イギリスのパブの楽しみ方。注文の仕方からメニューまで、知っておきたいルール (1/2)
イギリスの街角を歩いていると、よく目にするのはパブの看板です。
どんなに小さな村にも必ずパブがあると言われるほど、パブは、イギリス人の生活に根づいています。
今回は、パブの歴史と楽しみ方をご紹介します。
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Pub(パブ)は、Public House(パブリック・ハウス)の略。
交通が未発達であった時代に、旅行者のために食事とお酒を提供した宿屋が、パブの起源です。
中世には、巡礼者に宿を提供する役割を果たし、16世紀に商業活動が盛んになると、駅馬車の中継地点として発展しました。
17世紀以降は、労働者のための酒場として栄え、お酒を飲むだけではなく、賭け事や音楽を楽しむことができる、社交場としての役割も生まれました。
また、巡回裁判所や郵便局として使用されることもありました。
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誰でも気軽に立ち寄ることができるパブは、夜だけではなく、ランチタイムにも営業しています。
歩き疲れた時には、休憩がてらに入ってみるのもよいでしょう。
アルコールだけではなく、ジュースやコーヒー・紅茶も注文できるので、カフェ代わりに利用するという手もあります。
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パブでは立ち飲みが基本です。
テーブル席の数は少なく、小さなパブでは、カウンターだけというところも珍しくはありません。
食事や休憩をしたい場合は、注文前に座席を確保できるかどうかを確認しましょう。
クリスプス(ポテトチップス)などのおつまみ程度しか置いていないパブもありますが、大きなところでは、大抵、食事を提供しています。
メニューは、フィッシュ&チップス、ミートパイ、ローストミートなどのイギリスの伝統料理や揚げ物が中心です。
ランチメニューを用意しているパブもあります。
外にその看板を見つけたら、パブランチを楽しんでみましょう。
ただし、パブでの食事には、当たり外れがあります。
田舎のパブほど、食事が充実していると言われていますが、なかには冷凍食品を温めて出すだけというところもあるので、ご注意ください。
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パブでは、ビールが最もポピュラーですが、ワインやカクテルなどの各種アルコールも注文できます。
女性には、サイダー(リンゴ酒)やシャンディー(ビールのレモネード割り)がお勧めです。
どちらも甘くて飲みやすいですが、サイダーは、ビールよりもアルコール度数が高いのでご注意ください。
日本のビールは、低温で長時間醗酵させて醸造する「ラガー」が主流ですが、イギリスのものは、常温で短時間醗酵させる「エール」が一般的です。
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- Tetley’s(テトリーズ)
- Bass(バス)
- Fuller’s(フーラーズ)
- Guinness(ギネス)
- Murphy’s(マーフィーズ)
カウンター内にいるバーマン(バーメイド)に飲み物を注文しましょう。
お金を払ってから、飲み物を受け取ります。
食事も同様にカウンターで注文しますが、料理はテーブルまで運ばれますので、テーブルで待ちましょう。
「ア パイント オブ ギネス(銘柄) プリーズ」と言えば、1パイント(1杯)のギネスビールが出てきます。
「ア」を「スリー」に変えれば、3パイント(3杯)になります。
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旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。
ロンドン発 -庶民的生活-
http://workingclass.blog109.fc2.com/
Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
http://guide.travel.co.jp/navigtr/707/
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