メイクを落とさないで寝ると…?プロが教えるファンデーションの選び方とクレンジング方法
皆さん、こんにちは。
スキンケアカウンセラーの松原好克と申します。
化粧品には、根拠がない空想世界の噂が後を絶えません。
前回の「「防腐剤=肌に悪い、無添加(オーガニック)=肌に良い」はホント?スキンケアのプロが化粧品の都市伝説を徹底解説!」では、スキンケア化粧品の”都市伝説”について解説致しました。
今回は、メイクアップ化粧品にまつわる噂を検証してみたいと思います。
メイクアップ化粧品は、肌を美しく魅せるための物で、メイクの仕方によって、顔の印象が大きく変わります。
中でもファンデーションは、メイクの柱となる存在です。
そのファンデーションと肌の密接な関係について、お伝えいたします。
ファンデーションには、パウダー・リキッド・クリームなど、様々なタイプの物が出回っています。
その中で「乾燥肌にはリキッドファンデーションが良い」と思い込んでいる女性が多いようです。
確かに、リキッドやクリーム状のファンデーションは、馴染みが良くしっとりしていますので、気温が下がる冬場や、乾燥が目立ち始める30代以降の女性に人気です。
しかし、内容物から判断しますと、肌への負担が大きいと言えます。
なぜなら、それらは乳液状の物質に粉を混ぜて作られるため、界面活性剤という成分が多く使われる傾向にあります。
また、水っぽい物は腐りやすいため、防腐剤の配合量も高くなっています。
これは、化粧専用下地も同様です。
防腐剤は、最低限の配合量であれば、アレルギーを起こす人以外は気にする必要はありませんが、界面活性剤は要注意です。
(簡単に言うと、水溶性成分と油溶性成分を、分離せずに一つの溶剤にまとめる為の仲介役)
界面活性剤は、肌の潤いや外的刺激から皮膚を守る「セラミド(角質層に存在する細胞間脂質)」を傷め付けてしまうのです。
特に肌の弱い人や肌荒れを起こしやすい人は、慢性的な使用により、乾燥肌や敏感肌に傾くことがあります。
また、肌に負担がかかるスキンケア化粧品の盲点として、クレンジング料が挙げられます。
クレンジング料には、メイクを浮かせて落とすために、多くの界面活性剤が含まれています。
クレンジング料の選び方や使用方法によって、健康な肌が阻害されているケースも少なくありません。
(オイル系など、サッとメイクが落ちる物ほど肌への刺激が大きい)
保湿をしっかりして生活も気を付けているのに、なかなか乾燥が治まらないのは、実はファンデーションや化粧下地、クレンジング料が原因だったということも少なくないのです。
美しく魅せるための化粧品で、逆に悩みを増やしてしまっては、元も子もありませんね。
ただ、界面活性剤は、化粧品にはなくてはならない成分で切り離すことが出来ません。
少量なら問題ないため、いかに界面活性剤の配合量が少ないアイテムを的確に選ぶことが出来るかが、ターニングポイントになるでしょう。
肌に優しいファンデーションは、パウダーです。
パウダーは粉っぽいため、高齢になるとノリが悪くなりますが、実はとても肌に優しいメイクアップ化粧品です。
パウダーファンデーションは、水を含まない固形物のため、界面活性剤や防腐剤といった添加物が少なく、肌への負担がほとんどありません。
加えて、リキッドやクリームタイプに比べて落とすのも容易なため、一石二鳥です。
肌が弱い人は、パウダーファンデーションかルースパウダーを日常的に使用した方が良いでしょう。
「クレンジングや洗顔が不十分で、メイクが顔に残ったまま寝ると、肌に浸透してシミになってしまう」
この”都市伝説”も有名です。
結論から申し上げますと、メイクアップ化粧品の色素粒子は大きいため、肌に浸透してシミとして沈着するレベルではありません。
シミとメイクの関係は皆無です。
意図的に色素を定着させるには、タトゥーのように、針などで真皮層に染料を染み込ませる必要があります。
万が一、科学的にメイクがシミになるという根拠があるならば、メイクアップ化粧品は、有害物質として国から生産停止を受けるはずです。
メイクアップ化粧品は、皮脂と混ざって肌荒れの原因になることが稀にあるため、就寝前にはメイクを落とした方が良いのは事実です。
しかし、たまにメイクをしたまま寝てしまっても、それほど気にするようなことではありません。
それよりも、メイク料が肌に残ると良くないからといって、クレンジングや洗顔でゴシゴシ擦って落とすことの方が危険です。
このような行為は、肌の潤いまでも奪ってしまうため、知らず知らずのうちに、自ら肌を傷め付けているのと同じことです。
大げさな話、多少メイクが残っても良いので、優しく手短に洗い上げることの方が、肌への負担は何倍も軽減出来るということを肝に銘じて下さい。
化粧水・美容液・クリームなどのスキンケア化粧品に対しては、無添加や防腐剤不使用といった言葉に神経質になる人がおられますが、なぜかメイクアップ化粧品に対しては、添加物をとやかく言う人はあまりいません。
ですが、形状が違うだけで、全て「化粧品」という過程で作られることに変わりはなく、肌へのリスクは同じです。
世の中の風評に惑わされないようにしましょう!
10年後・20年後の年齢に則した美肌を目指すには、スキンケア化粧品だけでなく、メイクアップ化粧品にも目を向けることが重要かも知れません。
美しく歳を重ねたいと思われる人は、是非今後もこのコラムをご覧下さい。
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