タイ・バンコクの犯罪事件から学ぶ、女性旅行者の防犯対策とポイント
今年もタイ国内で、衝撃的な性犯罪事件がいくつか起きました。
寝台列車で旅行中の少女(13)が、鉄道従業員の男性(22)に性的被害を受け、車外へ投げ捨てられた事件。
バンコク都内のスーパーマーケット内で意識を失った会社員のタイ人女性(28)が、救急搬送中にボランティア団体の男性職員(32)に性的被害を受けそうになり、逃走中に運河に落ち溺死した事件など、痛ましい事件が挙げられます。
いつ、どこで、このような事件が起きうるのか、また、どのようにすれば危険を回避出来るのか、女性が気を付けたい点について書きたいと思います。
寝台列車の事件を受け、2014年8月から、タイ鉄道公団(SRT)は、北部・南部・東北部の路線で、女性専用車両を導入することを決定しました。
女性及び10歳未満の子供のみが利用可能で、乗務員も女性になる等の対策が講じられました。
またタイでは、性的暴行の刑罰は最短4年の懲役、罰金8000B~となっており、罪人への恩赦が多いため、前科者も多く、再犯率も多いとも言われています。
そのため重い刑罰に改正するよう、法改正の必要性も訴えられるようになっています。
治安は悪くはないとも見聞きするタイ・バンコクですが、用心するに越したことはないでしょう。
近年バンコク都内では、メーター制のタクシー(現在、初乗り運賃35B~)が利用出来るようになり、便利な移動手段の一つとなりました。
しかしながら、タイ人女性は、深夜や早朝の一人でのタクシー乗車を、防犯上控える傾向があります。
目的地と異なる所へ連れて行かれ、銃やナイフを突きつけられ暴行を受けたり、金品を奪われる事件が報告されているためです。
昼間であっても、女性一人でのタクシー乗車には、気を付けたいところです。
「便利なので、ほぼ毎日利用している」「1人では乗らない」「昼間、スクンビット地区限定で利用している」「夫の会社で禁止されている」等、タクシーの利用は、在住日本人女性の間でも様々です。
また、タイ・バンコク都内での犯行の多くは、デートレイプ(顔見知りの間柄での犯行)とも言われています。
知り合って親しくなっても、部屋に入れたりしないのが良いでしょう。
日本人のごく当たり前のような親切でも、例えば女性から男性に何かプレゼントをすると、自分に気があると勘違いする男性が多いと耳にします。
自分にその気がなく、そのような状況に直面した場合には、曖昧な対応をせず、はっきりと意思表示しましょう。
ひと気の少ない場所は、危険が高まると感じます。
ホテルでタクシーを手配してもらうと、きちんとしたホテルではタクシーの車両番号を控えてくれるので、比較的安全でしょう。
流しタクシーに乗る場合は、タクシーの色や車両番号、運転手情報をメモしたり、携帯電話等のカメラ等で撮り知人に送ると、犯罪の抑止力になるとも言われています。
危険が感じられる場合は、すぐに降りる、あるいは人通りの多い所で下車すると良いでしょう。
タクシーは利用せず、電車や船を駆使して移動したりなど、安心と快適さを得るために、値段は高くなりますが日系の旅行会社に送迎を依頼する方もいます。
タイ・バンコク都内で救急車が必要になった場合は、バンコク病院、バムルンラード病院、サミティベート病院等へ直接依頼すると安心でしょう。
治療費など日本に比べて高く感じますが、海外旅行保険に加入していれば、キャッシュレスサービスを受けられることがほとんどです。
「微笑みの国」として知られるタイには良い人が沢山おりますが、油断せず気を引き締め、予防原則に即した行動をとりたいものです。
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2011年10月~、夫の転勤で、タイのバンコクで暮らしています。
「taecoのバンコク日記」http://ameblo.jp/ta-eco/や「Food Decoration/フード・デコレーション/แกะสลัก」http://fooddecoration.blog.fc2.com/ を執筆。
学生時代&社会人時代は、国際的な開発・環境問題について学び、フィールドワークを通した調査研究等していました。主に、自然環境の再生や創造、環境教育についてが専門です。美しい自然や限りある大切な資源を未来の世代にも継承していくため、今後も、何らかの形で、情報発信や活動に関わることが出来ればと思っています。
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