皆さん、こんにちは。
スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。
「ニキビ」は、医学名で「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚疾患の1つで、顔を見られたくない肌の悩みのトップだと言われています。
ニキビケアをお伝えする前に、どうしても心得てもらいたいことがございます。
ネット上に出回っているニキビに関する情報を、全て鵜呑みにすることはお勧めできません。
なぜなら、ニキビの本質は、科学的にも完全に解明されていないからです。
私が偉そうに申し上げることではありませんが、皮膚科に通って塗り薬や飲み薬を続けても、改善しないケースも少なくないのが現状です。
つまり、それだけ個人の肌質・体質・生活環境・遺伝など、様々な深い要因が関係しているのです。
人によっては、スキンケアで良くなることもありますが、ほとんどが軽度の場合です。
長年に渡りしつこく悩まされている人や、急に悪化の一途をたどっている人は、まずは皮膚科の受診が賢明です。
日常生活でできるニキビ対策は、解消を目的にするのではなく、「これ以上悪化させない」という予防意識が大切です。
この意識を肝に銘じていないと、次から次へと色々な化粧品に手を出してしまい、逆に肌トラブルを増やしてしまうことに繋がります。
そのためには、ニキビの正しい知識と的確な手入れが求められるでしょう。
ニキビは、思春期年代の皮脂が多い人によく見受けられますが、男性ホルモンの分泌が増えることが主たる原因です。
しかし、皮脂が多い全ての脂性肌の人にできるわけではありません。
肌の水分不足などが原因で、角質の柔軟性が無くなって肥厚し、少量の皮脂でも毛穴の出口付近を詰まらせてしまい、その結果、ニキビが形成されることも少なくないのです。
思春期にできるニキビを「若年性ざ瘡(思春期ニキビ)」と言い、ニキビの大半を占めます。
20歳を過ぎると自然に治まってくることが多いと言われています。
ただし、年齢を重ねてもニキビができる人もいます。これを「成人性ざ瘡(大人ニキビ)」と言います。
「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」という用語をよく聞きますが、厳密にはニキビの種類ではなく、ニキビが進行する過程で起こる症状の違いです。
- 特徴
皮脂が多い人にできやすい。
- 症状
額を中心にしてできるが、頬へ広がることもある。
- ポイント
物理的接触(メイクや髪の毛など)で敏感に反応しやすい。
固形石鹸による洗顔を重視すると、緩和が期待できる。
- 特徴
皮脂が多い脂性肌の人だけでなく、乾燥肌の人でもできる。
今まで何のトラブルが無かった健康肌の人でも、急にできることがある。
- 症状
アゴなど、鼻より下の部位にできやすい。
膿を伴うことがあり、炎症後のシミ(炎症性色素沈着)になりやすい。
- ポイント
スキンケアでの改善は難しく、内面療法(食事・睡眠・運動など)との併用で軽減することがある。
ニキビが進行する基本的なプロセスは、第1段階~第5段階に分類されます。
毛包(毛穴の出口部位)に皮脂が詰まって、肌表面がザラザラとしてきます。
特に、皮脂の多い顔の中心に現れやすいです。
毛包(毛穴の出口部位)に詰まった皮脂が固くなり、コメド(小さな円形状のかたまり)ができます。
表面が白いものを「白ニキビ」、表面が黒いものを「黒ニキビ」と呼びますが、症状的には同じレベルです。
コメド(小さな円形状のかたまり)周りの皮膚が固くなり、アクネ菌によって赤ニキビ(炎症)が起こります。
症状によっては、接触時に痛みや違和感を覚えることもあります。
赤ニキビ(炎症)がさらに深刻化すると、ブドウ球菌などが増えるため、膿疱(うみ)を併発します。
さらに進行すると、皮膚の真皮構造が破壊されて、ニキビ跡(瘢痕)になります。
皮膚の突起・陥没で凹凸状態(クレーター)になり、 シミ(炎症性色素沈着)を伴うこともあります。
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