ニベア青缶の成分を徹底調査！肌質別・正しい使い方 (1/2)

こんにちは、スキンケアカウンセラーの松原好克です。

今話題の美容ブームの1つに、「ニベア」が挙げられます。
このコラムでは、「ニベア」を独自に検証してみたいと思います。

ニベア花王株式会社が販売する「スキンケアクリーム」で、チューブタイプと缶タイプがあります。

オフィシャルホームページでは、次のように紹介されています。

• 引用　花王株式会社

http://www.kao.com/jp/nivea/nva_cream_01.html

ここでは、人気の缶タイプを取り上げます。

シンプルな青色のアルミ缶になっています。

シルバー色のアルミカバーで覆われています。

中身は、こってりとした白色ペーストクリーム状です。

製品に関する情報・注意事項・全成分等が記載されています。
注目は、ニベアの命名が書かれており、ラテン語で「雪のように白い」という意味だそうです。

スキンケア化粧品に大切なのは、配合されている成分です。
ニベア青缶に入っている全成分を、ご説明します。

常水を蒸留または精製して不純物を取り除いた、製品のベースとなる成分。

別名「流動パラフィン」で、石油原油から固形パラフィンを取り除いた液状の炭化水素混合物。

石油から抽出される半固形の炭化水素類混合物で、粘着力が非常に強い。

最も古くから用いられている保湿剤で、吸湿力がある粘性液体状の物質。

イソブテンとn-ブテンを共重合後、水素添加して得られる炭化水素混合物。

シロキサン結合を中心とした環状の重合物で、揮発性が高く、肌表面に油分が停滞するのを防ぐため、ベタつき緩和剤として使用される。

石油原油由来の固形炭化水素を精製した透明な塊物質で、粘性と伸性に優れている。

ラノリンを加水分解して得られるアルコールやコレステロールの混合物で、乳化助剤として使用されることが多い。

石油原油を蒸留した際に、最後に残る部分を十分に精製した固形炭化水素混合物で、乳化しやすい性質を持つ。

海に住むサメ類の肝油中から抽出されるスクワレンを、酸化しないように水素添加して安定させた成分で、潤滑性がある割にはベタつかない。

ホホバの種子から抽出精製された植物性のロウで、ベタつきが少ない上に酸化しにくいため、油分補給やしっとり感を出す目的で配合される。

油脂を原料としたオレイン酸とデシルアルコールをエステル化した液体で、湿潤力がある。

2分子デシルアルコールの液体状の縮合物で、安定性が高い低刺激な油性成分。

アルミニウム塩水溶液とステアリン酸ナトリウム水溶液を反応させた白色粉末で、主に油のゲル化剤(増粘作用)として使用される。

ステアリン酸のマグネシウム塩で、粒子が細かいため、化粧品の粉体として分散剤や増粘剤として用いられる。

硫酸とマグネシウムから生成された塩で、水に対する溶解性や安定性に優れているため、製品の安定化剤として配合される。

レモンやミカンなどから抽出される粉末状の酸味成分で、酸化防止作用や収斂作用を有する。

防腐剤として使われるが、化粧品には1%以下までと規制されている。

快い生理的・心理的感覚を出す目的で配合され、天然香料・合成香料・調合香料に分類されるが、最近は合成香料が主流となっている。

• 参考文献

山科峯緒『化粧品成分用語事典2008』(中央書院、2008年2月15日発行)

上記の成分内容を照査しますと、ニベア青缶に美容成分は含まれておらず、油分の多い昔ながらの典型的なクリーム処方になっています。

スクワランやホホバ油は、潤いを与える程度で、肌の水分そのものを増やす作用はないため、厳密に言えば美容成分とは言えません。

また、記載位置から判断しても、配合量はそれほど多くないと思われます。

ミネラルオイルは鉱物油の一種ですが、1970年代、精製度の低い不純物が残留したままの鉱物油を配合した化粧品が原因で、油やけ(皮膚への刺激)による色素沈着(シミ)を発生させる等の問題が発生しました。