旅客機着地時にドスンと下りるのは…飛行機の滑走路の知られざる雑学トリビア (2/2)
こちらは同じく、羽田空港D滑走路の端側から見た図になります。
滑走路幅は60mあり、中央部分が盛り上がった形状となっています。グルーピング範囲と書かれた範囲に、グルーピング処理が施されています。
離陸の時に、誘導路から滑走路に機体が入った際タイヤから「ブー」といった連続音が聞こえることがありますが、これがタイヤがグルーピングを踏んだときの音です。
着陸の際、時々ドスンと強い衝撃を受けて着陸した経験をお持ちの方も多いと思います。
特に雨天時など、パイロットの着陸が下手だと思われがちですが、実は安全に配慮した着陸の仕方なのです。
滑走路の長さは、制限がありますね。
パイロットは、滑走路内で航空機を確実に着地させ、確実に停止させる必要があります。
そのときの状況に応じて、故意にドスン!と着地させることがあるのです。
「西は白、東はオレンジ」と言われても、なんのことだかすぐにはピンと来ない方も多いと思いますが、これは滑走路を含めた路面上の標識線(道路でいうセンターライン)色の違いなのです。
羽田空港の滑走路の標識線は、路面に「白色」で描かれていますが、新千歳や函館など東日本で降雪のある空港に行きますと、この滑走路標識が白ではなく「オレンジ色」なのです。
お分かりと思いますが、雪です。
降雪時標識が白だと雪と同化してどこが境なのかわからないのでこれを見やすくするため、降雪のある空港ではオレンジの標識線が使われています。
夜の空港の送迎デッキから外を見ますと、緑や青や白の明かりの中を航空機がライトを点灯させて移動する光景が幻想的ですよね。
まず目につく灯りは、緑と青のライトではないでしょうか?
これは駐機場(スポット)から滑走路を結ぶ誘導路の灯りで、緑のライトは誘導路の中心線を示し、青のライトが誘導路の縁(ふち)を表しています。
- 滑走路の灯りについては、長さと幅を照らす滑走路全体を、四角く囲んでいる白色の灯りが滑走路灯。
- センターラインを示す、白および白と赤の交互の灯りが滑走路中心線灯。
- 滑走路の始まりと終わりの部分を示すのが滑走路端末灯で、飛行機の進入方向手前部分が緑、奥の部分が赤色の灯りになっています。
- 滑走路の外側延長線上で閃光(パッシング)を放って、着陸する飛行場に進入方向をガイドしてくれるのが進入灯になります。
この他、滑走路は海上にも建設されています。
滑走路建設には様々な技術が用いられ、考えて作られているのが分かっていただけたかと思います。
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