デジタル・ネイティブ世代程チャンスあり?!今狙い目なファッション業界における、ソーシャルメディア担当のお仕事とは?
ファッション業界の花型の仕事と言えば、PR。ブランドの顔として、雑誌の紙面を飾ったり、ブランドのパーティーでセレブや業界人をアテンドしたりするプレスの仕事に憧れを抱いて、ファッション業界を目指す人も多いと思います。
その一方で、実際にこの人気のポジションに就くことができるのは、ほんの一握り。ベテランの経験者を差し置いて、新人がこれらの人気ポジションを獲得できる程、世の中は甘くない様です...。
しかし、デジタル・ネイティブにこそ可能性があり、最近じわりじわりと重要性を増している、ある意味「狙い目」なポジションがあるのです。それが、ソーシャルメディア担当のポジションです!
facebookの誕生は2004年、twitterはその2年後の2006年。ソーシャルメディアはここ10年の間で新しく生まれたサービスです。そして、企業やブランドが公式アカウント設け、積極的に活用するようになったのも、この数年の話です。
よって、「ソーシャルメディア担当」は、まだまだ職種として確立段階にあるポスト。この職種のベテランといっても長くて数年。ソーシャルメディアの取り扱いに限って言えば、熟年のマーケターもインターン生もほぼ、同じラインに立っているのです。
さらに、これからか就職先を探そうとしている大学生とかって、生まれた時からパソコンが家にあり、インターネットがある世界に生まれた、バリバリのデジタル・ネイティブ世代。30+歳で、「これからの時代はソーシャルメディアだー」とか言っている人より、ずっとソーシャルメディアやインターネットのことを理解しているし、適応能力が高いはずです。
つまり、これからのファッション業界、特にマーケティング部門を目指す人にとって、ソーシャルメディアは非常に勝算があるポストなのです!
ソーシャルメディア担当のお仕事の基本は、twitter、Facebook、instagramなどなど...ソーシャルメディアを使って、情報発信とコミュニケーションを行うことです。
もちろん、企業によって考え方は違うと思いますが、現段階でソーシャルメディア担当が行う仕事を大きく分けると、下記の3つになると思います。
1.ソーシャルメディアで配信するコンテンツの制作&運営管理
2.ファン発信の情報&他の部署と連携して、ブランドの情報をブーストする
3.ファンコミュニティーを見つける・作る&育てる
1.ソーシャルメディアで配信するコンテンツの制作&運営管理
ソーシャルメディア担当の基本のお仕事は、どんな情報を、どのプラットフォームを使って配信するかを設計すること。ソーシャルメディアはリアルタイムで情報を発信するメディアではありますが、ブランドのマーケティング戦略に則って配信コンテンツを決定しなければなりません。個人のtwitterアカウントみたいに、ノリや思いつきて発信していては、ブランドとしての一過性がなくなってしまうし、ネタ切れにも陥ります。
また、実際にどんな効果があったか?(例えば、この投稿経由でサイトへのアクセスが通常の2倍あった、など)を検証するのもソーシャルメディア担当の基本のお仕事です。
2.ファン発信の情報&他の部署と連携して、ブランドの情報をブーストする
ソーシャルメディア上には、ブランドが発信したオフィシャルの情報以外にも、ファンが自主的に作ってくれたコンテンツも沢山存在します。例えば、「◯◯でこれ買った〜♡」的なツイートや、instagramにアップされる「#OOTD」("Outfit Of The Day"の略で、今日のコーディネートをシェアする時のハッシュタグ)。また、ブログの記事だったり、さらにはNAVER まとめやmeryの様なキュレーションサイトなど、ファンがブランドの情報を発信してくれる場は至る所にあります。これらのブランドに関する情報を見つけ出し、ファンの声をブースト(拡散)していくのもソーシャルメディア担当のお仕事。
また、他の部署と連携しブランドの情報を発信していくのもソーシャルメディア担当の重要な仕事です。
PRチームが獲得したメディア露出(雑誌やテレビで自社の商品が使われた)とか、セレブが着用してくれた/ブログで紹介してくれた、などの情報をいち早くキャッチして、ソーシャルメディアにて、リアルタイムで紹介することはとても大切です。
例えば、王様のブランチでMCの本仮屋ユイカちゃんが着用予定との情報をPRチームから入手したら、王様のブランチ放送のタイミングでtwitterで紹介するとかね。
さらに、Behind the scene (舞台裏)やsneak peeks(プレビュー)をソーシャルメディア上でファンだけに見せるのは、ブランドとファンの絆を深める上で不可欠。文字通りファッションショーのバックステージの様子と緊張感をリアルタイムでお届けしたり、デザイナーオフィスの様子、ソーシャルメディアGirl(そう、あなた!)の人間味が感じられるちょっとした一面を見せるのも、ファンにとってはエキサイティングなものなのです!
