正しいヘアケアをするために、髪を理解することはとても大切です。
今回はキューティクルの働きとダメージについて書きたいと思います。
キューティクルは髪の表面にうろこ状についており、「髪内部を守る・水分の調整」という重要な働きをしています。
キューティクルが整っていれば手触り感もよくなりますし、ツヤも出ます。
健康な髪のキューティクルは綺麗に整っています。
パーマやカラーの繰り返しや処理が悪いとダメージを受け、キューティクルはめくれ上がり、酷くなると剥離してしまいます。
ではなぜこのようになってしまうのでしょうか?
キューティクルは日本人の普通毛の方だと、4〜6枚くらいキューティクルが重なっており、髪内部の物質の流失や外側からの内部への侵入を防いでいます。
言わば鍋に蓋をしている状態です。
このキューティクルという蓋を開けない限り、パーマ液やカラー剤などは侵入が難しくなります。
この蓋を開けるために必要なのが「アルカリ剤」というものです。
このアルカリ剤をパーマ液やカラー剤に混ぜることで、層になってくっついているキューティクルが緩み、隙間ができはじめます。
そこで初めて薬剤が侵入していき、髪内部で化学反応がおこります。
しかし、このキューティクル(蓋)を開けるためには、キューティクル同士を繋ぎ止めている「CMC」という物質(キューティクル同士をくっつけている接着剤のような脂質)を溶かす必要があります。
溶けて流失したCMCは二度と元に戻ることはありません。
ですからカラー・パーマを繰り返し、このCMCがどんどん流失してしまうと、キューティクルがめくれ上がり、最悪の場合剥離してしまいます。
海苔を水につけると、どんどんバラバラになりますよね。
これと同じ現象が起こってしまいます。
キューティクルが壊れると・・・
キューティクルがどんどん壊れるとツヤがなくなり、手触り感も悪くなり、キューティクルの特徴的な働きでもある水分調整ができなくなってしまいます。
そうなるとパサつきがおこり、冬などは静電気が起こりやすい状態になります。
今は技術も進み、薬剤の分子量を小さくし、キューティクルを緩ませ隙間を作ることなく髪内部へ浸透させることができるようにもなりました。
この場合はCMCの流失もかなり少なく抑えることができますので、アルカリ剤を使用しているものよりダメージがかなり抑えることができます。
しかし、パーマ液やカラー剤のダメージが抑えられたとしても、ブラッシングやドライヤー、アイロンなどで熱を過度に加えすぎたり、シャンプーやトリートメントに入っているコーティング剤の影響でキューティクルを痛ませてしまうこともあります。
「ノンシリコンだから大丈夫!」「トリートメントはなんでもいい」なんて思っていたら大間違いです。
キューティクルというのはとても大切な部分です。
このキューティクルをどう守るかが、髪を綺麗に維持する大きなキーワードになります。
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