白湯(さゆ)は一度沸騰させた後に冷ましたお湯のこと。今このシンプルな白湯が美と健康にはとっておきの魔法の飲み物だと注目を集めています。「え、ただの冷ましたお湯でしょ?」と侮ってはいけません!



■注目のビューティードリンクは、冷ましたお湯!?
インドの伝統医学(アーユルヴェーダ)では、白湯を飲むと血管や消化器官のつまりがとれたり、唾液が誘発されて消化機能が高まるといわれています。また体を芯から温めてくれる効果もあり、低体温で悩んでいる方には是非お勧めしたいものです。

一日1.5~2リットルは水を飲むべきという話はよく耳にするかと思いますが、それが全て冷たい水やジュースだったらどうでしょう。胃腸を冷やし、消化機能も免疫力も一気に下がってしまいます。また常温であっても体温よりは低いので身体を温めてはくれません。やはり、体温より高い温度のものを体内にとりこむことが大切なのです。

白湯の作り方はとっても簡単。粘膜からゆっくり染み渡らせるよう、すすりながら飲む白湯は、飲めば飲むほどその美味しさとリラックス効果にはまってしまいます。

■白湯の正しい作り方
1. やかんや鍋に水を入れ、ふたをして強火にかける。
2. 沸騰したら、やかんの蓋を開け弱火にして(火を止めず)10分待ちます。
3. その後、火を止めて10分ほど待ち、50~60度くらいの温度になるまで冷まします。

用意する水は市販の軟水がよいでしょう。また、土のエネルギーをとり込むため、土鍋、鉄瓶、ガラス製のポットが理想的。そして、火のエネルギーをとり込むため、電気ではなく、火を使うほうがよいでしょう。

■白湯の効果的な飲み方
朝昼晩とマグカップ1杯(約150ml)ほどをすするようにゆっくり飲みます。舌の上で温度を調整し、少しずつ染み渡らせるよう時間をかけることが重要。白湯は飲み過ぎると毒素だけでなく、栄養素も流してしまうため、1日に飲む量はカップ4~5杯ほど(800ml前後)までに抑えることもポイントです。


■飲むタイミングとして一番のお勧めは、朝起きてすぐ
あたたかい白湯は、寝起きの停滞している胃腸の動きを活発にしてくれます。胃腸をあたためることで、全身の血液や気の循環までがよくなり、基礎代謝がアップします。消化力が高まり、スムーズになれば体内に毒素が溜まりにくくなり、デトックスにもつながるのです。

またその他、食前や入浴前にも飲んでみてください。特に冷えが気になる方は、生姜をすって混ぜ、生姜白湯にして飲むと、美味しくいただけ、また体も温まります。

■白湯で心も体も浄化して、健康美人に
アーユルヴェーダでは、からだ、自然界はすべて3つの要素(水、火、風)からなると考えます。白湯はこの3つの要素を完璧に満たす飲み物だといわれています。この完全なバランスの飲み物を日常的にとり入れることで、心身のバランスも回復し、整っていきます。

そして、何より消化力、デトックス効果、利尿作用、免疫力の向上、ダイエット効果と嬉しい連鎖がたくさん。お金も時間もかからないシンプルな美容法だからこそ、きっと誰でも簡単に続けられるはず。

白湯を飲むことを習慣化して、心身ともにキレイを目指してみませんか? 

(中嶌歩見)

この記事を書いたコラムニスト

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