百戦錬磨の探検者向け!地図に載っていない神秘の秘境「神威鍾乳洞」探索レポート (2/2)

執筆者: 秘境通のなべ

仏像があったと思われる台座を発見

奥行きは50mほどで行き止まり、周囲を照らすと左側に続いていて、上部に穴を発見。
泥だらけになりながら最深部のタテ穴を登ると、そこは光の届かない暗闇。
これをクライマックス(暗いMAX)とも呼ぶそうですが、ライトで照らすと、鍾乳石に囲まれた広間になっており、台座らしき跡を発見しました。


かつて仏像が祀られていたと考えられ、何百年もの間、崩れずに何かに守られているような不気味な空間でした。

 

 

江戸時代に流通した寛永通宝と思われる古銭も発見

さらに良く見ると、円形に四角い穴の古銭が1枚埋もれていました。
これは、江戸時代(1600年頃)に流通した寛永通宝ではないでしょうか。

江戸時代からの伝説は本物だったようです。
歴史の闇に埋もれながら、数少ない探険者を待っていたのでしょうか?
ロマンと謎に彩られた神威鍾乳洞、我々は貴重な歴史の証人に成れたようです。

 

穴はさらに上部へと延びているが、足場がなくこれ以上の探険は断念しました。
後の調べで、上部にも入り口があり、かつては繋がっていたと思われます。
1時間以上に及ぶ洞窟探険の後は、眩しい夏の日差しに迎えられ、夢から現実の世界へと戻された感覚でした。

 

 

 

おわりに

今回は総勢7人の探険隊で運良く発見に至りましたが、ここはかなりの危険とリスクを伴うため、単独での無謀な探険はご遠慮下さい。

以前は島牧村の観光パンフレットに記載がありましたが、ここ数年はそれもなくなり、文字通り幻の秘境となりつつある場所のようです。

 
 コラムニスト情報
秘境通のなべ
性別:男性  |  

北海道を中心に、地底の鍾乳洞から山奥に眠る滝や秘湯、遺構(炭鉱、鉱山跡)など誰もが行けない秘境を探検する、あくなきチャレンジャー。
気力、体力、技術に大事なのは時の運、単独行は危険です決してマネはしないでください。