丸カンの隙間を完全に埋めたい!はんだごてを使って、ワンランク上のハンドメイドアクセサリーを作る方法
はんだごてを使って、丸カンの切れ目をロウ接する方法とそのコツを紹介。ひと手間かけることで、丸カンの隙間が埋まり、壊れたり失くしたりしない、ワンランク上のハンドメイドアクセサリーが完成します。
昨今ショッピングモールなどでよく目にする「マルシェ」や「ハンドメイドアクセサリー」。
ひとつひとつ手作りで、温かみがあってリーズナブルですよね。
アクセサリーを作るためのパーツ屋さんも増えたこの頃、それに触発され、仕事や家事の合間にアクセサリー作りを始めた、なんて方も多いのではないでしょうか。
ただ、せっかく作ったアクセサリーがすぐに壊れるようなことがあれば、もったいなくて困りもの。
そこで今回は、一手間かけることで、壊れにくいワンランク上のハンドメイドアクセサリーを作る方法をご紹介します。
ハンドメイドアクセサリーでよく使用する「丸カン」を「はんだごて」を使って蝋接する、という技にトライしてみましょう。
「丸カン」は、ビーズ同士やチェーンをつなぐ際に必須のパーツです。
既製品のネックレスやキーホルダーを購入しても、この丸カンのつなぎ目が開いてしまってチェーンが外れた、なんていうこともあるでしょう。
高級なネックレスの場合は、どうでしょうか?
見てみると、さすが、つなぎ目の丸カンの口が綺麗にふさがっていることが多いようです。
実は、コツさえ掴めば誰でも簡単に、あまりコストをかけることもなく、丸カンのつなぎ目を消すことができます。
つなぎ目を消すといっても、はんだごてで丸カンを溶かすわけではありません。
丸カンのつなぎ目表面を、はんだで蝋(ろう)で覆う「蝋接」という方法をとります。
Point1 はんだでふさぐのに適した丸カンを選ぼう!
今回使用するのは、学生時代に多くの人が一度は使う「はんだごて」。
先端部分のみが高温になって、融点の低い「はんだ」などの金属を一時的に溶かすことができる工具です。
はんだごては「RSコンポーネンツ」に種類が豊富なのでご参照ください。
まず、はんだという金属は、汚れなどがあるとくっつかずに弾いてしまうので、使用する丸カンはロジウムカラーがオススメです。
ゴールドカラーコーティング、アンティークゴールドカラー、ブラックなど、ロジウム合金に塗装がされているものは、はんだを弾きやすいので適しません。
ロジウムカラー丸カンについては、アクセサリーパーツの専門店「貴和製作所」のサイトをご参照ください。
※下の写真左が、はんだ付けする前のロジウムカラーの丸カンです。
そして、はんだごてなどとよく一緒に売ってある「ペースト」を、はんだをくっつけたいところに綿棒で塗ります。
これで、表面の汚れを除去し、はんだと地金の間の糊のような役割を果たしてくれます。
そして、あらかじめこての先端部分にちょっとしずくが垂れそうで垂れない程度のはんだを付けます。
なお、作業中は、次の点にご注意くださいね。
丸カンは、高温に強いペンチで持って作業を行ってください。
丸カンはとても小さく、こての先端部分は垂れ下がった前髪が一瞬で燃えてしまうほどに高温です。
鉛フリーであっても、はんだごてを使用する際に発生する煙には有害性があります。
はんだは、こてと同じくらいの温度にならなければ接着しません。
丸カンのつなぎ目を消したい部分に、溶けたはんだのしずくを押し当てて、5秒ほど丸カンの温度も上げていきます。
そして、ゆっくりこてと丸カンを離せば、丸カンの蝋接は完了です。
写真左が、蝋接後の丸カンです。
つなぎ目が消えていることがお分かりいただけるかと思います。
はんだ付けの際に「溶けたはんだのツノが立ったまま固まってしまった」といった状態になることがありますが、あとで修正できるので、大丈夫です。
はんだの形の不要な部分は、紙やすりなどを使って簡単に除去できます。
最初から綺麗にしようとすると、時間も手間もかかるので、蝋接のみできたら、あとはやすりで形成を整えるようにすることがオススメです。
これで丸カンが開くという形ではまず壊れない、ワンランク上の丈夫なアクセサリー作りができます。
トライしてみてくださいね!
文:naorovin
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