筋肉を和らげ、柔軟性を高め、深いリラックスを促す「陰ヨガ」のポーズ3選

皆さん「陰ヨガ」(Ying Yoga)と言うのをご存知ですか?

パワーヨガやアシュタンガヨガの様に心拍数を上げてたくさん汗をかき、筋力アップを目的としたヨガとは異なり、一つのポーズをじっくりと長い時間(3~5分)ホールドするタイプのヨガです。

 


 

陰ヨガでは、自分の体重をかけながらじわ~っと骨盤や間接、そして身体の奥深くの関節の周辺にある、筋膜と呼ばれる筋肉を包む膜をのばし、骨と骨との間に広い空間を作ることで、筋肉を和らげ、柔軟性を高め、深いリラックスを促すことを目的としています。

この陰ヨガ、関節、特に腰回り(股関節や骨盤)の関節や靭帯、腱、筋膜といった結合組織をゆっくりと広げていきます。

そして、この骨盤周りの近くには、大きなリンパ節、そけいリンパ節と呼ばれる所があります。

足から胴体をつなぐ大きなリンパ節ですが、そこを刺激する事に寄って、リンパ液の流れを良くし、足先からお尻にかけての老廃物を含んだ体液を身体から早く 外に出しやすくしてくれるのです。

運動をしているのに下半身が痩せにくい方は、股関節周りや骨盤が固くなってしまって、そけい部のリンパ液の流れが滞っている可能性があります。

この筋膜、同じ姿勢で大きな継続的な負荷がかかることで、周りの筋肉に癒着してしまいます。

陰ヨガのゆったりとしたストレッチで、骨盤周りの筋膜をゆっくりとはがし、そけい部のリンパの流れをよくすることで、足のむくみやセルライト(脂肪と老廃物)を解消しやすくしてくれますよ。

では、簡単なお家でできる陰ヨガポーズをご紹介しましょう。

 

1. バタフライポーズ

ヨガマットの上に座り、左右の足の裏側をつけ、両膝を開いて座ります。

両手を前について徐々に吐く息と同時に、両手を身体から遠い方にのばしていきます。

 

なるべくおへそから前に倒れていくようにするのがポイントです。

 

 

2. スワンポーズ

両手をマットの上に肩幅位の広さに広げておきます。両手の間に片足の膝を曲げて膝がちょうど手と手の間にくるようにおきます。

もう片方の足は膝をのばして、長くまっすぐ後ろにのばしておきます。

 

上半身を起こしたままでもよいですが、息を吐きながら上半身を徐々に前に倒していっても構いません。

骨盤をまっすぐ正面に保つようにしますが、難しい方は、膝を曲げている方のお尻の下にブランケットをおいてあげるとよいでしょう。

 

 

3. ドラゴンポーズ

片足をマットの上に、後ろの足は膝をついて、後ろにまっすぐにのばします。

両手を膝の上、またはマットの上について徐々に体重を前の方にシフトしていきます。
足が前後に気持ちよくスプリットしていくのを感じながら、股関節周りをリラックスさせます。

 

 

陰ヨガをおうちでするときの注意点

陰ヨガを自宅でするときの注意点もご紹介します。

 

深い呼吸を大事にする

深い呼吸をする事で、副交感神経を優位に立たせ、身体と心のリラックスを促します。

リラックスする事で筋肉を弛緩しやすくしてくれ、柔軟性を高めます。

また、息を吐くときに筋肉が弛み、同時にストレッチのときの痛みを軽減してくれる効果もあります。

痛みを感じるまで無理なストレッチをしすぎない

陰ヨガはリラックスをした状態で行うことが大事です。

痛みを伴うまでストレッチをしてしまうと、痛みがストレスとなり、身体が緊張してしまいます。

これでは、逆効果。

あくまでも、気持ちいいと感じるところまでストレッチし、後は呼吸とともに、少しずつ体重をかけていくやり方で十分です。

暖かい部屋で行う

暖かい場所はそれだけで、筋肉を緩めてくれます。

身体を激しく動かしていく陽ヨガとは違い、一つのポーズを長い時間ホールドしていくので、身体が冷えてしまいがち。

陰ヨガを行うときは、部屋の温度にも気をつけてみてください。

 

リラックスできる環境で行えば、陰ヨガの効果がさらに高まる!

また、おうちで行うときには、ゆったりする音楽や、間接照明、アロマを焚くなどご自分のスタイルでリラックスできる環境を整えてあげるのもおすすめです。

副交感神経を優位にさせてくれる“おうち陰ヨガ”には、鎮静作用や鎮痙作用に優れた精油がおすすめ。

 

  • ラベンダー
  • イランイラン
  • カモミール・ローマン
  • ネロリ など

 

これらを部屋にたけば、 さらにリラックス感や心と身体の統一感を深めてくれます。

 

おわりに

ヨガマットと畳一畳分の広ささえあれば簡単に行える“おうち陰ヨガ”ぜひ、お風呂上がりに始めてみてはいかがでしょうか?


(Haruko Wu)

この記事を書いたコラムニスト

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