本当にあった怖い話! 忘れられない恐怖の体験談

本当にあった怖い話、最新版! 実話にもとづく怖い話を、短い話から長い話まで、幅広く用意しました。「読む/読まない」も、「信じる/信じない」も、すべてはあなた次第です。

執筆者: 洋子

こんにちは。オカルト研究家の洋子です。

今日は、私が聞いた実話であり、本当にあった怖い話・・・忘れられない恐怖の体験談をお届けします。

オカルト研究家として、様々な人の怖い話を聞いてきた私が、その中でも最恐に怖いと思うものを集めたので、お楽しみください。

 

消えた友人

本当にあった怖い話!忘れられない恐怖の体験談

 

これは、高校生の時の話。友人が一人、学校を休み始めました。

最初は、風邪かな? と思っていたけど、一週間以上休みが続いて、彼女はもう学校に戻ってこなかった。家に行ってみると、家族も引っ越した後だった。

でもね、その後も彼女のSNSは更新され続けているんです。でも、内容がおかしい。

いつも同じ場所で撮ったような写真ばかり。その場所を調べてみたら、以前廃墟として有名だった場所なんです。

彼女は一体、どうなったんだろう。

 

(秋田県/23歳/M・Iさん)

 

深夜の呼びかけ

”実話の怖い話②眠る女性二人と宙に浮かんだ女“

 

私が大学生の時、友人のT子と二人で、S県の山間部にある古い宿泊施設に泊まった時のことです。その宿は、最寄駅から車で1時間以上かかる、鬱葱とした森の中にありました。

なんで、そんな不便な場所に泊まろうと思ったのか、ですか?私は1年、T子は2年半、付き合っていた彼氏に揃って浮気されて。別れたばかりの、いわゆる傷心旅行ってやつですね。

泊っているのは私達だけなんじゃないか、って思うくらい寂しい宿でした。私達はS県名物のお酒を馬鹿みたいに飲んで騒いで、思い出し泣きして、元彼の愚痴を言い合ってまた泣いて。情緒不安定過ぎでしたが、まあ、最後は気持ちよく眠りました。

お酒を飲むと眠りが浅くなるって言うじゃないですか。夜中にふと目が覚めたんです。
二度寝しようと寝返りをうつと、目の前で何かが強く光って、まぶしすぎて目が開けられなくなりました。次に、 ガタガタガタガタ、無理やり何かを開けようとする音が、窓の方から聞こえました。

「たかし、中にいませんか?」

か細い女の声でした。

「たかし、中にいませんか?」

目が慣れてくると、ぼんやり窓の外に人影が見えました。ガタガタガタガタ・・・窓を開けようとしながら、その影がか細いけど良く通る声で執拗に言うんです。「たかし、中にいませんか?」って。

不気味すぎて、隣で眠るT子を、急いで起こしました。

「ん~なぁに?」

「窓の外に変な女がいる。たかしって人を探してるみたい。どうしよう」

ヒソヒソ声でT子に言うと、寝ぼけた顔のT子が「たかしぃ?」と大きな声で言って。ガタガタガタガタ!! 窓を開けようとする音がもっと激しく、もっと大きくなりました。

T子が半ギレで「たかしなんて、いませんっ」と人影に答えたら、窓を開けようとする音がピタッと止まって、女の影はすーっと隣の部屋の方に進んでいき、消えました。

そこからの記憶は曖昧です。お酒を飲みすぎたのか、私達は気が付いたら眠ってしまっていたみたいで。

朝になってもうっすら記憶があったので、「昨日の女ヤバかったねー」「痴話喧嘩に他人を巻き込むなっつーの」とT子と話していました。

チェックアウトしようと部屋を出る時に、気が付きました。私達が泊まっていたのは、宿の3階だったんです。

窓があるのは森側、窓の外には階段はもちろん、人が立てるスペースはありません。

「たかし、中にいませんか?」あの呼びかけに、もしも「いますよ」と答えていたら・・・? 想像しただけでもゾッとします。

 

