若い女性に多いといわれる生理不順。「特に体に不調を感じないから」「妊娠の心配はないから」などと放っておくと、さまざまなトラブルを引き起こすもとに。
冷え症や肌荒れなどの女性に多い悩みや、婦人科系の疾患なども、生理不順と大きな関わりがあるといわれています。将来の妊娠・出産のためにも、とても大切な生理周期。まだ先のことと放置せずに、自分の体を見つめなおしてみましょう。
■生理不順ってどういう状態!?
「前月の生理がいつだったか覚えていない」という人はいませんか?まずは、自分の生理周期をしっかりと把握するようにしましょう。
生理が始まった日を1日目として、次の生理の前日までの期間が25日~38日程度であれば、正常な生理周期といわれています。これより周期が短かったり長かったりすると、生理不順ということになります。
ただし、毎月同じ日数でなくても、数日の前後は正常範囲内です。また、数ヶ月周期がずれたとしても、その後正常な周期に戻るようであれば、さほど心配はありません。
生理期間は通常3日~7日程度ほど。それよりも長く出血が続いたり、逆に1~2日で終わってしまったりした場合は、たとえ正常な周期であっても注意が必要です。
また、3ヵ月以上生理が来ていない「無月経」の場合は、できるだけ早めに婦人科を受診することをおすすめします。
■生理不順の原因とは
生理不順の原因でもっとも大きいとされているのが、ホルモンバランスの乱れです。
生理は、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンの分泌によって行われます。卵巣機能の低下によってこれらのバランスの乱れが、生理不順や無月経といった症状を引き起こすことが多いといわれています。
ホルモンバランスは、肌の代謝とも深く関わっています。バランスが崩れると、肌荒れや乾燥、ニキビやくすみなどの肌トラブルの原因になることも。
美容のためにも、健康のためにも、ホルモンバランスを整えて生理不順を改善することは、とても大切なことなのです。
ホルモンバランスが乱れる原因には、ストレスや睡眠不足、不規則な食生活などが考えられます。 中でも、大きく影響するといわれているのが、大幅な体重の減少です。
無理なダイエットで急激に体重を落としたり、極端な食事制限によって必要な栄養素が不足したりすると、女性ホルモンの分泌に大きなストレスとなり、ひどい場合は生理が止まってしまうことも。
「キレイになりたい」と思ってダイエットをしても、それが美容や健康を損ねることになってしまっては元も子もありません。栄養バランスを考えた食事で、健康的なダイエットを心がけるようにしましょう。
■食生活で生理不順を改善
生理不順になる原因には、前述したように、ストレスや睡眠不足、不規則な食生活などがあげられます。普段の生活を見直し、改善を心がけるようにしましょう。
ホルモンバランスを整えるためにおすすめの食材は、イソフラボンやビタミンE。 大豆製品などに多く含まれるイソフラボンは、女性ホルモンとして分泌されるエストロゲンと非常に似た働きをするといわれています。
また、かぼちゃやモロヘイヤ、ナッツ類などに多く含まれるビタミンEは、ホルモンの分泌を調整し、生殖機能を正常に保つ効果があるとされています。
規則正しく、栄養バランスを考えた食事をとるようにしましょう。
生理不順だと感じたら、基礎体温をつけてみることをおすすめします。特に、周期がさほど不規則でなくても排卵のない無排卵月経などは、基礎体温をつけないと確認することが難しいのです。
生理不順は放置すると妊娠しにくくなる恐れもあり、また病気が原因の場合もあります。 気がかりなことがあったら、早めに婦人科で相談するようにしてくださいね。
(加藤朋実)