[国内ピアノコンクール情報] クラシックコンサート初心者にもおすすめしたい3会場

ピアノコンクールを聴きに行きたい方のために、国内のコンクールを紹介。クラシック音楽が好きな方も、直木賞作家・恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を読んでコンクールに興味を持った方も、足を運んでみては?

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト
ピアノコンクールを聴きに行ってみたい!

こんにちは。ピアニストの小川瞳です。


今までコンサートやCD・DVDには親しんできたクラシック音楽愛好者が、最近では、ピアノコンクールを題材にした小説、直木賞受賞作「蜜蜂と遠雷」(恩田陸著)の影響で、コンクールという場にも興味を持っているそうです。

 

コンクールはコンサートと違ってあまり宣伝をしていませんし、よほどの愛好者ではないと聴きに行きにくいイメージがあるかもしれません。


ですが、多くのコンクールは公開審査ですし、聴衆からの投票によって決まる聴衆賞・観客賞などの企画もありますので、気になった人は会場に足を運んでみてくださいね。

 

 

浜松国際ピアノコンクール(静岡県浜松市)

まずは「浜松国際ピアノコンクール」、通称「浜コン」です。


恩田陸氏も「蜜蜂と遠雷」を執筆するにあたって取材に通ったそうですが、日本で行われる国際コンクールの代表的な存在です。
静岡県浜松市はYAMAHAのピアノ工場もあり、楽器の街として知られているので、浜松で開催されているのでしょう。

 

現在日本を代表するピアニストである上原彩子氏や、後にショパン国際コンクールで優勝したブレハッチなどを輩出しているコンクールです。
開催は3年ごとで、コンクールのダイジェストCDも発売されます。

 

浜松まで見に行けない場合は、ライブストリーミングもされるので、チェックしてみてくださいね。

 

  • 松国際ピアノコンクール 公式ウェブサイト http://www.hipic.jp/

 

仙台国際音楽コンクール(宮城県仙台市)

「仙台国際音楽コンクール」は、課題曲のメインが協奏曲になっているという点が珍しいコンクールです。

 

新人ピアニストにとってオーケストラと共演できる機会は貴重であるため、仙台国際音楽コンクールに参加することによって、大きな成長を遂げることができます。

 

ピアノ部門とヴァイオリン部門がありますが、ボランティアスタッフが約300名もいるので、出演者も観客も安心して参加することができます。


参加資格は27歳以下。

宮城県仙台市で3年ごとに開催され、コンクール期間中にはライブストリーミングが行われます。
YouTubeで公式に公開されている出場者インタビューも充実しています。

  • 仙台国際音楽コンクール 公式ウェブサイト http://www.simc.jp/

 

高松国際ピアノコンクール(香川県高松市)

香川県高松市では「高松国際ピアノコンクール」が開催されます。
香川県は、音楽教育のさかんな街として知られているため、四国での国際ピアノコンクール開催が成功しているのです。

参加資格が15歳から35歳で、4年ごとに開催されます。
一流ピアニストが審査員をしていて、その審査員によるコンサートも企画されています。
YouTubeでコンクールの様子を見ることもできます。

  • 高松国際ピアノコンクール 公式ウェブサイト http://www.tipc.jp/

 

コンサートとは違った魅力がある「コンクール」で感性を高める

コンクール開催に合わせて街全体が盛り上がることも多く、また、コンサートとは違った緊迫感に溢れているため、コンクールを観る魅力はたくさんあると思います。

 

それに、コンクール出場時から応援しているピアニストが、後に大ピアニストに成長を遂げたりすると、ますます嬉しくなるものです。
気になった人は、ぜひコンクール情報をチェックしてみてくださいね。

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/

小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8