シミ・肌荒れの改善に、漢方薬を効果的に使ってみませんか?化粧品でのスキンケアとは全く異なる、東洋医学的な視点での美肌の作り方を解説します。
こんにちは、薬剤師の田伏将樹です。
シミ・肌荒れというのは、美容的な視点でみられるため、病院から健康保険で処方される薬を使って治療するというのは難しいものがあります。
ですから、「漢方薬が美容的に使えるのか?」と疑問を持たれるかもしれませんが、うまく使えば効果が期待できそうです。
シミ・肌荒れの原因
シミの原因は、皮膚にあるメラニン色素が紫外線を受けることで増えて、それが色素沈着として残ることです。
浴びる紫外線量が多いと、皮膚の細胞が壊されてしまいますので、メラニン色素が紫外線から細胞を守ってくれていると考えれば、シミも身体にとっては必要な仕組みです。
通常は、肌の新陳代謝にしたがって、1カ月~数カ月で消えていきます。
肌の荒れ、皮膚のカサツキは、皮膚の乾燥状態が大きな原因です。
乾燥する季節や、冷えて血行が悪くなるときには、保湿のクリームや、血行を良くする塗り薬を使うのが一般的です。
では、シミや肌荒れがなかなか改善しないとき、漢方ではどのような治療を行うのでしょうか。
漢方的な治療には、「症状の一部分だけを診るのではなく、身体全体を診て行う」という特徴があります。
シミや肌荒れなどの症状においても、皮膚の問題として診るだけでなく、体の内側の方で何か異常があり、それが表に出てきて、皮膚の症状になっているのではないか、と考えることもできます。
皮膚だけを治せばいいということではないのです。
皮膚に合う化粧品を選ぶのとは全く異なる見方が、漢方薬では出来ます。
例えば、シミ・肌荒れと同時に、次のような不調もありませんか?
そして、慢性的な症状なので仕方がないのだろうと思い込んでいませんか?
もしそのような不調があるのであれば、まずは、それらを改善するための漢方薬を選んでもらうと良いと思います。
月経の調子、胃腸の調子、便の調子が整ってきて、それに伴って肌の調子も良くなってくるというのが理想です。
「肝斑」治療には、漢方薬も効果アリ
シミのなかでも、頬や額に、顔の左右対称にできる色素沈着は「肝斑(かんぱん)」と言い、特に女性ホルモンとの関係が指摘されています。
これもやはり女性ホルモンに関係した疾患に、婦人科などで漢方薬が使われるのと同じように、効果が期待できる部分です。
皮膚の一部分に使うための高価な化粧品を探す、またはエステに通うのもいいですが、肌とともに身体全体の不調を一緒に改善する漢方薬を見つける、という選択肢も加えていただけると嬉しく思います。
また、当然ながら、夜更かし・寝不足・食事の偏り(無理にダイエット)なども、肌荒れを招きます。
身体の根本(内側)から改善したいときは、規則正しい生活を心がけることも忘れないでくださいね。
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スキンケアカウンセラー 松原 好克
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