職場でイジメ・裏切りにあったら?人間不信から抜け出す3つのアドバイス (2/2)

執筆者: 中西ふじよ 職業:自営業主

 

「裏切られていた」と言う気持ちは捨てましょう

Aさんは、今後もそのお店で働いていきたいと願っていました。

 

その選択するのであれば、今後、働きやすい環境にすることを第一優先に考えるべきだと判断し、アドバイスをさせて頂きました。

 

裏切りではないと思うようにする

まず、先輩達から裏切られていたという気持ちを捨てる、そのことをアドバイスしました。

 

口でそうは言っていても、本当はAさんのことを気遣っての優しさだったと思うようにするのです。

少なくとも、毎日、差し入れを買ってくれたり、夜遅い時間に付き合ってくれたことは、事実なのですから。

 

周囲の優しさだと捉える

Aさんに事実を伝えなかった同期のことも、仲間の優しさだと思うようにします。

あなたが混乱しないよう、伝えずにいてくれたのだと。

 

うまく断る術を身に付ける

また、Aさんは、体重も少しずつ戻していきたいと思っていました。

それは、体が重くなってしまって動くのにも影響が出てきているから、とのこと。

 

そこで、今後は、お菓子を勧められても断る術を身に付けるようアドバイス。

先輩達に、嫌な思いをさせない断り方を伝授させて頂きました。

 

誰も信じられないと嘆かないで

今回のようないじめのケースは、ある意味、特有なケースと言えるでしょう。

 

集団の中における人間関係のいじめではなく、本人との直接的な関わりの中でのいじめであり、食べ物の差し入れという1つの行動のみだからです。

 

コミュニケーション力を武器に切り抜ける

よって、誰も信じられないと嘆くより、今後、その先輩達の思いを違う方向に逸らす関わり方を身に付けられたら良いのです。

 

Aさんがコミュニケーション力を上げることで、より良い人間関係を築けることもあるでしょう。

 

Aさんは大丈夫!

話している内に、少しずつ少しずつ顔に表情が戻ってきたAさん。

「それならできそうです」と、最後には笑顔も見せてくれました。

 

どこからが「いじめ」なのか?

何をいじめと捉えるか、これは個々によって違うと思います。

 

いじめの多くは、自分の気に入らない相手を貶めるというケースです。
言葉の暴力・仲間外れ・見えないところでの圧力など。

 

回避できる可能性もあったけれど…

今回のケースは、あくまで特有なケースでした。

「夜中のお菓子は太るので、明日の休憩時間に頂きますね」と言う一言で、回避できたかもしれません。

しかし、回避しなかったからこそ、職場での人間関係が悪くならなかったとも考えられます。

 

他人と上手に関わるコツを身に付けるのは、自分だけでなく、相手や職場の空気を守ることに繋がる場合もあるでしょう。

 

 

おわりに

今回のケース、職場を変えるというご本人の意志があれば、別のアドバイスをさせて頂いたと思います。

 

大切にしたいのは、ご本人が望む姿へどの様に導いていくか、ということです。

そのためには、相談者の方としっかり向き合いながら、お話に耳を傾ける時間をしっかり設けることだと考えます。

そして、心のドアを開いてくれたと感じた瞬間から、少しずつアドバイスをする。

今後も、この姿勢を崩さずに相談を受けさせて頂きたいと思います。

 
 コラムニスト情報
中西ふじよ
性別:女性  |   現在地:愛知県豊田市  |   職業:自営業主

豊田市に在住しています。豊田市内の公立中学校で28年勤務。その後、退職しOffice☆Fujiyoの代表となり、各種相談(いじめ・不登校・虐待・対教師不信など)や教育講演会を行っています。また、ハンディキャップを持っているお子さんの自立をサポートする福祉イベントも豊田市内で開催しています。