とろろ昆布の美肌・便秘解消・ダイエット成分に注目!栄養満点で痩せる満腹レシピ3選 (1/2)

執筆者: 岩佐 優 職業:昆布料理研究家
はじめに

こんにちは、昆布料理研究家の岩佐優です。
今日は「とろろ昆布」のお話です。
どうして、そのまま食べても美味しい昆布を、先人達はわざわざ薄く削ろうと思ったのでしょうか? 

 

 

とろろ昆布の誕生秘話

北海道から遠く離れた北陸地方。
江戸時代、北海道で獲れた昆布を京都まで運ぶ際、経由地となったのが福井県敦賀でした。
一説によると、長時間かけて運ぶ間に、昆布に生えてしまったカビを取り除こうとして、包丁で薄く削ったのが始まりだとか。

そうして出来た薄い昆布を試しに食べてみると「美味い!」となったのでしょうね。

そんな偶然の産物であるとろろ昆布には、薄く削るからこそ得られる「ウマミ」や「ネバネバ」がいっぱい含まれています。
とろろ昆布の魅力、再発見してみて下さい。

 

とろろ昆布に含まれる栄養素

「とろろ昆布」には、水溶性食物繊維に含まれるアルギン酸とフコイダンが豊富に含まれており、これらが小腸で脂肪や糖分を抱え込み、吸収されないまま体外に排出してくれる特徴を持っています。

つまり、「とろろ昆布」はダイエットの大敵である脂肪分や糖分の摂取を抑え、太りにくい体質に導いてくれるというわけです。 

 

アルギン酸

海藻成分で、水に溶ける水溶性食物繊維。
昆布やわかめなど、海藻類の細胞間物質に含まれているゼリー状の多糖類で、海藻のぬめり成分を構成しています。

アルギン酸はカリウムと結びついており、腸内でカリウムを放出することで、ナトリウムを吸着して体内での吸収を防ぐことから、高血圧の予防、血中コレステロールの抑制作用、血糖値の上昇抑制作用、便秘解消、動脈硬化の予防などの効果が期待出来ます。

 

フコイダン

海藻に含まれるヌルヌル成分で、多糖類です。
この多糖類は、コレステロールや中性脂肪、血糖値の低下、肝障害の改善、抗がん作用、ピロリ菌の抑制、抗アレルギー作用などを改善してくれる、大変優れた成分です。

その他にも「とろろ昆布」には、ヨード、カリウム、カルシウム、ビタミンB群と、体に良い栄養素が含まれています。
中でもカルシウムは、牛乳の何倍も含まれているという優秀な食材です。 

 

薄く削られていることによって得られる効果

さらに「とろろ昆布」について特筆すべきは、極薄に削られている点にあります。
細胞が細かく削られていることで、成分の吸収効率が良く、食物繊維を普通の昆布よりも多く摂取することが可能になります。

特に、中性脂肪値の上昇を抑える水溶性食物繊維が、体内に取り入れやすくなるので、ダイエットだけでなく、健康維持のためにも効果的に作用するというわけです。

また、「とろろ昆布」は体の中に入ると水分で膨張するため、早く満腹感が得られることから、食べる量を自然に抑える効果も期待出来ます。
「とろろ昆布」を食べ続けることで便秘が解消された、髪の毛がつやつやになった、肌の艶が良くなったという美容効果も報告されているようです。 

 

「とろろ昆布」の美味しいダイエット料理レシピ
とろろ昆布とそうめんのサンドウィッチ

1.

湯掻いたそうめんと、とろろ昆布をマヨネーズと塩で味を付けます。

2.

10枚切り食パンにバターを塗り、間にとろろ昆布そうめんと、お好きな野菜を挟み込みます。

とろろ昆布には塩味がありますので、味をみながらマヨネーズを加えて下さい。 

 

 
 コラムニスト情報
岩佐 優
性別:男性  |   職業:昆布料理研究家

昆布料理研究家 岩佐優が目指すのは、
毎日の食卓に昆布料理物語を!
料理家が提案する昆布ライフ!
できるだけ始末して、料理して、
おいしくご飯を食べたいと願う全国の方々に
昆布料理の本物の料理、始末した昆布料理の真髄を提供することです。

安心して召し上がれる食材を選び、旬のものをこの今に味わい、
春夏秋冬ならではの料理を私が作っています。
昆布料理  うさぎや
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