夏の暑い時期には誰もが気にする日焼け対策。でも、紫外線は、真夏だけではなく年中降り注いでいます。特にその量が急激に増加するのが春から初夏にかけて。 美肌を守るためには、春先からの紫外線ケアがポイントです。

■紫外線量のピークは春先から
1年中降り注ぐ紫外線。特に真夏の7月・8月は、その強烈な日差しで、誰もが「紫外線量が多い」と感じる時期です。

しかし、紫外線は毎年春先から急激に増え始め、5月ごろには真夏と同じくらいの量になるといわれています。

紫外線はメラニンの生成を促し、シミやソバカスの原因になります。また、紫外線によるダメージは、肌の乾燥やシワを引き起こすもとにも。

春先から初夏にかけての「うっかり日焼け」を防ぐことが、その後の肌コンディションを左右することになるのです。

■UVAとUVB
紫外線にはUVA(A波)とUVB(B波)の2種類があります。

日焼けによる肌の赤い炎症を起こすのが、UVBです。エネルギーが強く、肌の表面に影響してシミやソバカスの原因になります。一方UVAは、じわじわと肌の奥まで浸透し、コラーゲンを劣化させシワやたるみを引き起こします。

UVB は日傘や帽子である程度防ぐことができますが、UVAは雲やガラスを通過してしまい、しかもUVBの10~50倍も多く降り注いでいるため、曇りの日や車の中でも油断は禁物です。

UVAのピークは4月から8月、UVBのピークは5月から8月ごろといわれています。

■初夏の紫外線を防ぐ方法とは
まず大切なのが、常日頃の日焼け止め。ほんの少しの外出や、ベランダに出るとき、天気の悪い日でも必ず日焼け止めを塗るようにしましょう。

部屋の中でも気づかないうちにガラス越しの紫外線を浴びている可能性があるので、ノーメイクの日でも日焼け止めはマストです。

日焼け止めには「SPF」や「PA」の表示がありますが、それぞれ、「SPF(Sun Protection Factor)」はUVBの、「PA(Protection Grade of UVA)」はUVAの防止効果を表す数値です。

数値が高いほど紫外線防止効果も高くなりますが、その分肌への負担が大きくなることも。 日常生活ではSPF20、PA++程度でじゅうぶんです。ムラや塗り残しがないように注意し、効果を持続させるためにこまめに塗り直すようにしましょう。

日焼け止めは、顔だけでなく首やデコルテも忘れずに。 また、意外と忘れがちなのが手や足の甲です。足にサンダル焼けの跡がくっきり、なんてことにならないように、しっかりとケアしてくださいね。
(加藤朋実)

この記事を書いたコラムニスト

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