食用オリーブオイルは肌につけてもいいの?エキストラバージンオリーブオイルを使ったスキンケアとヘアケア方法を解説します。
こんにちは、オリーブオイルソムリエの工藤亜由美です。
食べるオリーブオイルは、肌に付けても良いのでしょうか?
答えはYES。
ただ、オリーブオイルを肌に塗る際、いくつか知っておくと良いことをご紹介します。
エキストラバージンオリーブオイルの特徴の1つが、オレイン酸(オメガ9)という不飽和脂肪酸の含有量。
品種によりますが、65〜80%以上もあるのです。
不飽和脂肪酸とは?
常温で液体の脂肪で、魚や植物油に多く含まれています。
オリーブオイルの「オレイン酸」は、腸まで届いて便を柔らかくし、押し出して便通を良くしてくれます。
ちなみにオリーブオイルはオレイン酸を約75%含んでおり、マカダミアナッツは約85%ほど。
肌の表面のすぐ下にある角層と呼ばれる部分には、細胞と細胞の間を埋める「細胞間脂質」という所があります。
実は、この細胞間脂質の約40%がオレイン酸なのです。
オレイン酸は肌の自然な成分を含むので馴染みやすく、また水分を抱え込む特徴もあるので、潤い保持にも役立っています。
スキンケア用のオリーブオイル美容液があります。
化粧品を作る時に最優先されることは、安全性。
肌にトラブルを起こす可能性のある成分を排除し、品質の安定性を厳しく確認します。
化粧品会社に勤めていた時、実際に、食用のオリーブオイルをスキンケアに配合できるかどうか、公的機関でチェックしてもらいました。
そのまま使える食用オリーブオイルもあれば、精製(栄養素・香り・味などをなくすこと)が必要な食用オリーブオイルもありました。
よくオリーブオイルの美容液などが売られていますが、そういった市販物は、食用レベルのものもあれば、精製しているものもあります。
オリーブオイルが肌に良いことは納得して頂けたと思います。
しかし、食用のものを肌に使うのはどうなのかというのは、自然な疑問ですよね。
オリーブオイルの効果を肌に取り入れるなら、オリーブ果実から搾った「エキストラバージンオリーブオイル」の使用を謳っている美容液を使うとよいでしょう。
酸化のしにくさを示す「酸度」が0.8%以下のものが、エキストラバージンオリーブオイルです。
最近は酸度0.2%以下のものもたくさん出てきていますから、こういったオリーブオイルだったら肌に使っても問題なさそうですよね。
ただし、食用で購入したオイルは、一度、キャップをあけると酸化が始まります。
キャップを開けてから何週間も経ったオイルを肌に使うのは、お勧めできません。
なお、しっかしりしたオリーブオイルは、空気に触れないようになっています。
オイルは空気に触れると酸化が始まるので、潤いを求める余りにたっぷり使うのは止めましょう。
肌に残ったオイルが酸化するので、元も子もありません。
オイルは薄く伸ばして、余分なぶんは擦らないよう軽く拭き取るのがコツです。
肌への馴染みが良くしっかり保湿してくれるので、少量で充分なのです。
スペインの美髪女性はオリーブオイルを使ってヘアケアをしていることが多いです。
もちろん使うのは、良質な「エキストラバージンオリーブオイル」。
3層構造のキューティクルの中でも、たんぱく質と脂肪酸が結合した「F層」には、脂肪酸が含まれています。
エキストラバージンオリーブオイルには、オレイン酸をメインに、数種類の脂肪酸が含まれていますので、髪なじみも良いのです。
エキストラバージンオリーブオイルを、いつものコンディショナーやトリートメントをする要領で、両手の平に取り、シャンプーする前のドライヘアに馴染ませます。
その時、頭皮をマッサージするようにしましょう。
沢山の量を使う必要はありません。
その後、いつも通りにシャンプーをしてしっかりとすすぎ、タオルドライしましょう。
オリーブオイルを安易に肌に塗るのではなく、きちんろお肌に良いものを選んで使用し、潤いのあるお肌を手に入れて下さいね。
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