航空11社の「遅延率」「欠航率」ってどれくらい?日本国内を飛ぶ航空会社の実績を比較!
日本国内の航空会社の遅延率や欠航率を紹介。大手2社からLCCまで、計11社が対象。路線や時間帯・機体の種類などの条件が一緒ではないので、単純に比較はできませんが、旅行や出張で利用する飛行機を選ぶ際の参考に!
みなさん、ひいきにしているエアラインはありますか?
遅延や欠航が少ないといった運航実績によって、利用する航空会社を決めている方もいらっしゃることでしょう。
今回は、LCCとFSAの違いなどもご紹介しつつ、国内各航空会社の保有機数・定時就航率・遅延率・欠航率を比較してみたいと思います。
この度、定時就航率・遅延率・欠航率の比較に利用したデータの情報源は、国土交通省が4半期毎に実施している「特定本邦航空運送事業者の航空輸送サービスに係る情報公開」です。
国土交通省がこの情報公開を行っている目的の一つは、航空の利用者が自己責任により、自由かつ的確に航空輸送サービスを選択できるよう、役立つ情報を提供することにあります。
- 国土交通省-航空輸送サービスに係る情報公開
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000727.html
国内に航空会社はたくさんあります。
メジャーなところでは、ANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)がありますね。
最近話題となっているLCC(格安航空会社)では、ピーチや、バニラエアなどの名前が挙げられると思います。
その中でも、客席数が100席、または、最大離陸重量が5万kgを超える航空機を使用して行う航空運送事業を経営する事業者を「特定本邦航空運送事業者」と言います。
2017年10月時点では、次の11社が国土交通省より指定を受けています。
【特定本邦航空運送事業者】
- 全日本空輸(ANA、ANAウィングス)
- 日本航空(JAL、ジェイエア、北海道エアシステム)
- 日本トランスオーシャン航空(JTA)
- スカイマーク(SKY)
- AIRDO(ADO)
- ソラシドエア(SNA)
- スターフライヤー(SFJ)
- Peach・Aviation(APJ)
- ジェットスター・ジャパン(JJP)
- バニラ・エア(VNL)
- 春秋航空日本(SOJ)
LCCは最近利用される方も多く、名前の認知度も広がりましたね。
Low-Cost Carrierの略で、日本語の訳では“格安航空会社”と訳されます。
では、FSAは何かご存知でしょうか?
LCCとの違いを見てみましょう。
効率化の向上により、低い運航費用を実現し、低価格かつサービスが簡素化された航空輸送サービスを提供する航空会社。
【日本国内のLCC】
- Peach・Aviation
- ジェットスター・ジャパン
- バニラ・エア
- 春秋航空日本
- エアアジア・ジャパン
【日本国内のFSA】
- ANA
- JAL
なお、LCCといっても航空機の整備をコストダウンしている訳ではありません。
安全性のレベルはFSAと同一水準なのを付け加えておきます。
LCCとFSAに該当する航空会社は、区別できたと思います。
では、スカイマーク、ソラシドエア、スターフライヤーは、LCCとFSAのどちらに該当するのでしょうか?
実は、この判断が分かれるところではあります。
各社チケットの変更もできますし、料金はLCCより高いですが、FSAよりは安いです。
サービス面でみると、LCCよりグレードは高いですが、FSAより簡素化されています(質が悪いという意味ではありません)。
あえていうなら、LCCとFSAの中間といった位置づけになると考えて良いでしょう。
まず、航空会社別に保有している航空機の数を見てみましょう。
2017年10月時点の保有機数を表したのが、下のグラフです(航空各社HPの運航実績を参照)。
会社の規模や路線数によって、大きな違いがあることがわかります。
タイムテーブルの出発時間に対し、15分以内の出発遅延を航空では定刻と定義しています。
よって、全体の便数に占める出発予定時刻以降15分以内に出発した便数の割合を“定時就航率”と言います。
特定本邦航空運送事業者の2016年の国内線の定時就航率をまとめたのが、下のグラフです。
平均は86.46%で、傾向としてLCCは、全社平均を下回っていることがわかりますね。
先ほどもお話しましたように、出発時間+15分超過までは定刻とみなしますが、15分以上超過した場合は遅延とみなします。
よって、出発予定時刻より15分を超えて出発した便の割合を“遅延率”と言います。
特定空運送事業者の2016年の国内線の遅延率は、全体平均で14.11%でした。
出発した100機中14機は、何らかの理由で15分以上の遅延があるということになりますね。
それでは、遅延の要因には、どのようなものがあるのでしょうか。
1位:その他 35,766便(49.6%)
2位:機材繰り 32,653便(45.7%)
3位:機材故障 2,054便(2.6%)
4位:天候 1,673便(2.1%)
意外にも、天候による遅延は少ないですね。
遅延の要因として最も多かったのは、「その他」でした。
これには、空港の混雑、乗員のインターバル時間の確保(パイロットの休息時間を確保するため)などの事情が含まれます。
また、旅客の搭乗遅れ(混雑による保安検査場通過の遅れも含む)も遅延の大きな原因の一つと考えられます。
空港へ着くと、搭乗するはずの便がさまざまな理由により欠航…という経験をされた方も多いと思います。
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