皆さん、こんにちは。
スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。
今回は、ビタミンC誘導体スキンケアの効果的な使い方をご紹介します。
ビタミンC誘導体の注意点をまとめてみました。
ビタミンC誘導体は、配合される濃度が重要です。
全成分中の割合として、最低でも1%~3%入っていないと確かなエイジングケアが見出せないという説もありますので、広告文中に高濃度を謳っているものを選びましょう。
ただし、濃度が高いと、人によっては乾燥したようなカサつきや突っ張りが出る人もおられますので、ご自身に合った至的濃度を見つけ出す必要があるでしょう。
また、ビタミンC誘導体化粧品の後には、保湿アイテムを塗布することがポイントです。
紫外線が多い夏だけしか付けない、あるいはシミがある部分だけに付けるという人も結構いますが、1年を通して朝晩、顔全体にしっかり塗りましょう。
ビタミンC誘導体入りの化粧品に限らず、どの化粧品にも言えることは、肌の老化を改善するものではなく予防である、ということを心得ましょう。
加齢により進行してしまった皮膚は、構造そのものが変化してしまっているため、化粧品で以前の肌状態に戻すことはできません。
どれだけ老化肌の進行を緩和できるか、つまり、予防力に優れた化粧品を見極めることに徹するべきなのです。
ビタミンC誘導体の成分は複数あるため、どれが良いのか迷うところです。
しかし、総合的に判断すると「パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS/アプレシエ)」が頭一つ抜け出ているでしょう。
美顔器によるイオン導入と同等の作用を有するなど、効果の面でも優位ですが、従来のビタミンC誘導体に見られた、付けた後の乾燥感が大幅に改善されています。
唯一、高価な美容機能を持つ成分にありがちな「酸化安定性」に難がありますので、開封後は冷暗所に保管して、早め(1ヶ月以内を目安)に使い切ることが大切です。
- パルミチン酸アスコルビルリン酸3Naの開発企業による参考データ
昭和電工株式会社 http://www.sdk.co.jp/
2015年8月6日現在、私が保有している最新のビタミンC誘導体情報をご紹介させていただきます。
ビタミンCの安定性をより高め、さらに水溶性を維持し、製剤そのものの安定性に影響を及ぼさないことを課題に作られた、新規のビタミンC誘導体が登場しました。
その名は、3-O-グリセリルアスコルビン酸(3-O-Glyceryl Ascorbate)です。
略して「3GA」と呼びます。
高いプロトン解離性を示すアスコルビン酸の3位水酸基にグリセリンを導入することで、安定性を高め、かつ水溶性を保つ分子設計を施した素材である。
実験結果を見ましても、従来のビタミンC誘導体よりも安定性に優れていると思われ、今後の化粧品における展開が楽しみです。
また、保湿剤の定番であるグリセリンを結合させることで、使用感においても良質だと思われます。
さらに、3GAの気になる効果におきましても、細胞内ROS産生抑制評価や細胞傷害緩和評価などのデータが示されており、高いエイジングケアへのアプローチに期待が持てます。
ビタミンC誘導体はマルチな効果を持ち合わせているため、毎日のスキンケアには欠かせない化粧品美容成分の一つだと言っても過言ではありません。
- 引用・参考文献
勝山雄志,中村清香,平 徳久,正木 仁,吉岡正人(2015年).新規アスコルビン酸誘導体3-O-グリセリルアスコルビン酸の抗酸化作用
日本香粧品学会誌,Vol.39,No.2/89-94
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