夏バテには出汁の効いた昆布水料理を!夏野菜を使ったごほうびお味噌汁と鰻の冷え冷えお茶漬けレシピ

執筆者: 岩佐 優 職業:昆布料理研究家
はじめに

笑顔が何より楽しさに変わる、毎日のご飯。
人間の本当の幸せは、お腹が満たされることなのですよ。

こんにちは、昆布料理研究家の岩佐優です。

 

北海道の昆布漁。

夏はシーズンを通して最も忙しい季節です。
6月の半ばに始まるガゴメ昆布漁を皮切りに、7月上旬の養殖真昆布漁天然真昆布漁と、8月後半まで続きます。

早朝3時には起きて、沖へ出かけて、昆布を採ってきて、乾燥までして終わるのは昼過ぎになるそうです。小さな子供からお爺ちゃんお婆ちゃんまで、皆早起きして頑張っています。

夏の昆布漁は北海道の風物詩なのですね。

 

昆布水を使って朝一番に摂るもの

今日のテーマ昆布水を使って夏の朝一番に摂るものです。

朝一番に摂る日本人のソウルフードは、お味噌汁です。
発酵食品である味噌は、体にとっても心にとっても大切なはずですよ。
毎朝必ずお味噌汁を頂くと、腸の調子、お肌のコンディションも抜群に良くなります。

 

 

発酵食品とは?

さて、発酵食品とはどのようなものでしょう。

 

簡単にまとめると、食材を発酵させることにより作成する食品のことです。

納豆菌、麹菌、乳酸菌、酢酸菌などの働きによって素材の旨味が増し、栄養価が上がり、消化吸収が良くなる最高峰の保存食なのです。

例えば味噌、醤油、納豆、ヨーグルト、チーズ等が挙げられます。

 

世界一硬い発酵保存食

発酵食品の中で、一番驚くのが鰹節バニラですね。
しかし、発酵食品といえるのは、カビ付けと乾燥を繰り返して仕上げる「本枯れ鰹節」だけです。
鰹に付けたカビの生命活動によって、旨味が増した世界一硬い発酵保存食になるのです。

「バニラ」は鞘を収穫後、湯通しして布に包みます。

さらに発酵させ、天日に干したり布に包んだり、干したりという作業を繰り返します。

 

昆布水の作り方のおさらい

さて味噌汁に使う昆布水。

もう一度簡単に、昆布水の作り方をおさらいします。

  1. 1リットルのお水に対して、10gの昆布を入れ、そのまま一晩置きます。
  2. 昆布を取り出して完成。

 

昆布を1~2mmの千切りにすると、3時間後から利用出来ますよ。

 

昆布水を使った味噌汁の作り方
準備するもの

1.具材

具材は何でもOKです。

 

冷蔵庫の中の余っている材料や乾物など、その他には夏の食材、ゴーヤ、オクラ、ピーマン、キュウリ、アシタバ、アボカド、コマツナ、ホウレンソウ、ズッキーニ、シシトウなど、旬の野菜なら、なおさら最高ですよ。

2.出汁

出汁は一人分180ccの昆布水。

 

3.味噌

味噌は一人分小さじ1.5~2。

具材や季節に合わせて味噌を選びましょう。

 

作り方

作り方は簡単です。

 

  1. お好みの材料は、湯掻く、レンジで火を通す、焼く、蒸すなどをして、用意します。
  2. 昆布水を200cc鍋に入れ、お好みの材料に火を通すと尚更良いですね。
    昆布水が20cc多いのは、水分が蒸気で飛ぶためです。
  3. お好みにブレンドした味噌を、昆布水に溶き合わせます。
  4. 味噌の風味が逃げないように、沸騰し過ぎるのは禁物ですよ。
  5. お椀に掬い、吸い口をトッピング!パルメザンチーズなどでも面白いですよ。

 

とんでもない組み合わせの味噌と具材で、楽しいお味噌汁が出来上がります。

 

昆布水茶漬けの作り方

味噌はその度に組み合わせ、具材、季節に合わせてバランスを取る食品です。

甘味のする白味噌や、わずかな酸味のある八丁味噌、麦味噌、赤味噌などですね。

 

そして、トッピングに香りがする吸い口を演出してみましょう。

吸い口とは、吸い物に入れる薬味のことを指します。

山椒の葉、柚子、茗荷、胡麻等などが加わると、驚くほど素晴らしい味噌汁に変わります。

 

私が作ったのがは、この時期の特別材料、です。
昆布水に少しだけ塩と薄口醤油で味を付けた「鰻の冷たい昆布水茶漬け」です。

材料は、鰻、古漬けきゅうり、錦糸玉子、焼き海苔、白ご飯、昆布水、昆布だしガラ、トッピングは自家菜園のルッコラの新芽です。

ご飯の上に具材を乗せ、冷やした昆布だしを掛けて頂きましょう。

 

 

おわりに

さて、今回はいかがでしたでしょうか?
暑さに負けず、昆布パワーでこの夏に向かいましょう。

 
 コラムニスト情報
岩佐 優
性別:男性  |   職業:昆布料理研究家

昆布料理研究家 岩佐優が目指すのは、
毎日の食卓に昆布料理物語を!
料理家が提案する昆布ライフ!
できるだけ始末して、料理して、
おいしくご飯を食べたいと願う全国の方々に
昆布料理の本物の料理、始末した昆布料理の真髄を提供することです。

安心して召し上がれる食材を選び、旬のものをこの今に味わい、
春夏秋冬ならではの料理を私が作っています。
昆布料理  うさぎや
HP http://kyoutousagiya.jimdo.com/