地元の人はこうしてる!初めてでもできる、安心のフィレンツェからピサへの行き方
フィレンツェに来られた方の1番人気は、ピサへの日帰り旅行です。ピサを中心に添乗している者としては、1泊して町を歩いていただきたいとは思いますが、なにぶん、みなさん限られた日程ですので、数時間でも来てくださって嬉しいです。
ピサは、フィレンツェから電車で約1時間。
ピサの斜塔以外の観光名所がいくつもあるのですが、やはり、ピサに来たらまずは斜塔!ピサの斜塔は、世界遺産。実は、世界遺産なのは、斜塔だけではなく、ピサの大聖堂、洗礼堂、カンポサント(納骨堂)などのある奇跡の、広場全体が世界遺産なんです。
オプショナルツアーの場合はハイヤー移動で、斜塔のある奇跡の広場には行くものの、肝心の斜塔には上らない場合も多いです。
しかしそれほど高さも、階段の数もありませんので、是非この世界遺産に上って、重力の不思議を体感していただきたいと思います!勝手に体が動いてしまって、おもしろいですよ♪そして斜塔からの景色をぜひ堪能してください。
そのあとは、現地に暮らすようにピサの町をお楽しみください。
今回は自由に日帰り旅行を楽しんでいただけるよう、フィレンツェからピサへの行き方をご紹介します。
フィレンツェからピサまでの運賃は、8ユーロ(2015年5月時点)。レジョナーレ(Regionale)と呼ばれる、全席2等車のみのローカル線です。
チケットの買い方は4種類あるので、すべてご紹介します。
英語・イタリア語で購入できます。
購入したチケットを印刷するか、携帯にメールが来るように購入時に設定し、車掌さんが来たら見せましょう。
英語大抵は通じますので、目的地、人数、日程を伝えましょう。現金・クレジットカード両方使えます。
最初に言語を選んで、希望の日付、行き先、人数、電車の時間を選んで支払います。現金の使えないクレジットカード専用のチケットマシーンもありますのでご注意ください。
チケットを購入するとき、窓口も機械も列ができていることがあります。なかなか進まず30分以上かかることもあります。限られた旅行の時間をチケット購入に取られるのは、もったいないですよね。そんな時は、地元の人たちが利用する、待たずに買えるこの方法がおすすめです。
駅にあるキオスクのようなお店「タバッキ(TABACCHI)」。ここでは、お土産物屋、雑誌、ちょっとした食べ物まで売っています。
フィレンツェ駅には、この写真のお店の裏側にも、タバッキがあります。ピサ駅では、チケットの窓口を真ん中に、両サイドにタバッキがあります。
ここで、「ウン・ビリエット・ペル・ピーサ」=”ピサ行きのチケットを1枚”と言って購入しましょう。
そうするとこのようなチケットをもらえます。
同じピサ行きでも、チケットによって有効期限が違います。
上記の1 - 3の方法で購入したチケットの有効時間は、乗る電車の日時から4時間有効。4だけは、チケットに印字してから6時間有効なんです。
そのため有効時間内なら、電車を何本か遅らせて乗ることもできます。必ず時間内に到着するように乗るように注意してくださいね!
この有効時間をお得に使うのは、途中下車。
例えば、ポンテデーラという駅で降りて、ローマの休日で使われたバイク「ヴェスパ」の博物館を見学して再び電車に乗ってピサへ。このようにフィレンツェからピサの間の途中の駅で降りて、観光して、また電車に乗ることができるんです!
ただし、電車によっては、フィレンツェ-ピサまでノンストップで行くものと、いくつかの駅に止まる電車とありますので、ご注意ください。
フィレンツェからピサ行きのホームは、1A-3番ホームのいずれかです。
ドゥオモ(フィレンツェ)の方から駅に歩いてきた場合、チケットマシーンを通り過ぎて、一番奥の場所になります。人をかき分けて一番奥まで行くのは思ったより時間がかかります。時間に余裕をもってホームに行くようにしてくださいね。
5番ホームのあたりからは、事務所が壁の様に並び1-4までのホームが見えません。柱の奥に1A-3番ホームがありますので、「ホームがない!」と慌てないようにしましょう。
1つはスリです。列車に荷物置き場がある場合、スーツケースを荷物置き場に置いて、座席に座って出発を待つのは避けたほうがいいです。
イタリアでは、チケットのない人もホームまで入ってこれますので、出発直前にスーツケースを盗まれる危険があります。出発まではスーツケースのそばにいるか、自転車のチェーンキーのようなもので止めておくのがおすすめです。
また荷物置き場のない列車の場合は、多少座席を占領することになっても荷物は自分のそばに置いておきましょう。
2つ目は、印字です。電車に乗る前に、ティンブロと呼ばれる印字を必ず行ってください。ホームの近くには、写真ような機械が置いてあります。
まん中の黒い部分にチケットをいれると、日付と時間が印字されます。
これをせずに電車に乗ると、200ユーロの罰金になりますので、ご注意を。
まれに機械が壊れているときがありますので、そんなときは駅員さんに声をかけて、日付を手で書いてもらいましょう。(タバッキのチケットの写真をご参照ください)
こうして、フィレンツェから、約1時間で、ピサ・チェントラーレ(ピサ中央駅)に到着です!
切符を買って、電車に乗る。
簡単に見えて、やり方が国によって違うので、戸惑うこともあるでしょう。でも、できたときの自力で行けたという達成感がたまらない!そして、電車の窓からトスカーナのステキな景色を眺めて、「世界の車窓から」を楽しんでください。
フィレンツェからピサへの日帰り旅で、ぜひあなただけの思い出を作ってくださいね。
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イタリア・ピサ在住。日本で勤務の頃から、イタリアに関わること15年余り。
現在は、フィレンツェの革メーカー、フランチェスコ・リオネッティ社で営業&販売員をしています。
また、イタリアの添乗員資格を取得し「トスカーナ・トリップ」を主宰。トスカーナ州の美味しい&おもしろいもの、穴場をご案内しています。
希少牛・トリュフ・さくらんぼ・魚介の産地、温泉・海など水の町でもあるピサの穴場情報や、元コックの姑の料理などイタリアの日常をブログに書いています。
ブログ「それでもイタリアなワケ New! in トスカーナ」ː http://ameblo.jp/soredemoitalianawake/
HP「トスカーナ・トリップ」ː http://www.toscana-trip.com/
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