イタリアといえば、ファッションの国とイメージがあり、お洒落な印象を持っている方が多いのでないでしょうか？
確かに美的感覚は、男女共に他の国より高いような気がします。

イタリアは貧富の差が激しく、高級ブランドを買っている人達は、富裕層の限られた人達で、ほとんどのイタリア人にはブランド志向はありません。
むしろ、自分の身の丈にあうお洒落を知っていて、色彩感覚の組合せが上手なように思います。

昼間のイタリアの女性のファッションは、カジュアルなスタイルがほとんどです。
ただ、カジュアルなスタイルでも、必ずアクセサリー（特に大ぶりなもの）をつけていて、目に重点をおいてメイクをしているのが特徴的です。

若い女性よりも、年配になればなるほどファッショナブルで素敵な女性を多く目にします。
夜食事に行く時は一度家に帰り、シャワーを浴びて、昼間の服装よりもエレガントな服に着替えて行きます。

日本のように仕事帰りに、そのまま食事に行くということはありません。

女性の基本的なお洒落の基本は、年齢問わずセクシーであること。
体のラインの出る服、胸元の開いた服、そして夏だと透ける服が好まれるようです。
イタリア人女性は、年配になっても夏にはミニスカートを着ている人が数多くいます。

それがいやらしく見えないのは、容姿もあると思いますが、文化の違いが影響しているように思います。
男性は、必ず女性を褒めることを小さい頃から身につけているかのように、それを自然と言葉にしますし、女性もそれに慣れています。 

男性にしても、年配になるほどお洒落な人（ファッションに対してこだわりのある人）が多いと思います。

特に、靴や鞄の皮製品、そして紳士服などは、良い物を長く使うこだわりのある男性が多く、有名ブランドではなく、代々続く家族経営のアルティジャーノ（職人）のいる店で、長年修理やオーダーメイドをして大切に使っている男性も少なくありません。 

ファッションだけではなく、ライフスタイルにおいても、洗濯したら下着以外は必ずベットシーツにまでアイロン掛けをします。
家の中は、無駄な物は全て収納され、まるでモデルルームのようにすっきりと片付けられており、その家のカラーでコーディネートされた家が多いように思います。

また家具や絵画などは、代々から受け継いだ物を使っており、物を大切に使っています。

衣食住において、昔と今もあまり変わらない生活をしながらも、物を大切にして使っているイタリア人。
確かに美意識は高いのですが、日本でよく見かける、最先端のファッショナブルなイメージとは少し離れた、保守的な文化が色濃く残っている国でもあります。