スペインで「闘牛祭り」を観光しよう!チケットの買い方・ショーの流れ・注意点
スペインの首都マドリード郊外の町「アルガンダ・デル・レイ」では、毎年9月に、二週間に渡って闘牛祭りが開催されます。
この期間は、闘牛のほか様々なイベントが行われており、町は24時間賑やかで活気に満ちています。
この祭りでは、プロの闘牛士と牛が戦う一般的な闘牛ショーの他、一般人達が闘牛の牛に戦いを挑むというイベントもあります。
牛を殺さず、皆で楽しむショーで会場は沸いています。
このイベントには古い歴史があり、闘牛場を中心にして、周りにどんどん町が広がっています。
闘牛場の入口前には、闘牛士と牛のモニュメントが設置されています。
この町は、マドリードからバスで30分の位置にあります。
バスは、片道3,7€(約500円)で、30分おきに出ていて、車体も観光バスタイプなので快適です。
ロケーションもよく、小さな町ながらも、住みやすい環境です。
新興住宅街なので、新しいアパートメントも多く、治安も比較的良いので安心できます。
ぜひとも、この闘牛祭りの時期に、アルガンダ・デル・レイの町を訪れてみませんか。
入場券は、闘牛場入口のチケット売り場で購入できます。
開催日と時間、席を選べます。
席によって、値段は異なります。
一番下は、立って観るのですが、10€(約1400円)。
オペラでいえば天井桟敷です。
また、闘牛は、17:00くらいに始まるのが一般的です。
スペインのこの時間帯は、日中で一番暑いので、日陰と日向の席で料金が異なります。
「SOL(ソル)」は、スペイン語で太陽の意味です。
つまり、日向の席なので安く、「SONBLA(ソンブラ)」は日陰の席なので値段が高くなります。
その中でも、席の段数ごとに値段が細かく分かれています。
前方の一番高い席で、40€(約5600円)位です。
闘牛ショーは、約4時間に渡って繰り広げられ、ドリンクや食べ物の販売は一切ないので、持ち込んだ方がよいでしょう。
休憩時間はありませんが、途中で退席したり、帰ったりすることも可能です。
なお、トイレは仮設しかありません。
闘牛士の多くは、闘牛場に着くと礼拝堂で祈りを捧げます。
運がよければ、有名人気闘牛士に会えるかもしれませんね。
時間になると闘牛場にトランペットの音が鳴り響き、入場行進(Paseillo)が始まります。
音楽にあわせ、まずは馬に乗った露払い騎士(alguacillo)が登場します。
続いてきらびやかな金銀の衣装を身にまとった3人の闘牛士(マタドール)が、それぞれ3人の助手と二人の槍方(ピカドール)を連れて登場します。
入場が終わり、トランペットとタンバリンが鳴ると、いよいよ1頭目の牛が勢いよく入ってきます。
闘牛士たちは、カポーテ(ピンクと黄色の布)を使って、牛をあしらいます。
次は、防具をつけて目隠しをした馬に乗った「ピカドール」が登場し、長い槍で、牛の首の後ろを突き刺します。ここから、かなり血が流れる場面に入ります。
次に、2本の槍を手に持って、牛の注意をひきつけて軽快に走り込んで、上から牛に向かって突き刺します。
まずは、主催者に挨拶。
それから、モンテラという黒い帽子を脱いで、主催者や場内にいる身内に投げて渡します。
これは、これから仕留める牛を捧げます、という合図です。
ここから、華麗なる技が披露されます。
観客からは「オレ!」の掛け声があがり、牛と闘牛士、観客の全てが一体化し、興奮の渦に包まれます。
最終場面では、牛はただ殺せばいいというわけではなく、後頭部にある急所を一突きに刺さなければいけません。
観客は、苦しむ牛を観るのをいやがりますので、何度も刺さなければいけないような場合は、ブーイングの嵐が起きます。
非常によい闘牛士には、観客は総立ちで白いハンカチや白いナプキンをふります。
これは、主催者に闘牛士に褒美を与えるように求めるサインです。
闘牛を観に行く時には、白いハンカチや紙ナプキンを持って行くことをお勧めします。
そして、殺された牛の耳は切り取られ、闘牛士に褒美として渡されます。
その後、数頭の馬に引きずられて、牛は退場します。
褒美をもらった優秀な闘牛士は、一周して観客に挨拶をしてまわります。
この時に花束を投げて、闘牛士を称える観客もおり、大変華やかな雰囲気に包まれます。
一回のショーで3人の闘牛士が、2回ずつ、計6頭の牛と戦います。
死んだ牛はすぐに解体され、翌日、市場に安く出回りますが、肉が硬いので煮込み料理ぐらいにしか使えないのす。
お肉屋さんには「本日闘牛肉あり」の看板が出ています。
近年、動物愛護から問題視されており、スペインでもテレビ放映は一切ありません。
ですが、スペインの国技である闘牛、一度はみてみたいものです。
闘牛士になるのは非常に狭き門ですので、人気のある有名な闘牛士は英雄扱いされることは、昔と変わりありません。
牛を殺すのは確かに可愛そうではありますが、獰猛な牛と命がけで戦い素晴らしいショーを繰り広げてくれる闘牛士のことは、素直に心から称えたいと思います。
この闘牛祭り期間は、一般人が闘牛場に出て行き、誰でも牛と戦うことも出来る日があるので、観ていてとても楽しいです。
万が一の負傷者に備えて、救急車も待機しているが驚きですが、ある意味安心ですね。
また、近くには仮設遊園地が設置され、賑わっていますので、ぜひ一度観に行ってみてはいかがでしょうか。
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