格安SIM…安いけれどネットが遅い「ベストエフォート」の罠!最高速度より"実効速度"を見よ
格安SIMの通信速度が、表記されている速さより断然遅いのはなぜ? キーとなる「ベストエフォート型サービス」とは。格安SIMを選ぶときは、理論値で保証がない「最高速度」ではなく「実効速度」に注目して選びましょう。
格安SIMで思うように速度が出ない、そんな経験はありませんか?
ネットへ接続してもサイトの読み込みが終わらない、動画が途切れるなど、回線速度が遅くてイライラさせられる機会があると思います。
格安SIMの通信速度は、最大数百Mbps。
これは光回線以上です。
最大速度に魅力を感じ、格安SIMを選んだ方もいらっしゃると思います。
例えば225Mbpsあれば、動画だって快適に楽しめますよね。
ですが、これはあくまで"理論上"のもので、実際の速度の保証はされていません。
格安SIMが提供しているのは、「ベストエフォート型のサービス」だからです。
「ベストエフォート」なる言葉、聞いたことがありませんか?
ベストエフォートとは、速度や品質に関する保証がない通信サービスのことを言います。
対義語は「ギャランティ型」で、回線速度・品質に対して一定の保証があります。
ほぼ全ての格安SIMは、ベストエフォート型サービスを提供していて、通信速度・回線の品質に対する保証がなく、表記速度よりも遅くなってもプロバイダは責任を負いません。
では、どうして回線速度・品質の保証が無いのでしょう?
理由はコストです。
ネットワーク回線を増強するためには、多大なコストが掛かります。
格安な通信サービスを提供し、かつ品質まで保証してしまうと、回線を増強するコストが上回りますよね。
結果的に通信サービスを提供できなくなるリスクから、通信速度や回線品質の保証をしない代わりに、安く利用できるようになっています。
ベストエフォートは「快適にネットできるように努力はするけど、保証はしないよ」という考えに基づいています。
また、ネット回線は同時に多くの人が接続・利用するため、どれだけ頑張っても混雑してしまいます。
一つの回線を一人で利用できれば混雑しませんが、ベストエフォートは一つの回線を複数人で共有するため、混雑が発生してしまいます。
ですので、利用場所や時間帯によっては回線速度が遅くなるんですね。
例えるなら、前者は専用道路、後者は一般道路でしょうか。
混雑時の状況は通勤・帰宅ラッシュ時間帯の渋滞が近いかもしれません。
ベストエフォート型サービスは一般道路に似ているため、快適にネットできる時とそうではない時があります。
ラッシュで混雑している時間帯に時速60kmでスイスイ帰宅、というわけにはいきませんよね。
制限速度60kmの道でも、渋滞に捕まったら思うように進みません。
格安SIMの通信速度は最高数百Mbpsとされますが、実際は数Mbps~数十Mbpsに落ち着きます。
これを「実効速度」と呼びます。
実効速度は、実際のネット回線の速度です。
ネットワークの混雑状況や、基地局からの距離によって変わるため、最高速度に近い速度でネットを利用できる環境は限られてしまいます。
また、MVNOによってはファイルのダウンロードなどに速度制限を掛けるため、利用方法次第では回線速度が急激に遅くなります。
データ通信量にも注意が必要ですね。
格安SIMはベストエフォート型のため、思うように速度が出ない場面も珍しくありません。
「下り最高375Mbps!」などの表記に魅力を感じますが、実際は数Mbps~数十Mbpsしか出ないMVNOが山ほどあります。
格安SIMで重要な点は、実効速度です。
最高速度はあくまで理論上。
ほとんどアテにはならないと思って良いでしょう。
格安SIMを選ぶ時は、実効速度に注目したいですね。
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