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  • フレッシュハーブのすすめPART2 使い方いろいろ「草木染め」入門編

前回はフレッシュハーブを使ったリネンウォーターやハーブバスなどをご紹介しましたが、今回はその続編。

フレッシュハーブを使った草木染めの方法をご紹介します。
まずはハンカチや端切れ、レースなど小さな物から始めて、コツをつかんだら大きな物に挑戦してみましょう。
シミができてしまって着られなくなった服を染めて、もう一度着てみるのもおすすめです。

●何で染めるの?
今回使ったハーブはタイム。
草木染めは植物ならなんでもできます。
例えばお部屋に飾っていたけどそろそろダメになってきたバラの花びらや、タマネギの皮、ピーナッツの皮、オレンジジュース…。
雑草でも香辛料でもできるので、花壇の剪定ついでに、賞味期限が切れてしまった香辛料を捨てる前に染めてみるのも良いかもしれません。


●簡単で安全に!
草木染めの方法は色々あります。また、調べれば調べる程奥が深く、科学の実験のようになってきます。
今回ご紹介するのは、入門編。私がやってみて「一番簡単!」そして「環境に優しく」「口に入れても大丈夫」な材料でキッチンで気軽にできる方法です。

 


●ちゃんと染める為には…
草木染めはただ植物を煮出して浸けるだけでは、よく染まらなかったり、すぐに色落ちしたりしますので、金属と科学反応させて繊維と色素を結びつける工程=媒染が必要になります。

その際錆びた釘を酢と水を混ぜたものに入れて数日放置したその液を使用したり、色んな方法がありますが、今回使用したのはお近くのスーパーで安く手に入る「焼きミョウバン」と「重曹」を使用しました。(どちらも100円程度で買いました)


この材料だと、普段お料理に使っている調理器具で染めても安心。
媒染に使う材料によって色の出方が違うので、実験も兼ねて2種類用意しましたが、どちらか(もしくは違う物)で大丈夫です。
重曹はお掃除やケーキ、焼きミョウバンは漬け物にも使えるので、草木染めで煮込んでいる間ついでに何かできちゃいそうですね(^^)

では、実際に染めてみましょう。


【用意するもの】
・染めたい布等
・染料にする植物(今回はタイムをザルにいっぱい)
・媒染剤(ミョウバン又は重曹を少々)
・鍋(ステンレス又はホーロー)
・ボウル(ステンレス)


●まずは収穫
染めたい物の分量や鍋の大きさによって収穫する量は違ってきます。
今回染めるのは少しの量なので小鍋に入る程度のハーブをザルいっぱいに収穫。
ハーブを洗って汚れを落とし、傷んでいるところは取り除きます。


●ハーブをお湯で煮ます
鍋はステンレスやホーローの物を使います。


●煮始め、薄く色が出てきました
ぐつぐつと15分程煮て


●だいぶ色が出てきました。
火を止めてから40分程度放置して、更に色を出します。
色んな草木染めの方法を見ましたが、煮出す時間も結構それぞれ違う事が書いてあります。
自分の勘を頼りに判断してもいいかもしれません。



●放置している間、染める布をお湯で洗っています。
染める布はウールやシルク等、動物性の方が良く染まりますが、今回はまだ暑いのでコットンを染めました。

●ザルでハーブを漉して染色液のできあがり。


●鍋に染色液を戻し火にかけ、染めたい物を入れて、時々混ぜながらそめてゆきます。
5分くらい煮て、10~20分くらい放置します。


●媒染液について。
鍋の染色液で染めている間に媒染液を作ります。
媒染によって色の出方が違うので、実験も兼ねて今回はミョウバンと重曹の2種類の媒染を使うので二つのボールに分けて染めますが、1種類でももちろんOKです。

●媒染液を作ります。
お湯でミョウバンと重曹、それぞれを溶かします。
ミョウバンは染める布の3%、媒染液は水1Lに対し10g。重曹は1Lに3gぐらいと言われています。
(私は目分量でティースプーンで少々をだいたいのお湯で溶かしました^^;)

●左が焼きミョウバン、右は重曹を媒染液に使っています。
焼きミョウバンの方がレモン色、重曹の方が渋いイエローグリーンに色が変化しました。


●時々かき混ぜながら10~20分媒染液に浸けます。
時間の経過とともに濃く染まってゆきます。
取り出して水で洗い、最初の染色液を再び火にかけ再沸騰。


●洗ってしぼった布に、あたため直した染色液をつけます。
(媒染液は捨てます)
このまま1時間放置します。


●よーく洗います
1時間経ったら染色液から取り出して、よーく水洗いします。
干して乾いたら完成です!

左から媒染液に焼きミョウバンを使って染めたもの、重曹、染める前のもの。
焼きミョウバンを使ったものは優しいレモンイエローに、重曹を使った物はアイボリーに近い色に染まりました。
媒染剤が違うだけでこれだけの色の出方ががあります。
ぜひ試してみて下さいね!

この記事を書いたコラムニスト

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