高級ファッションブランド「グッチ (GUCCI)」の歴史と雑学。財布やバッグが有名ですが、前身は馬具メーカーであったなど、人に話したくなる豆知識を紹介します。
グッチと言えば、財布やバッグを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今では多くの方が知っている、高級ブランドの一つです。
イタリアを代表するブランドの一つですが、世界的な知名度を誇り、ハリウッド女優からセレブ、一般女性・男性に至るまで、多くの人を虜にしています。
今回は、90年以上も前からあるグッチ (GUCCI)ブランドの歴史と雑学をご紹介します。
現在のグッチの礎を築いたのは、創業者のグッチオ・グッチ(1881年生)です。
彼の家では、馬具の製造を行っていました。
ですが、紆余曲折から、実家は馬具製造から撤退、それをきっかけに彼は若くしてロンドンへと移り住みました。
シャーロック・ホームズにも登場するベーカー・ストリートで一躍有名になったロンドンは、当時貴族が多く住む華やかな街でした。
グッチは、この芸術あふれる街のホテルに下宿し、イギリス貴族の洋装から、様々なことを学びました。
デザイン・色使い、ディテール、素材…。
この経験が、グッチの人生を大きく左右することになろうとは、当時は誰も思っていなかったでしょう。
ホテルでの下働きを終えたグッチは、1921年、故郷で、鞄と馬具の製造を手掛ける会社を立ち上げました。
グッチの前身は馬具メーカーなのです。
今でもグッチは、乗馬よりインスパイアされたアイテムを展開しており、当時の名残を見ることができます。
起業よりわずか数年、グッチの開いた会社は、瞬く間にフィレンツェはおろか、イタリア中へと名が知られていきました。
高品質で使い勝手に優れる、各種レザー製品が成功を収めたのです。
ですが、時代は第一次世界大戦終結後。
未だ世界は混迷の中にあり、いつ戦いの火蓋が切られてもおかしくはない状況でした。
そして始まった、第二次世界大戦。
グッチもまた戦争の影響を受け、一時低迷を余儀なくされてしまいました。
イタリアでの戦時統制により、レザーが使えなくなってしまったのです。
革がなければ商品を製造できない、危機的状況に陥りましたが、グッチは発想を転換し、キャンバス素材を使用したアイテムの販売を始めました。
すると、これが意外な大ヒットを博し、戦時中にありながらも富裕層を中心に人気を集めることに。
当時はまだ珍しかったキャンバス素材と、ポップなカラーリング。
今でも語り草になっています。
そして、戦後間もない1940年代末、あの「バンブー」が誕生しました。
現在はグッチを代表する人気コレクションの一つとなっている「バンブー・コレクション」。
その第一号は、シンプルなハンドバッグで、持ち手は、今のバンブーハンドルに繋がる「竹」が使用されていました。
資源不足と言う側面もありましたが、これがヨーロッパを中心に爆発的にヒット、グッチの名が世界へ知られるきっかけとなりました。
その後もバンブーは改良を重ね、次々と新モデルを発表する人気商品へと変貌を遂げています。
馬具からバッグへと転身したグッチですが、創業者のグッチオ・グッチは、1953年にその生涯に幕を閉じました。
ですが、彼の死後も、ブランドのグッチは飛躍を続け、1964年に銀座へ日本一号店をオープン、その後はデパートと路面店を中心として店舗を増やしていきました。
日本進出からすでに50年が経過しているのですね。
実は同じ高級ブランドとして知られるエルメスも、馬具から始まっています。
グッチとの意外な共通点ですが、世界に名だたるブランドの歴史を振り返ると、思いも寄らない発見に満ちています。
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