(S県/33歳/J・Tさん)

 

切られた同僚

”実話の怖い話③姿を消した同僚のオフィス机“data-id=

 

以前勤めていた会社に、姿を消した同僚がいました。彼が姿を消したのは、会社の業績が悪化して、首切り計画が囁かれていた頃です。首切りの候補者は、既に何人かリストアップされていて、彼もその内の一人らしいと噂されていました。

彼は普段から少し神経質な所がある人で、ある時から奇妙な行動を取るようになりました。オフィスは15階にあったんですが、彼はエレベーターで人と一緒になると、必ず自分が降りて、階段を使うんです。

そして、彼は同僚に「誰かに監視されている」とも話していたようです。日に日にやつれて、クマが濃くなっていく彼の姿に、周囲は異様なものを感じていました。しまいに彼は、誰かが隣に立つだけでビクつき、仕事のミスもかばいきれないくらい多くなりました。彼が「誰かに監視されている」というのは、首切りを怖がる彼の被害妄想だろう、と話す同僚もいました。

彼が消えた日、最後に姿を見たのはたぶん私なんです。終電近い時間で、彼とエレベーターが一緒になってしまって。私は、「自分が階段で行くから」と、いつものように降りようとする彼を、無理やりエレベーターに乗せて、『閉』ボタンを押しました。

次の日出社すると、彼が家に帰っていない、姿を消してしまったことを知りました。もしかして、私が彼をエレベーターに無理やり乗せたからかも、怖くなった私はその場で会社を辞めてしまいました。

数週間後、前の職場の同僚から、彼が見つかったと聞かされました。見つかったのは、私が最後に彼を見たエレベーターの箱の上でした。そのエレベーターに乗ると、妙な腐臭がするということで、急きょ調べることにしたそうです。

遺体はエレベーターのケーブル部分に絡まり、首を切られて胴体と真っ二つに分かれていました。見つかるまでの間、天井とエレベーターの箱の間で何度も何度も押し潰された彼の顔や身体は、解剖しないと彼だと判別できないくらい、ぐちゃぐちゃになっていたといいます。

「誰かに監視されている」という彼の言葉を、私は今でも思い出します。エレベーターが閉まる時に一瞬見えた、彼の何かを諦めたような、青ざめた顔が忘れられません。そして、これはきっと私の見間違いなのですが、あの日、彼の背後に何か、彼のものではない黒い影を見たような気がするんです。

余談ですが、前の職場は業績の悪化から何とか持ち直し、彼以降に首を切られた人はいないということです。

 

(××県/42歳/原田リコさん(仮名))

 

ピンポン女

”実話の怖い話④布団の中で怯える女子高生“data-id=

 

わたしはY県に住む高校生です。部活ばかりのわたしは、土日も昼間はほとんど家にいません。ただ、あの日は珍しく家にいて、いつも家にいるはずの母が出かけていました。

「ピンポーン、ピンポーン」窓の外から家のものとは違うチャイムの音がします。チラッと下をのぞくと、向かいの家に奇妙な女の人が立っていました。肩をダランと下げて、斜め下を見つめながら、人差し指で延々と、一定のリズムで玄関のチャイムを押し続けているんです。

顔は見えません。見ちゃいけない、もし目が合ってしまったら・・・そう思うのに、不思議と目が離せなくて、ジッとその女の人を見てしまったんです。すると突然、バッとその女の人がわたしの方を振り返って、ギョロッとした目と、確かに目が合ってしまいました。

わたしは慌てて窓の下に隠れました。心臓がバクバクと、ものすごい速さで鳴るのが、自分でもわかりました。階下で「ピンポーン」と、家の玄関のチャイムの音がします。ああ、きっと“アレ”だ。絶対さっきのだ、どうしようどうしよう。

