指輪のサイズ直しの方法を解説。プラチナやゴールドに使用される「ロウ付け法」と、切断・溶接ができない場合などに使われる「鍛造法」のやり方を見てみましょう。
指輪のサイズ直しって、どうやるの?
こんにちは。手作り指輪専門家のリングプランナー飯田馨です。
指輪の購入後に、指のサイズが変わることは珍しくありません。
その時はサイズ直しが必要ですが、「どうやってサイズ変更するのですか?」という質問をよく受けます。
そこで今回は、指輪のサイズ直しについてお話しします。
サイズ直しの方法は、「ロウ付け法」と「鍛造法(たんぞうほう)」の2つに分れます。
それぞれ見ていきましょう。
「ロウ付け法」のやり方
はじめに、プラチナやゴールドに使用される「ロウ付け法」をご説明していきます。
指輪の確認
- リングをサイズ棒に入れてサイズの確認
- 宝石が付いている場合は、宝石の状態や留めの状態を確認
- 作業内容と料金、リスク、デメリットがあれば説明をする
- 地金を切る場所を確認する
小さくする方法『指輪の一部分を切り出す』
指輪の一部分を切り出した後、次のような作業を行います。
- 円を出来るだけ、くずさないように、内径を少しずつ、全体を均等に曲げて、ゆっくりと切り口を合わせます。
- 合わせ目の所にロウを置き、地金に均等に熱を加えてロウ付けをします。
大きくする方法『切り口を拡げてから素材を足す』
宝石がある場合は、熱の影響を受けないように外すか、水に浸けて断熱しながら溶接します。
仕上げの作業
- ヤスリで余分なロウを削り取り、サイズ棒で確認しながら、真円になるように慎重にならしていきます。
- 荒めのヤスリから目の細かいヤスリの順番に、リューター(工具名)を使い先端を替えながら、丁寧に磨いていきます。
- 仕上げにバフがけをして光沢を出します。
- 最後に洗浄機できれいにしたら完成です。
「鍛造法」のやり方
次に「鍛造法」のやり方をご説明していきます。
基本的には、何らかの理由で切断・溶接ができない場合などに使います。
小さくする方法
方法が2つあります。
<その1>
内側に突起やパーツを付加することで、内径を小さくします。
<その2>
全体を均等に圧縮し縮めます。
この方法は、内側の刻印は残したいという場合に使います。
ただし、指輪のデザイン・ボリュームが全周に均一で、外側に細工がない場合に限ります。
大きくする方法
こちらも方法が2つあります。
<その1>
切り離さず、金属を叩いて伸ばします。
指輪のバランス(調和)を壊す方法なので、デザイン変化や内側の刻印などがつぶれたり、何かしらの変化はあります。
<その2>
指輪の内側を全体、もしくは部分的に削ります。
内側の刻印は消える可能性がありますので、打ち直しできるかは事前に確認してください。
切り離さず、金属を叩いて伸ばします。
指輪のバランス(調和)を壊す方法なので、デザイン変化や内側の刻印などがつぶれたり、何かしらの変化はあります。
<その2>
指輪の内側を全体、もしくは部分的に削ります。
内側の刻印は消える可能性がありますので、打ち直しできるかは事前に確認してください。
サイズ直しはどこにお願いをしたらいいの?
指輪を購入した店に依頼する
基本的には、購入店に相談するのがベストです。
修理リフォーム専門店に依頼する
メーカーやブランドでサイズ直しを断られた場合でも、経験豊富な専門店に相談するとサイズ直しが可能な場合があります。
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