こんにちは、着付け講師・着物アドバイザーの草萌ミツです。
着物と聞いて、皆さんはどんなことをイメージされるでしょうか。
普段着物をお召しにならない方に、今まで私が幾度となく投げかけてきた質問です。
「綺麗で華やかだけど、細かな決まり事が多くて難しそう」
これは、多くの方に共通する誤ったイメージであると言えます。
天候や気温によって洋服選びをするように、着物は気軽に楽しく生活に取り入れられる選択肢の1つ。
今回は、着物が現代の私達にとって身近な物だということを、季節に合わせたコーディネートを通してお伝えしていきます。
着物は、四季がある日本独自の衣装です。
植物、動物、風景など、描かれるモチーフは様々。
植物を例にしますと、描かれた花や木の実が満開になる、もしくは熟す前に身にまとうのが「粋」とされています。
梅のモチーフ・小物
しかし、必ずしも時期を守らなくてはいけない、という訳はありません。
季節を問わず梅のモチーフを選び「冬生まれなので」と、ニコリとお話に付け加えられたら、それもまた粋ではないでしょうか。
梅のモチーフ
最近は様々なメディア、媒体などで「色」を意識したお洋服のコーディネートが紹介されています。
それは、その年のトレンドであったり、その季節が連想させる色であったりと、考え方には無限の広がりがあります。
今回は、雪溶けの冬~春への期待感を、色によって表現しました。
寒さが一段と厳しい季節、街を歩くお洋服姿の方は、シックな色合いを多く選ばれます。
冬枯れという文字通り、草花の色もまだまだ目に付きません。
そこで敢えて明るく華やかさの色、草花を思わせる差し色を使うことで、着物独自のエンターテイメントを感じて頂けるはずです。
現代に生きる私達は、身近なインターネットという手段で、物事を何でも簡単に調べることができるようになりました。
しかしそれは、知識ばかりが先行して、自分らしく物事を楽しむことからどんどん遠ざかってしまうことも意味する、と私は考えます。
そのような中において、着物は日々の当たり前の生活に楽しみを与えてくれます。
出勤前、休日のお出かけ前にクローゼットから瞬時にお洋服を選ぶ感覚で、着物を皆さんの選択肢の1つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
特別なシーンの装いとしてだけでなく、普段着の1つとして。
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