク、auからSIMフリー端末+格安SIMへの切り替えを考えている方もいらっしゃると思います。料金を節約できるのが魅力ですよね。

ですが、SIMフリーはデメリットも多いことをご存じですか？

キャリアよりも安くて気軽に使える点は代え難いですが、その反面で欠点も多くあります。

特に痛いのが、キャリアメールを使えなくなる点でしょう。

キャリアメールは「docomo.ne.jp」など、キャリアが提供するメールサービスです。

使用している方も多いと思いますが、SIMフリーへ切り替えた場合、メールアドレスは使えなくなります。

切り替える際は別途フリーメールアドレスを作成し、切り替え後はそちらをメインで使うようにしましょう。

友達や知り合いにアドレス変更のお知らせも忘れずに。

各キャリアが提供するサービスも利用できなくなります。

また、キャリアのサービスによっては、各コンテンツのデータが消えてしまうリスクもあります。

SIMフリーにする際は、代用サービスを見つけ、データのバックアップを取ってから切り替えるのが望ましいでしょう。

MVNOは非常に多くありますが、一方で回線の品質はピンキリです。

通話・通信品質の良いMVNOもる一方、ノイズが混ざりやすかったり、回線速度が遅いMVNOもあります。

こればかりはユーザーの評判を確認するか、実際に使って判断するしかありません。

キャリアの場合は銀行引き落としなど、複数の支払方法に対応しています。

一方、SIMフリーで利用するMVNOの場合、そのほとんどがクレジットカード決済のみです。

ですので、カードを持っていない方は、契約そのものが難しいと言えます。

あまりカードを使いたくない方にもネックとなるでしょう。

SIMフリーは初心者向きではない、と言われる場合もありますが、その原因がサポートやアフターサービスの質の問題です。

SIMフリーへ切り替えた後は、各MVNOのサポートを受けることになりますが、サポートはメールや電話、ネットからの受付のみがほとんどです。

キャリアのように、店舗へ行ってサポートを受けることはできません。

また、SIMフリー端末が不具合を起こした場合は、メーカーのサポートを利用します。

キャリアの場合はサポートの窓口が一本化されていますが、SIMフリーの場合はMVNOと端末メーカー、それぞれに分かれているので注意が必要です。

不具合が起こった時、端末とSIMどちらが問題か判断できない場合などは、サポートを受けるのに手間取ってしまうでしょう。

MVNOとSIMフリー端末の相性問題もあります。

各SIMフリー端末は、対応しているキャリアの回線でなければ使用できません。

例えば端末がドコモの回線に対応しているなら、使用するMVNOもドコモ回線を利用する必要があります。

auやソフトバンク回線のMVNOを使用した場合、正しく動作する保証がありません。

また、SIMフリー端末とMVNOのキャリアが同じであっても、相性が悪いとSIMカードが認識されないおそれがあります。

SIMフリー端末を買う際は、MVNOの対応状況を確認しておきましょう。

SIMフリーにすれば料金が安くなる、と考える方は多いですが、逆に料金が高くなる場合もあります。

特に通話をよく利用する方は、慎重に判断したほうが良いでしょう。

MVNOの通話料金は30秒20円が多く、一定時間無料のサービスや、通話が半額になるアプリも存在します。

ですが、長電話には対応していない場合が多く、通話時間次第では料金が高額になります。

よく通話する方は、毎月の通話時間をチェックし、SIMフリーにした時の料金をシミュレーションしてみましょう。

SIMフリーはメリットが多く、料金を抑えたい方には最適です。

筆者も、スマホとタブレットで合計3社ほど契約していますが、通信料金は月5,000円以下に抑えられています。

一方、キャリアサービスが利用不可・品質・サポートの当たり外れがある、決済手段や端末相性問題など、様々な欠点があります。

SIMフリーへ切り替える際はデメリットを考慮しておきましょう。