3. ファンコミュニティーを見つける / 作る・育てる
そもそも、コミュニティーって一体なんでしょう?kotobank.jpによると、下記のように説明されています。
『居住地域を同じくし、利害をともにする共同社会。町村・都市・地方など、生産・自治・風俗・習慣などで深い結びつきをもつ共同体。地域社会。』
ソーシャルメディアを管理する上で、このコミュニティーの考え方はとても大切です。日本ではまだ少ないようですが、海外発のウェブサービス系スタートでは、「コミュニティー・マネージャー」という、コミュニティーを管理する専門のポジションもある様です。
私達が生活をするリアルな世界には、沢山のコミュニティーがあります。それは、学校や職場のコミュニティー、地域のコミュニティー、または趣味のコニュニティーなどです。特徴としては、年齢や居住地、収入などデモグラフィック属性が近い人達が集まってできていること。そして、当たり前ですが、それぞれリアルの世界で会ったことがあり、お互いのことを知っています。
その一方で、オンライン上にも多数のコミュニティーが存在しています。これは、共通の趣味を軸として形成されたコミュニティーで、必ずしも年齢や居住地が同じとは限りません。また、コミュニティーメンバーは、リアルで会ったことがなかったり、さらには同じコミュニティーに属していることすら知らない場合すらあります。
ソーシャルメディア担当者の役割は、ブランドに合ったこれら2種類のコミュニティーを見つけ出し、育成していくことです。
例えば、あなたは、大学生向けのプレミアムデニムを紹介したいとします。その場合、リアルなコミュニティーなら、ちょっとお金に余裕がありそうで、ファッションが好きな大学生のコミュニティー(例えば、ファッション系のサークルなど)にアプローチができますよね。
では、オンライン上のコミュニティーならどうでしょう?デニムを専門に扱ったブログや、ラグジュアリーなブランド多く扱うスタイルブログで扱ってもらうのも良いかもしれません。
また、あなたのブランドについてポジティブに紹介してくれているブログや、もしかすると、あなたのブランドの熱狂的なファンが、あなたのブランドだけを取り扱ったファンブログを既に立ち上げているかもしれません。
そして、これらのデニムブログの読者や既存のファンコミュニティーにいる人達を、オフラインのイベントに招待し、ブランドとファン、さらにファン同士を繋ぐ場を提供することは、ブランドに対するロイヤリティを上げるのに、とても有効です。オンライン上のコミュニティーをリアルのイベントに誘導することで、ウェブページでは伝わりきれない、ブランド体験をしてもらうのが目的です。このリアルでのブランド体験が素晴らしいものであれば、きっと彼女たちはブランドのファンになってくれます。
最適なコミュニティーを探すのには、手間と時間がかかりますが、このコミュニティーの発見・作成、育成こそ、今後ソーシャルメディア担当が注力していくべき大切なお仕事です。
ソーシャルメディアの登場によって、ファンとブランドの繋がり方が大きく変化しました。今までは、一般の消費者にブランドの情報を伝えるには雑誌やテレビなどのマスメディアを使うか、お店に来てもらうしか方法はありませんでした。
しかし、今ではソーシャルメディアを通して、直接ファンや将来ブランドのファンになってくれそうな人に話かけることができます。また、消費者自身も自分のメディアを持ち、彼女たちが所属するコミュニティーにおいて、発信力を持っています。
今後、ソーシャルメディアの役割の重要性はどんどん増してくると思います。これから、ファッション業界を目指す、デジタル・ネイティブな人にこそ、ファッション業界の新しい仕事にチャレンジしてみて欲しいです!
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