
ヘアカラー剤の危険性とアレルギーの関係とは?プロが解説する、自宅で髪を染める「ホームカラーリング」のデメリットを解説。ヘアダメージや健康被害の危険性も。
こんにちは、ケアリスト・美容師のマックスです。
以前ヘアカラーとホームカラーの違いについてお話しした中で、危険性にも少し触れたことがあります。
今回は、皆様にもっとヘアカラーのリスクを認識していただくために、改めて書かせていただきます。
多くの方が行っているメインのヘアカラーは、「アルカリカラー」または「酸化染毛剤」という部類のヘアカラーです。
どういうものかと言いますと、髪の色を抜きながら髪に色を入れるということをほぼ同時に行っているものです。
そのため、様々な明るさや色味を楽しむことができます。
髪や頭皮にダメージを与え、さらに健康被害を引き起こすことも!
ですが、このヘアカラーには大きなデメリットが存在します。
髪や頭皮に対するダメージと健康被害です。
このヘアカラー剤に入っているダメージを起こすメインの物質が「アルカリ剤・ジアミン」、そして、そのヘアカラーに混ぜて使う「過酸化水素」というものです。
髪は髪内部を守るために、外側はキューティクルで覆われています。
それが閉じていると、カラー剤が髪内部に浸透できず、カラーが発色しません。
そのため、アルカリ剤を使用してキューティクルを開き、カラー剤を髪内部に浸透させます。
キューティクルが一度開いてしまうと、元のようなプロテクト効果は格段に落ちてしまいます。
そうすると、髪はどんどんダメージへと進んでいきます。
髪だけでなく、皮膚にもダメージを与える
そして、他に皮膚にも影響を及ぼします。
皮膚は弱酸性。
そこへアルカリ剤を塗布していきますので、皮膚の常在菌などに影響が出るなど、頭皮に負担を与えます。
さらに、そのカラー剤に過酸化水素を混ぜて使います。
アルカリカラーは酸化を起こして色を抜き、そして発色させるため、酸化剤の役割をする「過酸化水素」が必要となるためです。
ですが、この過酸化水素を使用すると、急激な酸化を起こすため、皮膚表面は一気に老化状態に入り、バランスを崩します。
その影響で肌荒れを起こしやすくなったり、頭皮や髪に負担をかけてしまったりします。
そして、もう一つの物質である「ジアミン」ですが、これはアレルギーを起こしやすい物質です。
今現在の多くの日本のヘアカラーの中には、このジアミンが配合されています。
このジアミンとは「色味」をつける物質です。
これを酸化させ、結合させることで色がつくという風に作られています。
最近では、このジアミンを使わないで別の染料を使っているヘアカラーも無いわけではありませんが、ほとんどはジアミンを使用しています。
このジアミンはアレルギー性が高いため、海外では使用禁止になっているくらいです。
最近は、日本でもヘアカラー後、アナフィラキシーを起こし亡くなった方がいるくらいです。
他にも肌荒れを起こすなどの被害が年々多くなり、消費者センターなどに問い合わせが多くなっています。
ですので、ヘアカラーをする際には必ず「パッチテスト」というものを受けてから施術をするということになっているのです。
とは言っても、パッチテストをして問題がないからといって、ヘアカラーをして肌荒れなどを起こさないかというと、そうではありません。
肌荒れも体調の変化や肌の状態などで起こることもありますし、アレルギーもいつ発症するかはわかりません。
アナフィラキシーなどの最悪の状態は確認することはできますが、大丈夫ということを確信するものではありません。
ヘアカラーでカブれたことがないからとか、パッチテストをしてるから大丈夫とは思わず、ヘアカラーをするということはそれだけ健康リスクがあるという認識をしっかりと持って、自己責任の上カラーをするということが大切です。
それだけ危険なもので染めている、という認識を持ってください。
最近ではオーガニックカラーなども出ていますが、アルカリ剤・ジアミン・過酸化水素を使っている以上、危険度は何も変わりません。
アルカリカラーに関しては「負担がない・痛まない・やればやるほど髪がよくなる・安心安全」などというものはありません。
これらのことが心配な方は、サロンでヘアカラーをすることをお勧めします。
けれども、サロンだからどこでもいいかといえばそれも間違いです。
安全なサロンかどうかを見極めるポイントは、次の5つです。
- パッチテストを行っている、または促してくれているサロン
- ヘアカラーのデメリットを伝えてくれるサロン
- 毎回頭皮の状態や健康状態を確認してくれるサロン
- カラー後の薬剤の処理を徹底して行っているサロン
- カラー後の頭皮ケアをしてくれるサロン
以上のことを行っているサロンは、必然的に金額は高額になります。
ホームカラーをする方は、上記のことは殆ど出来ませんので、相応のリスクを承知の上、行うことになるでしょう。
おわりに
これだけアレルギー体質の方が多い時代です。
ヘアカラーの被害はさらに増えると予測されます。
だからこそ、一人一人危険度の認識を持って行うことが大切です。
5年後10年後も健康的に綺麗な髪でヘアスタイルを楽しむためには、欠かせない重要なことです。
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