コラーゲンドリンクやサプリは効かない!?本当に効果のある摂取方法とは (1/2)

執筆者: スキンケアカウンセラー 松原 好克 職業:スキンケアカウンセラー
はじめに

皆さん、こんにちは。
スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。

近年注目の美容用語には「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「セラミド」「プラセンタ」「EGF」などが挙げられます。
”美”に対して熱心に研究する女性も多くなり、多種多様な言い回しの過熱化で、真実が影に隠れてしまっています。

今回のコラムでは、長年に渡って地位を確立している「コラーゲン」のウソ・ホントをお伝えいたします。

 

 

肌のコラーゲンの仕組み

まず、肌そのものに存在するコラーゲンを、理解することから始めましょう。

コラーゲンは、表皮の下の真皮層にあります。
真皮の約70%はコラーゲン(真皮の水以外の物質パーセンテージ)で、タンパク質の線維で構成されており、網の目のように張り巡らされています。
他には、エラスチンと呼ばれるコラーゲン同士を繋ぎ止める役割の線維や、ヒアルロン酸などが存在します。

 

肌の老化の原因はコラーゲンの減少・硬化

このコラーゲンこそが、肌の弾力を担う最大の立役者で、加齢や紫外線などで減少・硬化するために、たるみ・シワが増えてくるのです。

コラーゲンの生産量は、年齢と共に低下し、40代後半からはほとんど作られなくなります。
50代に差しかかる頃から急激に皮膚の緩みや垂れ下がり、太い表情ジワが刻まれるのは、そのためです。

 

食べるコラーゲンのウソ

「プルプル素肌」「弾む弾力」などの謳い文句で知られる、コラーゲンサプリメントや美容ドリンクが、とても良く売れています。
また、豚足・鶏皮・手羽先・軟骨・スッポン・フカヒレ・ゼラチン・ゼリー・杏仁豆腐などのコラーゲンが豊富に含まれた食品が、女性の間で人気となっています。

しかし、これらは本当にコラーゲンに働きかけるのでしょうか。
残念ながら、多くの人が思っているほど、肌のコラーゲンを増やすことは出来ません。

 

 

コラーゲンを摂取しても肌のコラーゲンを増やすことは出来ない

科学的な見解から判断すると、口から摂取したコラーゲンは、そのまま肌のコラーゲンにならず、胃や腸でアミノ酸に分解されます。
その後、分解されたアミノ酸はタンパク質に変化し、体の色々な器官(筋肉・骨・内臓など)に使われます。
もちろん肌にも使われますが、必要最低限しか行き渡らないと考えられます。
つまり「摂取しないよりはマシ」程度で思っておいた方が良いのです。

コラーゲンサプリメントや美容ドリンクを飲むポイントとしては、一度に全部摂取するのではなく、1日を通して何回かに分けて飲むと、吸収率が高くなると言えるでしょう。

また、コラーゲンを豊富に含む物は、高カロリーの物が多いです。

加えて、コラーゲンから分解されたアミノ酸は、全てがタンパク質になるわけではなく、一部は糖や脂肪にも変化するため、過剰摂取は栄養バランスを乱すことになります。

 

肌のコラーゲンに有効な食品

では、肌のコラーゲンには、どのような食品を摂り入れれば良いのでしょうか?
肌のコラーゲンはタンパク質で出来ているため、タンパク質を多く含む食品(肉・魚介類・卵・乳製品・大豆食品など)を意識しましょう。

 

 

女性は肥満対策として肉を避ける傾向にありますが、肌にとっては適度に摂取することが望ましいのです(1日100g前後)。

 

緑黄色野菜でコラーゲン生成を助ける

また、コラーゲンの生成に関係が深い、ビタミンCやβカロテンを多く含む緑黄色野菜(にんじん・ブロッコリー・ほうれん草・かぼちゃ・小松菜・ピーマン・春菊・トマトなど)も、毎日食卓に並べましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、健康のためには1日に350g以上の野菜を食べるのが良いとしていますが、このうち120gを緑黄色野菜で摂るように勧めています。

他には、ビタミンCの爆弾と言われているローズヒップのハーブティー、肌の水分量を増やす作用のあるハトムギ茶もお勧めです。
現在、食事やティータイムに飲んでいるジュースやコーヒーを、こういった肌に良いとされる物に変えてみるのも得策です。

勘違いしてならないのは、食品や飲料などは薬品ではないため、当然即効性はありません。
毎日続ける予防意識が大切です。
「継続は力なり」と肝に銘じましょう。

 

 
 コラムニスト情報
スキンケアカウンセラー 松原 好克
性別:男性  |   職業:スキンケアカウンセラー

お問い合わせ・取材・お仕事依頼を多数いただき、誠にありがとうございます。

運営サイト⇒ http://bijin-essence.com/(日刊美容液新聞)から、お気軽にご連絡下さいませ。

【所属団体】
■日本美容皮膚科学会
■日本香粧品学会
■一般社団法人 日本スキンケア協会
■ NPO法人 アンチエイジングメディカル協会
■セラミド研究会
■薬事法有識者会議 有限責任事業組合

【保有資格】
■一般社団法人 日本スキンケア協会 認定 スキンケアカウンセラー
■NPO法人 アンチエイジングメディカル協会 認定 アンチエイジングアドバイザー
■薬事法有識者会議 有限責任事業組合 認定 コスメ薬事法管理者

【主な業務請負企業様】
■株式会社ラクシーズ様 (コラムLatte)
■株式会社webull様
■株式会社nanapi様
■株式会社マイナビ様
■株式会社ジュエルジャパン様
■株式会社エンファクトリー様
など多数。

【掲載媒体】
■一般社団法人 日本スキンケア協会の会報誌(ma na bi ~いつまでも学び続け美しく~ Vol.3)に、スキンケアカウンセラーとして紹介される
■一般社団法人 日本スキンケア協会のホームページに、活躍する有資格者(スキンケアカウンセラー)としてコメントを提供する

【専門家回答者】
日本最大級の質問&回答 (Q&A) コミュニティ「YAHOO!知恵袋」や「教えてgoo!」の美容カテゴリにて、スキンケアの専門家回答者として活躍中

【オリジナル化粧品】
保湿美容液(美神セラバリアエッセンス)、エイジングケア美容液(美神ビューティーアップエッセンス)、ホームピーリング(美神エナジークリーム)など、美容成分にこだわった完全オリジナル化粧品を多数保有

【経歴】
高校卒業後、会社員として働く傍ら、約10年にわたり独学でスキンケアや化粧品の専門知識を深める。2008年から5年間で2,000人以上のカウンセリングを手掛けた経験を元に、現在では、年間約1,000人にも及ぶスキンケアの相談に応じる。また、美容関連の情報サイトやコラムサイトからの取材や執筆依頼、美容液を始めとする化粧品の評価やレビューも多数手掛ける。

※お仕事依頼や各種お問い合わせは、運営サイト⇒ http://bijin-essence.com/ から承っております

 このコラムニストが書いた他のコラムを読む