写真にボケ表現を!マクロ撮影のテクニック(距離・絞り・レンズ) (1/2)
こんにちは。マクログラファーのクニ・ヒロです。
前回は思い切って寄って撮影しよう、というお話をしました。
そして、寄ることで発生する「ボケ」をコントロールしましょう、というのが今回のお話です。
被写体の背景に、下記の様なものがあればボケを作るチャンスです。
樹が生い茂った場所なら、木々の隙間から見える空や、差し込む太陽の光が大きなボケに早変わりです。
この写真のボケは、そんな木漏れ日を活用しました。
背景に池や川などの水面があって、太陽が当たってキラキラしていたら光ボケになります。
水面は常に揺れたり動いたりしているので、その動きに合わせてボケの大きさや形も様々に変わります。
この写真の撮影風景はこんな感じです。
背景の水面に、白くに映った太陽の光がボケになっています。
ツバキなどの照葉樹の葉は、表面がつるつるなので光が当たると反射します。
これを上手く使えば、面白いボケが得られます。
被写体の背景にある、色とりどりの花も立派なボケになります。
被写体が日陰にあって、背景に光が当たっていれば、より色彩の美しいボケが得られます。
少し邪道と思われるかもしれませんが、車のボンネットや窓ガラスの反射光、あるいはライトの光などもボケとして使えます。
背景に光があれば、どんなものでもボケに活用出来ます。
こんなボケを見つけるためには、撮ろうとしている被写体だけでなく、常に背景の状況にも気を配っておかなくてはなりません。
面白そうな風景があれば「これはボケに使えないかな?」と想像してみて下さい。
もし、背景に使えそうなものを見つけたら、とにかく何でも試してみましょう。
しかし、ただ単にこのようなものが背景にあればいい、というわけではありません。
大きなボケを作るためには、条件があります。
綺麗なボケを得るには、撮影距離が重要です。
カメラから被写体までの距離が近く、被写体から背景までの距離が遠いほど、よくボケます。
前回のコラムで「思いきり寄って撮りましょう」と言ったのは、こういう理由からです。
例えば、目の前の花に目いっぱい近づき、遠くにある木々を背景にすれば、木漏れ日が大きくぼけて綺麗なボケが得られます。
前述の「1.木漏れ日」のところで掲載した写真は、こんな感じの場所で撮影しています。
背景の木々の間に、小さな木漏れ日がありますね。
被写体から背景までの距離が遠いため、この小さな光が大きなボケを描いてくれたのです。
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マクロレンズを自在に操り、
光とボケが織りなす幻想的で不思議な世界を描き出すマクログラファー。
刻々と変化していく花たちの表情や、虫たちのコミカルな姿に
心ときめかせ、癒されながらその一瞬の表情を切り取っている。
フォトコンテスト入賞多数、雑誌掲載多数、
2012年、2013年、個展開催。
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