お母さん、お母さん、、耳をふさぎながら心の中で母を呼びましたが、そうだ今日は友達と買い物に行くって言って、留守番を頼まれたんだった。

ベッドまで這っていって、もう一度耳をふさぎ直し布団を頭まで被りましたが、まるで、頭の中に直接響き渡るような「ピンポーン」の音は止みません。

どうしようどうしようどうしようどうしよう。

どれくらい時間が経ったのか。布団の中の酸素が薄くなってきて、頭がボーッとし始めた頃に、「『ピンポーン』、お届け物でーす!」それまでとは違う、宅配便のお兄さんの明るい声が聞こえてきて、どっと肩の力が抜けました。

時刻は16時。そうだ、時間指定の荷物を待つために、珍しく家にいたんです。あの出来事って、夢だったんでしょうか。“アレ”の引きずり込むような目、夢にしては不気味すぎてずっと頭を離れないんです。

 

(Y県/15歳/H・Oさん)

 

深夜2時に一人きりだと鳴る電話

”実話の怖い話⑤深夜に鳴る無言電話に恐怖する女性“

 

大学時代、一人暮らしをしていました。ある日の深夜2時頃に突然、電話が鳴ったんです。恐る恐る受話器を取ると、無言の息遣いが聞こえるだけでした。

それから毎晩、同じ時間に電話がかかってくるようになって、いつも無言なんです。気味が悪いし警察に相談したかったけど、非通知だから手がかりが全然ないし、脅迫のようなことをされてるわけでもないからと、取り合ってくれなくて。
でも、受話器越しの気配から、毎晩かけてきてる相手が“同じ”だっていうことは、なんとなくわかったんです。

電話を変えようかとも思ったけど、学生だったのでお金がないし、就職活動中でチャンスを逃したらと思うと、怖くて使い続けるしかありませんでした。友達には、夜中だけでも電話線を抜いてしまえば、と言われました。でも、そんなことしたら次は、実体を持った何かが受話器の中から這いずり出してきそうで、怖かったんです。

そんな生活が1カ月以上続いた頃に、同じゼミの男子と、二人きりになる瞬間がありました。対して仲が良かったわけではないけれど、誰かに愚痴りたい気分だったんだと思います。あの電話のことを話したんです。

「いたずら電話がかかってくるんだよね」

「無言電話? 大変じゃん」

そういうのって、誰か別の人がいる日は止まるっていうよな、と彼に言われた私は、ゼミの友達にお願いして、家へ泊まりに来てもらうことにしました。彼が言った通り、人が泊まった日は、無言電話がピタッと止んだんです。私は、一人暮らしをやめました。もしかしてあれって、電話じゃなくてあの場所が原因だったのかな、なんて思うんです。

そうそう、解決の糸口を見つけてくれた例の彼と、今は付き合っています。この春には、二人暮らしも始める予定なんですよ。彼と私を結び付けてくれた、って思うと何だかあの電話が捨てられなくて、今でも使っています。

あれ?・・・そういえば・・・・私・・・かかってくるのが“無言電話”だって、彼に話したかな?

 

(東京都/25歳/M・Wさん)

 

コーヒーチケット

”実話の怖い話⑥喫茶店にいるお年寄り達とモーニングを食べる女性“ind/org/secret/5fcqsb4ei1?1

 

仕事柄、出張がとても多いんです。「旅行みたいでいいなぁ」なんて言われることもあるけど、昼過ぎから夜中まで客先に張り付いてないといけないし、観光なんてするヒマないですよ。

そんな私の、出張唯一の楽しみは、喫茶店に行くこと。早朝からやってる、地元のお年寄り達の憩いの場みたいな店が、特に好きなんです。不思議な体験をしたあの日も、始発の新幹線で愛知県に着いて、これだっていう、いい感じの喫茶店を見つけました。

そういえば、コーヒーチケットって、知ってますか? 愛知県の喫茶店でよく見かけるんですが、10枚ワンセットになってることが多くて、コーヒーチケット一枚につきコーヒーが一杯飲めるんです。現金で毎回支払うよりもお得なので、常連客はコーヒーチケットを買って、残った分は次回また使えるように、お店に預けていくのが一般的なんだとか。

