イタリアの伝統パスタ20選♪各地方別パスタの種類とおすすめの食べ方 (1/2)
イタリアの主食、パスタ。
パスタと言っても、世界的にも有名なパスタや、地方でしか知られていない珍しいものまで色々です。
食に関してはイタリア人は閉鎖的で、某有名アメリカのハンバーガーでさえ食べたことがない人が沢山います。
車で30分の隣町でも、パスタの名前やレシピが変わるほどです。
物流も日本ほど発達してないので、地方料理はその場に行かなければ食べられません。
ソースによっては、合わせてはいけない種類、相性の良い種類のパスタがあります。
各地方でどのようなパスタが食べられているか、それらのパスタと相性の良いソースを、北から南まで順に見て行きましょう。
トリノのあるピエモンテ州。牛肉料理、トリュフ、バローロという赤ワインで有名。
パスタも時間を掛けて煮込んだお肉のソースを絡めたものや、パスタに詰め物をしたものが食べられます。
肉、チーズ、キノコ類、ほうれん草等の詰め物パスタ。形は四角か半月形。
ローストビーフのソースで食べられます。
「プリン(Plin)」と呼ばれる、ほうれん草を練り込んだ緑色のパスタに、フォンティーナというチーズを詰めたものもあります。
平たいロングパスタ。
バターや生クリームのソースにトリュフをかけて召し上がります。
山岳地帯の冬は雪が降り寒くなる地方ですので、体が温まるお料理が有名です。
スイスとフランスに面しているので、この地方の食文化も独特で、地中海料理とは違って、パスタやオリーブを使った料理がほとんどなく、乳製品やジャガイモが特産です。
主なパスタの原料は小麦粉(特にデュラム小麦)ですが、この地方ではトウモロコシ原料のポレンタ、ニョッキが食べられます。
トレンティーノ=アルト・アディジェ州
この地方は第一次世界大戦まではオーストリア=ハンガリー帝国の領土でした。
南ティロル地方を含んでますので、山岳地帯のお料理が有名です。
バターやチーズがたっぷりのソースが特徴です。
ほうれん草やチーズが詰められたパスタ。
パスタ以外にも、写真のような パンと卵と牛乳のお団子「カネーデルリ(Canederli)」や、「シュペッツレ (Spätzle)」という、ほうれん草を練り込んだニョッキもよく食べられます。
これらも、チーズ、バター、それにスペックという燻製ハムが混ぜられます。
白ワインに合いますね。
州都はトリエステ。
アドリア海にも面しているので、カニの甲羅の中にパスタを盛り付ける等、見た目も美味しそうなシーフード料理も魅力です。
クロアチアやスロベニアの料理の影響もあります。
三角の平たいパスタです。バターとサルヴィアのソースでいただきましょう。
他に、「チャルソンス(Cjarsons)」という、ラビオリに砂糖やシナモンなどをまぶした甘いパスタ料理もあります。
ヴェネチアのあるこの州は、アドリア海岸沿い・平野部・山岳部とありますので、お料理も多彩です。
パスタはお米と豆類を混ぜたレシピでよく作られます。
表面がザラザラした、モチモチした食感のロングパスタ。
アンチョビのソースでいただきます。
ヴェネチアの特別料理で、手で転がしながら伸ばしていきます。
ロンバルディア州 ヴァルテッリーナ地区 の名物パスタ。
蕎麦粉を使用することが特徴です。
ショートでもロングでもないパスタだという理由は、蕎麦粉が入っているのであまり伸びないからです。
たっぷりの野菜とバターとチーズなどで味付けです。
タリアテッレの形をした、ナチュラルな小麦色「Paglia」と、干し草色の緑「Fieno」の2色になっているのが、名前の由来です。
ボローニャのある州、何と言っても、ボロニェーゼソース。
モデナ、パルマ、フェラーラといったルネサンス都市があり、食品産業が盛んです。
パルミジャーノ・レッジャーノやバルサミコ酢などの産地でもあります。
肉詰めパスタ。
世界的にも人気のトルテッリーニはカステルフランコが有名です。
フェッラーラで有名なカッペッラッチ(cappellacci )という、カボチャが詰められているパスタもあります。
他にも、タリアテッレ、パッサテッリ、アノリーニ、 マッケローニ等、数えきれないほどの種類のパスタが食べられています。
さすが、食道楽の地方ですね。
リグーリア州の代表的なお料理は、何と言っても、ペーストジェノヴェーゼですね。
バジルとオイルと松の実、ニンニク、チーズのソースです。
クルミやアーティチョークのソースでパスタもお勧めです。
リグーリア州のレッコ発祥のショートパスタ。
一つ一つを手でこすって形を作るのが伝統です。
この様なパスタが、微妙に形を変え、名前も変わったものが他の地方でも作られますが、このパスタにピッタリなのは、やはりバジルのジェノヴェーゼソースです。
ジャガイモやインゲンを具にしたりします。
クロゼッティCroxetti
コイン型のパスタ。
貴族の家紋が押してあります。
昔はそれぞれの家庭に型があり、特別な日のご馳走に心を込めて作っていました。
ちなみに型職人も存在します。
ロングパスタでは、トレネッテ(リングイネやバベッテと同じようなパスタ)というのもあります。
Linguine all'Astice オマールエビのリングイネ
世界的にもトスカーナは食で有名です。
イノシシ肉やシエナ周辺の豚肉、ウサギも食べられます。
平らな極太麺です。肉類のしっかりとした味付けのソースで頂きます。
食べにくいパスタで、ソースが飛び散ります。
お洋服を汚さないように気をつけて食べましょう。
モチモチとした食感のロングパスタ。
トスカーナ州の南の方でよく食べられています。
ウンブリア州に近いところでは、ウンブリケッリとも呼ばれている地域もあります。
Trattoria Dardano のピーチ
トラットリーア・ダルダーノ(Trattoria Dardano)
Via Dardano, Cortona, Italia
0575 601944
オステリーア・デル・チンギアーレ・ビアンコ(Osteria del Cinghiale Bianco)
Borgo San Jacopo, 43r, 50125 Firenze, Italy
055 215706
リボッリータ スープにパンが入ったものなど、郷土料理が食べられます。
小さめの詰め物パスタ。肉類のブロードで。
マルケ州 カンポフィローネ Campofilone は卵入りパスタで有名です。
乾麺であるにもかかわらず、茹で上がったら生麺のような美味しさ。
パン粉とパルミジャーノをこねたパスタです。
フワフワとした食感。チーズ、魚介、肉類等、地域の特産で作られたソースで。
パッサテッリ アックアラーニャにて
Castello di Pierosara, 60040 Genga, Italy
0732 90014
フラサッシ鍾乳洞から車で数分
Ballanzoni Speck e Scamorza 大きな詰め物パスタ
地方によって名前も形も変わるようです。
キノコとトリュフで頂きましょう。
トスカーナのピーチのようなウドンのようなもちもち細長いパスタ。
黒トリュフとニンニクとアッチューゲで食べるのがノルチャ風です。
Via Dante Alighieri, 30, 06024 Gubbio, Italia
+39 075 927 6851
タヴェルナ デル ルーポ(Taverna del Lupo)
Via Ansidei 21 (Via Repubblica), 06024 Gubbio, Italy
+39 075 927 4368
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イタリア ローマ在住15年のEdicolanteです。
イタリア・ローマ関連のコラムも書いています。ローマに遊びに来たい!っと思ってもらえるような記事を目指します。良かったら読んで下さい。
これからも毎日色んな物を見て、食べて、学びます!
宜しくお願い致します。
ブログ http://ameblo.jp/edicola
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