コーヒーを飲むことによるデメリット

前回のコラムでは、コーヒーのメリットについてご紹介しました。

今回は、コーヒーが健康に及ぼす悪影響や、コーヒーを避けるべき人についてお話ししたいと思います。

 

 

不眠の原因となる

コーヒーに含まれるカフェインに体がどれだけ対応できるかは、その人の持つDNAによって大きく異なります。

 

このため、午後になって1杯でもコーヒーを飲むと、明け方まで眠れなくなってしまう人もいれば、夜コーヒーを飲んでも全く問題ない人もいます。

 

カフェインを処理できる能力は、加齢と共に低下

また、カフェインを処理できる能力は加齢と共に低下していくため、20代の頃はコーヒーを何杯飲んでも平気だったのに、40代、50代になると夜眠れなくなってしまったという方も少なくありません。

 

 

カフェインを摂取すると夜眠れなくなってしまう方は、午後以降にコーヒーをはじめとするカフェインの含まれた飲み物を控え、デカフェ(カフェインレスコーヒー)やハーブティーなどに切り替えるのが良いでしょう。

妊娠中は極力飲まない

妊娠中の女性がカフェインを含むコーヒーを飲むと、カフェインが胎児の心臓にダメージを与えたり、流産や死産のリスクを高めたりする可能性があります。

 

そのため、妊娠中の女性はコーヒーなど、カフェインを含む飲み物を極力控える必要があります。

 

 

コレステロール値を上げる

コーヒー豆に含まれる「カフェストール」および「カーウェオール」という油性の物質は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を上げることがわかっています。

 

フィルターを通して淹れた場合は、大丈夫

コーヒーメーカーでコーヒーを淹れると、これらの物質のほとんどはフィルターにより排除されるのですが、フィルターを通さないエスプレッソやフレンチプレスで淹れたコーヒーには、これらの物質がそのまま含まれています。

 

 

フレンチプレスのコーヒーやエスプレッソドリンクは控えめに

よって、コレステロール値が高い方は、フレンチプレスのコーヒーや、カプチーノ、カフェラテなどのエスプレッソドリンクを控えめにすることをお勧めします。

 

 

副腎に負担がかかる

過剰にカフェインを摂取すると、副腎からアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌され、緊急事態のパニックモードと同じ状態になります。

 

緊急事態に対処するために、たまにこのようになるのは良いのですが、この状態が頻繁に繰り返されると、副腎に負担がかかり、「副腎疲労」と呼ばれる状態を招いてしまいます。

 

疲労感、脱力感に襲われたり、甘いものを無性に食べたくなったり

副腎疲労の症状には、疲労感、脱力感を感じたりする他に、甘いものを無性に食べたくなったりすることがあります。

 

また、カフェインによってハイパーな状態になると、脈拍が早くなったり、血圧が上昇したり、苛立ちや不安感が増すこともあるので注意が必要です。

 

 

胃酸過多による胸焼けを招く

コーヒーは酸性が強いため、特に胃が空の状態でコーヒーを飲むと、胃や小腸の内壁が刺激されます。

これにより、胃痛、消化不良、胸焼け、腸内細菌のアンバランスなどを招くことがあります。

 

食べた食品の消化器官内の移動を早める

コーヒーは胃の消化を早め、腸内の蠕動運動を活発にする働きがあるため、消化不良や胃腸管の炎症を招いたり、栄養素や薬の吸収を妨げることがあります。

 

このため、コーヒーは食事中や食後ではなく、しばらく時間をおいてから飲むのが理想的です。

ミネラル不足を招く

コーヒーを飲み過ぎると、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛などのミネラルが腎臓から排泄されたり、また胃内での鉄の吸収が妨げられるため、ミネラル不足になりがちです。

精神的に不安定に

コーヒーに含まれるカフェインは、「GABA(ギャバ)」と呼ばれる神経伝達物質の生成を妨げることがあります。GABAはストレスに対抗し、気持ちを安定させる働きがあるため、この物質が不足していると、精神的に不安定になります。

まとめ

コーヒーにはメリットもありますが、以上のようにデメリットもいろいろあります。

 

このため特に、妊婦、ストレスを多く抱えている方、胃腸が弱い方、不眠症の方、コレステロールが高い方などは注意が必要です。

 

健康な方は、ご自分の体の反応に注意しながら1日1~3杯のコーヒーを楽しむか、時には良質のデカフェコーヒーを選ぶようにすると良いでしょう。

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