ダイエットのためには食べ過ぎは厳禁。そう分かってはいても、美味しそうなものを目の前にするとついつい手が伸びてしまう…。 その習慣、もしかしたら、あなたの脳が原因かもしれません。

■「やせる脳」の仕組みとは!?
食欲のコントロールに大きく関わる脳内物質がセロトニン。別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させ、心を落ち着かせる働きをもっています。

このセロトニンが減少すると、脳がストレスを感じ、甘いものが食べたくなったり、つい食べ過ぎてしまったり、ということに。

セロトニン減少の大きな原因はストレスです。ダイエット中だからといって食べたいものを無理に我慢していると、それがストレスにつながり、かえってドカ食いを招いてしまう危険性も。

セロトニンが脳内に増えると、満足感や満腹感がアップし、上手に食欲をコントロールできるようになります。食べ過ぎを防ぐ「やせる脳」を作るには、無理な食事制限ではなく、ストレスを解消して気持ちを安定させることが大切なのです。

■セロトニンを増やすための生活習慣
セロトニンのもととなるのはトリプトファンというアミノ酸の一種です。 このトリプトファンが多く含まれるのは、カツオやマグロなどの赤身の魚、肉類、牛乳やチーズなどの乳製品、大豆などです。

「太りやすいのでは?」と思われがちなお肉も、脂身の少ないものを適量食べれば、「やせる脳」を作るのに効果的なのです。

また、ダイエット中におすすめなのがホットミルク。 トリプトファンが血液中から脳内に入るには、糖分が必要といわれています。夜、お腹が空いて眠れない、というときには、少しハチミツを加えたホットミルクを。

セロトニンの増加を促すとともに、リラックス効果を高め、深い眠りに導いてくれます。 カロリーが気になる人は、低脂肪牛乳を選んでくださいね。

■「やせる脳」づくりにはリズムのある運動を
ウォーキングやジョギングなど、一定のリズムのある運動は、セロトニン分泌を増加させるのに効果的といわれています。毎日の通勤時に一駅分のウォーキングを習慣にすれば、脂肪燃焼効果もあって一石二鳥!

また、首のストレッチをすると、脳が刺激され、セロトニンの分泌を活性化するといわれています。

仕事の合間などに、こまめにストレッチを行うようにしましょう。ゆっくり首をまわし、首周りをよく伸ばすことがポイント。長時間パソコンに向かう人など、肩こり防止にもおすすめですよ。

また、セロトニンを増やすには、夜はぐっすり眠り朝は太陽の光を浴びる、という規則正しい生活も大切です。 上手にセロトニン=幸せホルモンを増やし、ストレスのない「やせる脳」を手に入れましょう。
(加藤 朋実)

この記事を書いたコラムニスト

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