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  • 柔軟剤はどこまで進化する? 柔軟剤の香りへの主婦のこだわりとは?

香りは、人をリラックスさせたり、元気づけたりしてくれる。その日の気分によって身につけている洋服に香りがついていれば、その効果は大きい。最近は香り系柔軟剤が非常に豊富になっているが、その背景には、多くの主婦が柔軟剤に新しいこだわりを求めていることがあるようだ。


柔軟剤好き イマドキ 主婦座談会の様子

株式会社シタシオンジャパンの主婦800名への調査によると、柔軟剤本来の「洗濯物をやわらかくする」「静電気を防ぐ」という基本的な機能に加え、「香り」について高いニーズをもつ人たちが多くいることが明らかになった。

調査によると、ただいい香りを求めるだけでなく、柔軟剤によって衣類に香りをつけることで、人と接するときに自分らしさを感じてもらうなどの「自己表現」や、服から立ちのぼる香りによる「癒し効果」など、付加価値を求める人が多いという結果になった。例えば、柔軟剤に衣類の香りづけ機能を求める人は、約6割にのぼる。また、3人に1人が柔軟剤の香りで「自分らしさ」を表現したいと考えている。

主婦たちに以前と比べて柔軟剤へ期待する効果を尋ねると、5割以上が「好みの香りを楽しめる」「香りが長続きする」と回答し、柔軟剤の基本的機能の「衣類が柔らかくなる」という回答を上回った。また、3割以上の主婦が、目的に応じて柔軟剤を使い分けており、そのうちの約3割が3種類以上の柔軟剤を持っている。そして、家族によって柔軟剤を使い分ける人の7割以上が、「自分のため」に柔軟剤を使い分けているという主婦のこだわりも。

2009年頃より、米P&G社の製品である柔軟剤「ダウニー」のヒットを契機に、柔軟剤に香りを求める主婦が増加、それに伴い、香りの良さを訴求した製品も増加し、「柔軟剤ブーム」とも言える現象が巻き起こった。

2012年に入り、メーカー各社の柔軟剤の香りに対するこだわりはさらに進化、「香りの長続き」「香りの変化」「いつでも香りが楽しめる」「周囲に香りが広がりやすい」など、香りの種類のみならずその付加価値を訴求した製品が増え、現在は、「第二次柔軟剤ブーム」と言える。

そんな現在、主婦に人気の柔軟剤ブランドランキング調査の結果、最も香りが好きな柔軟剤部門では、香り柔軟剤ブームの火付け役となったと考えられる『ダウニー』を抑え、1位に『レノアハピネス』や2位に『ソフラン アロマリッチ』など、香りの長続きや華やかな香りを訴求したブランドがランクインした。現在、最も主婦に支持されている柔軟剤ブランドは『レノアハピネス』であると言えるだろう。


好み香りが楽しめる柔軟剤で「最も香りが好きな柔軟剤」ランキング

さて、実際に主婦はどんな風に柔軟剤を使い、そこにはどんな新たなニーズがあるのだろう。昨年11月都内某所で柔軟剤好き主婦10名が集い、座談会が開催された。司会進行は、主婦雑誌『Mart』の大給近憲編集長がおこなった。

集まった主婦10名の柔軟剤に対するこだわりはさまざま。例えば、「カジュアルな服装には明るく元気な香り、おしゃれ着にはエレガンスな香りと、香りを使い分けて柔軟剤を選ぶ」「家事が嫌いなので、香りを楽しむことでモチベーションを上げる」など、柔軟剤をさまざまに使っている姿勢がわかった。


「Mart」編集長 大給近憲氏

大給編集長は、「主婦によっては、香りの差別化を図るため干す場所を変えたり、最近では、時間の経過とともに香りが変化する製品も登場し、香りを楽しむ要素が増えてきている。使用場所や用途に適した香りを選択し、周りの反応を意識して柔軟剤を使用するようになった」と柔軟剤の香りの使い分け傾向を解説した。

また「“自分だけの香り”を楽しむために洗濯機を回すこともある」という主婦の意見があるように、「主婦は、自分の楽しみのために柔軟剤を使用している。昔は、柔軟剤のキャップを開けるときが一番生活感を感じるときという意見があったが、今は柔軟剤のキャップを開けるときが一番癒されたり、楽しめる時間に変わっている。“日常を非日常として演出する”、そのために柔軟剤がひと役かっている」と、大給編集長は考える。さらに、「柔軟剤の香りの質だけでなく、持続性への追及も最近の柔軟剤ブームの一躍を担っている」と分析する。

これからも主婦はますます香りに対して貪欲になるだろう。それを受けて柔軟剤は進化し続け、柔軟剤ブームは今年も続き、さらなる盛り上がりをみせることが予想される。さまざまに進化してきた柔軟剤だが、これからどんな製品が出てくるかが楽しみだ。OL女子たちもこの意見を参考に柔軟剤をセレクトしてはいかがだろうか。

この記事を書いたコラムニスト

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