ファッションデザイナー、「ユキコ・ハナイ」の原点を探る
Yukiko Hanaiが45年の月日を経て、原点である「銀座」に戻ってきた。
1984年から展開している青山の旗艦店をクローズし、2013年6月より銀座に拠点を移す。
2008年、台湾に「YUKIKO HANAIブティック」を開店し、現在台湾で5店舗を展開。2011年には中国上海に店舗をオープンし、今年オフィス&ショールームを開設するなど近年では海外進出にも勢力的に取り組む。
花井幸子は70年代に台頭した、名だたる若手日本人ファッションデザイナー、山本寛斎やコシノジュンコ等とともに活躍した1人である。そしてその後、川久保玲、山本耀司が続くこととなる。
1968年に初のブティック「マダム花井」を銀座に開店。そこで初めてプレタポルテのブランド「マダム・ハナイ」を立ち上げた。オーダーの注文服(オートクチュール)、既製服のプレタポルテ。
70年代は、パリでもプレタポルテが本格的に始まり、時代はプレタポルテとオートクチュールが交錯しながら、新しいスタイルの扉を開こうとしていた。
花井幸子が初めてオートクチュールのコレクションを開いたのは1970年。まだ日本でコレクションというものが定着していない当時から、コレクションのためにホテルに籠もってスケッチを描くという作業を始め、それは今もなお続いている。
当時、雑誌で紹介され大きな反響を呼んだ当時のベストセラーのひとつが、ウールジョーゼットのシャツ襟ワンピース。一般的なワンピースが8,000円の時代に、このシャツ襟ワンピースは12,800円。プレタポルテのなかでも、「マダム・ハナイ」コレクションは、当時からお嬢さんのための高級プレタポルテともいわれた。
花井幸子は、今日も創作活動に専念し、年に2回のコレクションを続けている。失うことのないデザインへの情熱。デザイナーとしてのゴールはまだ未来にあるようだ。
2013年 秋冬コレクション —
テーマは、「Lou Louの飾卓」
イヴ・サーロンのミューズであった、「ルル・ドゥ・ラ・ファレーズ」の自由で上質なブルジョワジー感覚溢れるライフスタイルや着こなしからインスパイアされたコレクションとなっている。
参照:http://www.hanai.co.jp/
Yukiko Hanai 銀座店
住所:東京都中央区銀座4丁目9番13号 銀座4丁目タワービル1F
営業時間:平日 11:00~20:00/ 日曜・祝日 11:00~19:00
定休日:1月1日
TEXT by Naho
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