喫茶店の年季の入った木のドアを開けると、カランカラン、とベルが鳴り、姿は見えないけれど奥の方から「あら、いらっしゃい。いつもの席どうぞ」という声が聞こえました。誰かと間違えているのかな? と思いましたが、とりあえず中に入ることにしました。

店内は、四人がけのテーブル席が2つに、一人がけのソファ席を向かい合わせにした二人がけのテーブル席が6つ。入り口近くの四人がけは、地元のお年寄り達で賑わっていたので、少し離れた二人がけに座りました。

新聞を取り出して読み始めると、「あれっ」という声がしました。入り口にいたお年寄りグループが、こちらをチラチラと見ています。しばらく視線を感じましたが、「ああ、そうだよな。見間違いだよな」と言って、三人はまた会話を再開しました。

新聞に目を通していると、「モーニングお待ちどおさまぁ」とトーストにゆで卵、サラダ、それからホットコーヒーのモーニングセットが運ばれてきました。新聞に集中していたので、顔も上げず会釈だけして、コーヒーを飲もうとした時に、お年寄り達の会話が聞こえてきました。

「本当にここが好きだったよねぇ」

「この店が好きって言っても、コーヒーなんて飲めやしないのにね。コーヒー牛乳じゃねぇかっていうくらいミルクをどぼっどぼいれてよう」

「砂糖の量もすごかったよねぇ。それでも“にげえ、にげえ”っていうもんだから、やめとけっていうのに聞かなくて。ここに来ないと生きてる感じがしない、なんて大げさなこと言ってた時もあったよね」

私はふと、三人の、真っ黒な服装に目が吸い寄せられました。お葬式帰りかな? でも、こんな朝早くに?
そして次に、口の中の甘ったるさに気が付きました。

コーヒーはいつも絶対ブラックなのに、なんでこんなにミルクと砂糖だらけなんだろう。
あれ? そういえば私、いつの間にモーニングを注文したんだっけ?

頭の中は疑問でいっぱいなのに、全く好みじゃないコーヒーを飲む手は止まりません。トーストにジャムを山盛り付けて、塩派なはずのゆで卵にはマヨネーズがてんこ盛りだし、サラダを食べる順番は食事の一番始めって決めてるのに、まだ手すら付けていません。

おかしいな? と思いながら、チビチビとサラダを何とか食べ終えて、お会計をすませようとしたら、お店のおかあさんが首を振って、手元のチケットを見せながら言いました。

「もうもらっているよ」

「え。でも私、払ってないですよ」

お店のお母さんが言うには、ついさっきまで、常連のおじいさんが私に憑依して“いつものモーニング”を食べて、ご機嫌で“抜けて”いったそうです。
そのおじいさんは、このお店が大好きで、四人掛けのテーブル席に仲間の常連さん達と毎朝座っていたのですが、昨晩遅くに急に亡くなったのだそう。

四人掛けに座っていた三人はお仲間の常連さんで、これからおじいさんのお通夜なんだと聞きました。

私は霊とか全く見えないので、本当かどうか、今でもわからないんですが。愛知県に来るたびに、この話を思い出します。

 

(埼玉県/38歳/太田 愛さん(仮名))

 

さいごに

 「本当にあった怖い話」いかがでしたか?

皆さんは、怖い話を聞く時、怖がるだけでなく、その背景にある真実やメッセージを考えてみることはあるでしょうか。

もし、まだそういった視点で怖い話に接したことがなければ、次回からは少し違った角度で楽しんでみるのもいいかもしれませんよ。

 

 
 コラムニスト情報
洋子

オカルト研究家の洋子です。

私の最大の関心事は、日本の古くから伝わる怪談話や未解明の伝説です。
全国の隠れた怖い話や地域特有の伝説に魅了されており、それらを探求するために日本全国を旅しています。

それぞれの地域で語られる独特の怪談話は、その場所の歴史や文化を映し出しています。
オカルト研究家として、同じ興味を持つ人たちとこれらの情報を共有し、議論を深めています。